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奇跡のような出会いだった。
ガラスに映る自分の隣に、この国では珍しい黒い髪と目をした少女が立っていた。
首には奴隷のようなチョーカー。ガラス玉のような目、白い肌、端正な顔立ちの少女へ目が行く。
しかし、実際に周りを確認すると、誰もいない。
またガラスを見ると、少女は僕の袖を引く、何か喋っているようだけど、理解することができない。
その瞬間、サッカーボールが僕の顔に直撃した。
少女は目を丸くして、言わんこっちゃないといった表情をした。
サッカー少年たちがわらわらと集まってくる。そちらに視線を移した隙に、少女は消えていた。
すべての人類へ、平等に願いを叶える権利がある。
扉を開けば願いは叶う。
その扉は、0であり、1である。