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第13話 ファイナルステージファースト通過者発表イベント

「本日はファイナルステージファースト通過者イベントにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

本日ファイナルステージファーストの通過者を発表する運びとなりました。


なお、既に発表されている通り合宿でのグループ審査で第1位に選ばれましたグループGの14名は一足先にファイナルステージファーストの通過が決定しております。それでは残りの通過者を本日発表させていただきます。」


司会の女性の方の落ち着いた声からイベントが始まった。


この模様はYouTubeライブ配信でも配信されていて俺は会場には行かずスマホで視聴していた。

このオーディションで誰かが受かり、誰かが落ちる、、、候補者114人全員を応援している俺としてはこの会場にはとてもじゃないがいられる気がしなかった。


司会

「それでは。応募総数約1万人の中からファイナルステージへと進出した候補者に入場していただきましょう!」


まずはキャプテンミナミ率いるグループA。1列に並び舞台に入場してくる。

全員が一直線に並び整列すると深くお辞儀をして席に着く。

次にグループB,グループC,グループD,グループE……と順に紹介され全員が席に着いた。


『いよいよ発表かぁ~!ドキドキしてきた!』


当の本人達の方が不安と緊張がすごいだろうけど、こちらも今すぐYouTubeアプリを閉じたくなるくらい緊張していた。


『みんなそれぞれ個性があってとってもいい子達なんだよ。こんなこと言ったらこのオーディションに本気で挑んでるみんなに失礼かもしれないけど、

(>ㅿ<;;)

もう114人全員でデビューすればよくね?

どっかのアイドルグループみたいに40人くらいのグループ3つくらい作ればよくね?』


俺はそんな不謹慎とも取れる、このオーディションに対して失礼な考えが頭の中をグルグルしていた。

しかし、それではこのオーディションの意味がない。


前にも書いたがもう一度審査の基準をおさらいしておこう。

・合宿時のヴォーカル&ダンスレッスンの個人評価

・グループ活動での協調性

・SNSでの自己表現力

・アイドルとしてのポテンシャル

この4つの基準をクリアすることにより、グループGの14名を覗いた26名が通過者としてセカンドへの切符を手に入れる。


合宿の頃からのその様子をライブ配信やドキュメント動画で観ている俺は、もう既にこの子達にどっぷり感情移入してしまっているし、114人全員が仲間なのだ。本心は誰一人として落ちてほしくないのである。


「それでは発表します!ファイナルステージファースト1人目の通過者は、、、グループH!ユウナ!!」


会場からは大きなざわめきと盛大な拍手が通過者へ送られる。

呼ばれた通過者はステージ壇上の前の方に出てきて左端から順に立った。

ユウナはダンス動画を中心に投稿している候補者で、そのダンスは見るものを惹き付けて魅了するほどのパフォーマンスの持ち主だ。


「続きましてファイナルステージファースト2人目の通過者は、、、グループD!真希!!」


『おおー!真希ちゃん!ナイス~♪』


真希ちゃんの美貌とポテンシャルならこの結果は当然だ。

真希ちゃんは同郷だし特によく絡んでくれる候補者なので名前が呼ばれた時は俺は泣きそうになった

(> <。)てか泣いた。

なんせすごい頑張ってたのをひと月前の合宿の時からずーっと見ているし、毎日トゥイッターで絡んでいる。


名前を呼ばれた真希ちゃんの表情はとてもびっくりした様子で、とても信じられない!というような感じだ。

そして前に出てきて1人目の通過者の横に並ぶ。


「ファイナルステージファースト3人目の通過者は、、、」


と、どんどん名前が呼ばれていった。

5人呼ばれた時点で1度前に並んだ通過者5人から今の気持ちを述べてもらうようだ。

1人目の子が気持ちを述べたあと次は真希ちゃん。


『私は25歳の最年長で参加させていただいたんですが、自分がこのステージに進めたことがすごく嬉しくて夢を見てる感じの気分になってます!SNSでも反応くださった皆さんのおかげで頑張ることができたのでこの先も応援していただけたら嬉しいです!ありがとうございました!』


素晴らしいコメント!

真希ちゃんが通過できて本当に嬉しいし、よかった!


こんな感じで次の5人が発表され、

そして…

「ファイナルステージファースト15人目の通過者は、、、グループD!花!!」


『おおー!!!!ここで花がキターーーー‼️』


今完全に俺は華厳の滝のごとく両目から涙が激しく流れ落ちている.˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.

『よかった!本当によかった!』

花も今の気持ちを聞かれて述べるようだ。


『正直ホントに選ばれると思ってなかったのでびっくりしてるんですけど、まずはありがとうございます!

私はダンスも歌もあまり上手くなくて、、、Dチームのみんなのおかげでここまでやって来ることが出来ました(´இωஇ`)

家族や友達、応援してくださるファンの皆様、、、あ、まだファンじゃないか(>ω<;)すいません!これからも頑張るのでよろしくお願いします!』


ꉂꉂ(◍ᵔᗜᵔ◍)

花はこんなところでも面白いw

泣いたらいいのか笑ったらいいのか俺の感情はごちゃまぜ状態 ^_^;

でもそのおかげで俺のイベントに対する重たい気持ちが少し和らいだ。


だんだん合格者の枠が少なくなるにつれ、発表を待つ候補者の表情が固くなっていく。

不安や希望、彼女達の強い願い。

スマホの画面越しだが、こちらにもその凄まじい会場の空気が痛いくらいに突き刺さる。

その様子を見て俺の和らいだ気持ちがまたしだいに重くなっていく。


そして18人目にマリーが選ばれステージの前方へ 。21人目にココアも呼ばれた!


お兄ちゃんは嬉しいぞ!『通過者発表会場に行ってきます!』のココアの朝のトゥイートに

「車に気をつけて行ってくるんだよ(*´︶`*)ノ」

と今日も俺はもれなくリプしていた。


「さぁ、お1人づつコメントをお伺いしていきます!」


マリーに続きココアもコメントを述べる。


『私はみんなよりトゥイッターのフォロワー数も少ないし他の人と比べちゃう事が多くて自信がなかったのですが、家族だったり親友だったり同じBグループのみんなのおかげで今ここに立てています!』


こんな大きなステージで緊張してるはずだし、17歳なのにしっかりしたコメント!ココアに対しては俺は親バカなのである。ん?兄バカ?笑


そのあとも名前が呼ばれ、26名のセカンド進出者が選ばれた。

惜しくも名前が呼ばれなかった候補生達もみんな笑顔で通過した候補生に盛大に拍手を送った。

ここまで喜びも苦しみも悲しみも一緒に分かちあってきた仲間をみんなで讃えている。

会場は来場したファン達を含めその場にいる全ての人が目の前にいる114名の候補者を讃え、感動の嵐に包まれていた。


真希、花、マリーやココア、マリナちゃんなどグループGのメンバーと前回紹介した候補生を含む40名はセカンドステージへと進むこととなった。


「以上を持ちまして!ファイナルステージファースト通過者発表イベントを終了とさせていただきます!」


会場には新グループ『STAR☆TUP』のデビュー曲になる予定の「指さし援護兵」のインストバージョンのBGMが流れ、それに合わせて候補生達は退場していった。

こうして俺は1時間半でティッシュ1箱をまるまる使ってしまったのであった。


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