Mission15 潜入捜査続行中
結局その日は6人のおじさんと連絡先を交換することに成功した。後はルイを通して女の子達にその男であるかどうかを確認してもらうのを待っていた。
「………う~ん」
「おい、何なんだその反応」
アザミは嫌な予感がした。
「あの中に犯人の男がいなかったみたい!だから続行だね♡」
アザミの嫌な予感は的中した。
「ハァ!?今日だけでもしんどかったのにまだやんのかよ!」
「まぁまぁ、そんな簡単に上手いこと見つかるわけないんだからさ」
「無理無理!俺はもうやらねぇ!」
「え~、アザミちゃんのためにこれを用意してたのにさ」
ルイはそういってアザミに1枚の件をひらひらと揺らしながら見せた。
「!そ……それは、甘党のための激甘プリンご試食券!?俺が店で購入する前に売り切れたあの幻の!」
「そうそう、やっぱりアザミちゃんには大変なお仕事をお願いしてるからさ、僕からの差し入れも必要かなーって思って……だけど、残念ながら辞めるってことはさストレスフリーになるから別に要らないよね~?」
ルイは言葉では残念そうにしているが、表情は全く残念そうではない。
「…………」
コイツ俺の考えを先読みしてやがる……。
「………まぁ、まだ1日目だし、続けてやらないこともねぇ」
「やったー!アザミちゃんならそう言ってくれると思ってたよ♡明日も頑張ろうね~」
こうしてアザミの女装潜入捜査は継続となった。それから2日目、3日目と捜査を続けていたが、なんの成果も得られなかった。
――4日目――
プリンのためとはいえ、流石にキツイ。帰りたい。ネット触りまくりたい。アザミはそう思っていた。そんな時に………。
「そこの君、これ落としたよ」
背後から男の人の声がした。振り返るとおじさんという言葉で表せないほどダンディーで若々しい男性がいた。
「あ………ありがとうございます」
アザミは『カッケー』と見惚れてしまい、すぐに言葉が出てこなかった。
「君みたいなお嬢さんがこんな場所で何をしているんだい?」
「す…少し探し物をしていて………」
「ふむ、そうなのか、なら僕も手伝おう」
紳士はご親切にもアザミが咄嗟についた噓に協力しようとした。
「い…いやいや!大丈夫ですよ!こんなちっさいものだから見つかりにくいし、初めて会った人に手伝ってもらうのは申し訳ないです!」
やべー、本当は変態じじぃを探してるなんて初対面の人に言えねぇ。アザミは親指と人差し指を合わせて噓の探し物の大きさを説明したが、焦りすぎてその幅が0㎝になってしまっている。
そんなアザミの様子を見て紳士は少し黙った。




