台無しのお昼ご飯
甘かったジュースのコップに残った氷が、窓から入ってくる陽の光で乱反射しキラキラと輝いている。
彼女からはベリー系のとても可愛いらしい匂いがする
綺麗に染まった赤髪が僕の目を惑わせる
今日は学院はお休み!だから二人でお出かけだ。いつも通り彼女の荷物持ちだろうけどね。
「さぁ、飲み終わったし行こうかミシェーラ」
「そうね!次はあっちの小物屋さんに行くわよ」
そう言って支払いを済ませると小物屋へと向かって彼女は黒色のローファーをコツコツと音を鳴らし歩いていく。
いつも制服しか着られないから今日はめいっぱいオシャレコーデして来ている。
モノトーンのグレンチェックジャケットにアイボリーのポロニット、ネイビーのパンツだ。彼女のスラッとした体型にはピッタリだ!
対して僕だがTheヴァンパイアって感じの服装だ。服は全部使用人が用意するからね。まぁ何着ても僕は似合うからねハハハ!
それにしてもよく飽きずに小物なんか見てられるよね…僕には良さがちっともわかんないや。
「ねぇカルムこれどう?」
なんで聞いてくるんだろ…僕に良さは分かんないのに
「とても可愛いと思うよ」
「ふーんじゃあ買うわ」
全く困ったものだよ。
その後も長いこと見た後に僕が感想を言った小物だけ買って店を出た。
「次はどこ行きたいですか、お嬢?」
「そうね!次はここ行きたい!」
そう言って館内マップに指を当てるミシェーラの指先を見ると
「ゲームセンターかい?」
「そうよ!行きましょカルム」
彼女なりに僕の退屈を察して選んでくれたのだろう。全く可愛らしい…
YouWin
ガガガ…(機械音)
……
全く可愛くない!この子全力で勝ちに来ている!ミシェーラ…こういうのはお互いに勝ったり負けたりするくらいが丁度いいのに、今のところ6戦6勝じゃないか!
「弱いわねカルム!」
「僕はゲーム下手くそなんだよ」
「そう!手加減しても弱かったのそういう事なのね!」
あ、手加減されてたのね…家に帰ったら練習しよう
「次はあれやりましょ」
そう言ってクレーンゲームの元に行くミシェーラについて行く。
クレーンゲームの動きを眺める
「これ取れないわ!」
「任せて僕が取ってあげるよ」
いざ僕の実力を見せてあげようとするとミシェーラからの静止が入る
「言っとくけど魔術で魔精霊操って取っちゃダメわよ」
ということなので実力勝負だ…!
ダメだコレ取れないや、店員さんの意地悪さが出てるよ、仕方ないホントの実力を見せてあげよう彼女に聞こえないようにソッと囁く
『Ține!(ツィネ)』
魔精霊達がクレーンで掴まれた景品を支えている!そのままゴールへと送ると離してと無詠唱で指示する
「よし取れたよ、はいあげるよ」
「聞こえてたわよ。まぁ良いわ!ありがと」
聞こえてたかぁ、まぁ良いやそれにしても長いこと遊んだからそろそろお昼ご飯にしたいな…
「ミシェーラ…」
「ご飯にしましょカルム!何か言った?」
「いや、同じこと言おうとしただけだよ」
テラス席のあるカフェに行き、店員さんに注文をする
それにしてもとてもいい天気だ!太陽は雲でチラチラと隠れながらも暖かくテラス席を風邪が吹き抜けていく
「今日は暖かくてとてもいい天気だねミシェーラ」
「そうね!いい天気ね!折角の天気だしあの場所に遊びに行っても良かったわね」
そうだな次はそうしようか…
そうこうしてるとご飯が運ばれてくる彼女はサンドウィッチプレートで僕はビーフシチューにした。話しながら食べていると水滴が頬にピタッと当たる
「あ、雨だわカルム!」
「そうだね」
「せっかくのテラス席なのに台無しだわ移動するわよ!」
「大丈夫、僕に任せて」
『ウェルーム・アエリウム』
薄く貼られた空気の幕がカルムとミシェーラを包む
「なに?それも魔術?」
「いや、これは魔法だよ」
このまま食事を続けると雨が強くなってくる
「私、雨嫌いなのよね」
「そうなの?」
「悪い天気だしあまり好きじゃないの」
「そっかじゃあミシェーラこう考えるんだ、晴れの日はとてもいい天気、雨の日はいい天気ってね!雨も良く聞けばいい音なんだよ?」
「そうかしら、まぁいいわそう考えてみるわ」
二人でいい天気のお昼ご飯を食べていると心配した店員さんが様子を見に来たがこちらの状況に気づいたようで帰って行った。食べ終える頃には雨は止んだ
「さぁデートの続きをしよっか!ミシェーラ」
「違うわよ!アンタはただの荷物持ちなんだから」
やっぱり今日も荷物持ちなんだな…
読んでくれてありがとうなのだ!
陰キャ男子には異世界恋愛ってものが分からないのです。異世界なのかも怪しいのです。コーデもどうなのか分からないのだ!面白かったなら嬉しいです。byざらめぇ




