Ep:001話 神が微笑んでくれたんだなぁ…
「キモいんだよこのデブが。近寄ってくんな。」
「コンビニで何かかってこい。」
俺の名前は春島懐麗。陽キャにいじめられ中。やっと俺に神が微笑んでくれたんだろう。
なぜなら、中学3年間ずっといじめられていたが今日が卒業式だからだ。
3年間耐え抜けれたのは《スーパー・ミリー・ゲオリン》というファンタジーゲームの俺の推しラエたんこと《ラエ・スキーチェ》が二次元の中で俺をずっと癒やしてくれたから(?)だ。
ちなみにこのゲームにたくさんいるヒロインを仲間にして6人パーティーをつくり魔王を倒そうって言うゲームだ。
ここまではよくあるゲームだが主人公はいるのだがほぼいないと同然で弱すぎる笑。パーティー編成に主人公が入っているのは初心者だけレベルで弱い。普通は主人公は一人なのに天啓が変わるごとに主人公の顔面も変わってくる。爽やかイケメンだったり、クールだったり…俺とは程遠い顔面に憧れてしまう。
(弱いくせに)
だがある裏技を見つけるとその主人公が覚醒してバグレベルで強くなる。俺はそのゲームに時間を使いすぎているため色々試してみたらなんか覚醒した。
(にしてもこのバグを発見出来たのはラッキーだったな。)
だがその裏技は俺しか知らない。その裏技の《唯一の発見者》として運営から称賛された。というか俺以外誰も見つけていないとかいう奇跡。そのバグ技を駆使してそのソシャゲ界隈では珍しいレベルカンストでそこそこ有名になれるほどのPSを持ってプレイしていた。
っていうか親はいないかって?親は共働きでなかなか帰ってこない。マンション暮らし。だから徹夜でもゲームし放題だ。まぁ色々体に悪い食べ物を取りすぎてこうなったんだが笑。
そんな事を考えながらジュースを買い陽キャたちに渡した。
「良かったなキモデブ。もうこれで最後だ。」
「俺等に仕えていたことをありがたく思えよ。どうせお前はボッチになっただろうし俺等がこき使ってあげたほうがお前にとって嬉しいだろ。」
(はぁ…ごちゃごちゃうっせぇなぁ…)
こんなことを思いながら周りの人達が笑うのと陽キャたちがなにか言ってるのも全て無視して家に帰った。
そうして卒業式が終わり春には、高校デビュー。
(それまではたっぷりゲームしておこう。高校はいったらゲームする時間がなくなるしな。)
そして家に帰りゲームをしていると不思議なことが起こった。ゲームを立ち上げたらまさかまさか主人公をを選ぶ画面に入ったかと思えば実体がない。
だがそうして困惑しているところにメニュー画面が出てきた。そのメニュー画面には俺が育てた上げた主人公リストが出てきた。そのメニュー画面が表示する。「この中から一人を選べ」と。
つまりは容姿や顔面も自分が選ぶ主人公になれるっつ—こと。しかも全主人公から選び放題。自分は全主人公をカンストしていたのでそのスキルが反映されるっぽい。
「まじかよ。こんなことあるのかよ。こんなんラノベとか漫画でしか見たことねぇのに…」
俺は驚きを隠せない。
(ゲームの中で無双できるじゃん笑)
でも、だよ。現実の世界の俺がどうなってるのか不思議で仕方がなかった。
そして主人公を選んだ。ちなみに主人公は高身長塩顔イケメンにした。このほうが女子ウケがいいと思ったからだ。
そして地上へ降り立った。リスポーンした場所はゲームを始めた最初に風景に立っていた。能力はカンストのままである。ひとまずはメニュー画面にログアウトボタンがあるか見漁った。
(よかったぁ。ちゃんとある。現世では死んでない。あの雑誌の山も漫画の山も死ぬ前には捨てたいからなぁ。)
この発言大丈夫か?と心のなかでセルフツッコミをしておいた。というのは一旦置いとく。
でも、パーティーメンバーをみてみると俺しかいなかった…なぜか主人公はカンストしたままなのに仲間いない。俺の押しのラエたんがいない。
(ということは、自分で仲間を探せということか…めんどくせぇ…)
そして一度ログアウトボタンを押してみた。すると驚くことに主人公の容姿、顔面のままになっていた。
服がぶかぶかだわ靴もぼろぼろだわこの顔面には似合わないものしかいないからどうしようか。
(待てよ…この姿だったらあのいじめてきた奴らを仰天させれるんじゃね?)
「てかこれゲームの中だけじゃなくて現実世界でも無双できるじゃん笑。」
そして一度ログアウトボタンを押してみた。すると驚くことに主人公の容姿、顔面のままになっていた。服がぶかぶかだわ靴もぼろぼろだわこの顔面には似合わないものしかいないからどうしようか。
まずは俺の妹の香楓に電話をかける。俺の妹こと香楓は実家ぐらしの実妹だ。って言ってもまだ中1だからな。元キモデブが言うのもあれだがめちゃかわええ。ちなみに俺は隣の県でアパートを借りて暮らしている。香楓に家に来てもらい一言目が…
「お兄ちゃんどうしたの?頭でもぶつけたの?あれ、私がおかしくなってるだけ?そもそもお兄ちゃんじゃない?誰かと入れ替わった?」
おいおい。妹よ。どうしてそうなるんだ。
(というかすごい驚きっぷりだなぁ。俺も結構驚いたけど。)
「一旦落ち着いてくれ。」
「落ち着けるわけ無いでしょ。だってあんなけキモデブお兄ちゃんが急に高身長イケメンになったんだよ?」
「しかも地味に私の好みだし。(ボソッ)」
「なんか言ったか?まぁとにかく俺のサイズに合う服がないんだ。どうしたらいいと思う?」
「私が一着コンビニで買ってくるからそれ着て一緒に買いに行こう!お兄ちゃんのアオハル高校ライフをつくっちゃおう!あとついでに日用品も買い揃えちゃおう!」
「お、おう。」
(お前はなんでそんなノリノリなんだ…)
* * * * * *
「お兄ちゃ〜ん!Tーシャツ買ってきたよ〜!」
と大声で叫ぶ妹。
(おい、マンションだから近所迷惑だろ。静かにしろよ…と心のなかで思っておきながら可愛い妹に免じてそこはあえて言わないでおく。)
そして妹にその服をもらってショッピングセンターに出発する。
* * * * * *
「久しぶりに来たなぁ。ショッピングセンター」
(今までずっとネットショッピングだったからなぁ)
(やべぇ、なんかずっとみられてる。俺と妹だけが掛かっている幻覚なのか?)
家を出るやいなやずっとすれ違う人に見られる。いつも軽蔑視しかされていないから少し怖かった。というか学校以外で外に出るの久し振りすぎる。
そんなことを心のなかで思っているとき…
「すみませ〜ん。このあといっしょにお茶どうですか〜?私達が奢るので!」
(何だ?何が起きている?まさかこの俺にナンパイベントが来たのか…?)
ふと嬉しくなったが後ろを振り向くとなえた。うん。
初のナンパイベントは一番相手にしたくないギャルじゃないけどギャルみたいなやつだった。
「あの、」
俺が言った瞬間妹が大声で言った。
「お兄ちゃんはそんな変な人と一緒にお茶なんてするはずがありません!もっとお兄ちゃんのタイプになって出直し来てください。」
(おい妹、何勝手に出直してこいとか言ってんだ。っていうか辛辣だな…妹よ。)
「なんなのこの子。失礼すぎない?」
そう言いナンパしてきた女の人は去っていった。
数時間後…
妹のお陰でなんとか服を買えたし、制服のサイズも変更できたし日用品とかも買えたし。めちゃありがたかった。
(たくさんなかったなぁ。しかし、妹の好みの服しかない気が…)
「ありがとうな、香楓。お前のお陰で一通り必要なものが買えたな。」
(まぁ、一応お前のお陰で服が買えたしな。妹の好みなのぐらいはもう気にせんとこ。)
そして春休みはゲームをたくさんすると決めたのでゲームを起動すると意識が二次元の中に入った。
(パソコンのゲームを立ち上げないといけないから座らないといけないけど、これが念じて異世界に行けるようになれば便利だけど怖いな…。)
俺は決めた。こっちの世界では高校生活は絶対に青春を堪能し、あっちの世界では魔王を討伐してからスローライフを送るということを…
ちなみにこのゲーム中の俺と現実世界の俺はつながっていて、時間もつながっていた。
(時間が繋がっているのはありがたい…時間が狂うとが間隔がバグるからな)
そして俺は高校が始まるギリギリまで二次元で過ごしていた。
* * * * * *
「ついに勇者が召喚されたか…野郎ども…勇者を迎え撃つ時が来た!」
《オォォォォォォォォォ!》
* * * * * *
一方、ビッシルディーチ王国では…
「国王様、大変申し訳ないのですが、勇者を召喚することは成功したのですが…」
「召喚できたのなら今すぐ謁見の間を開くぞ。」
「いえ、実は…空間軸がいま乱れているそうでこの世界に召喚はできたものの、勇者の行方がわからず…」
「なん…だと…せっかく国の宮廷魔術師を総出させて数カ月間国力が劣ることも犠牲にして召喚したというのに…これではまずい…今すぐその勇者を探し出せ!」
「仰せのままに…」
この物語は一人の少年が人生の主人公になる話。
これから始まる懐麗の現実と異世界の二つの世界での無双の物語……
この物語を読んでくださりありがとうございます。
皆さんに見てもらっているだけで励みになりますのでぜひこれからも投稿する予定なので見てください。




