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万屋配信者エゴ  作者: 82
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Mission4 逃亡



 「彼ともう一度お話してなぜ連絡がつかなくなったかを聞いて関係にケリをつけたいです」



 彼女は今までの弱弱しい声と一変して意志の強い声で伝えた。



 「わかった。ちなみに言いにくいかもしれないけど、彼が君のことをセフレと勘違いしている可能性は?」



 エゴの問いに彼女は少し沈黙の後、答えた。



 「その……実は私と彼は付き合う前から体の関係はありました」



 その発言を聞いてコメント欄が再び荒れる



 【セフレ確定ww】、【こいつもわりぃじゃん】、【えー】



 「けど!最終的にお付き合いするという結果になったんです、彼は私の母とも挨拶は済ましています」



 【マジで!?】、【親公認!】、【すげぇww】



 「母親とも挨拶してるのか!確かに、中途半端な関係ならそんなことわざわざする確率は低いな……」



 「はい……実は今日は母親も配信を聞いてます」



 「は!?母親も聞いてんの、ちょっとやりにくいな、まぁいいけど……」



 エゴは人間の中で上位に嫌いなのが親である。そのため、仮面の下で大いに焦った。しかし、配信中なのですぐに元のエゴに戻った。



 「うーん、じゃあ早速ケイジュ呼んじゃう?今配信中みたいだしな」



 そう、現在ケイジュは定期配信中、エゴは連絡が取りやすいようにこの時間帯に配信を決行したのだ。



 「一応少し前から連絡はしてるけど、フル無視だな……ということで私が求めていることわかるよなお前ら(ニヤリ)」



 【待ってました!】、【準備万端だぜ】、【うぇーいwww】



 「よし、Go!(いけ)」



――ケイジュの配信――



 「あはは、それでさリーダーがさー」



 その頃、ケイジュはリスナーと楽しそうに平和な時間を過ごしていた。しかし、

 いきなり多くのリスナーがケイジュの配信でこうコメントを残した。



『エゴがお呼びだぞww』、『終わったな』、『はよこい』。



これに気づいたケイジュは一瞬焦ったが、すぐに平常心を装い、そのままトークを続けた。



「……!あーそうそう、それでね……ははっ」



しかし、彼のリスナーがそのコメントに怒りが抑えきれず、反論し、コメント欄が滅茶苦茶になり始めた。



 【ちょっと荒らすのやめてください】、【エゴリスナーじゃん民度悪】、【4ね】



 「……ごめんね、リーダーに呼ばれたから今日はここで終わるね、おつケイジュ」



これ以上は埒が明かないと悟ったケイジュは配信をそそくさと終えた。



 「んー、逃げられたっぽいな、」



 エゴは逃げられて連絡がつかないというのが想定内と考えていたのか慌てている様子がなく落ち着いている。


       ・・

 「じゃあ、使うか」


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