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ボーンネル 〜辺境からの英雄譚〜  作者: ふーみ
ボーンネルの開国譚2
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久々のお出かけ

翌日。最近ますますくっ付いてぐっすり眠るパールをやっとの思いで引き剥がしてベッドから起き上がった。今日は隣国へお出かけする日なのだ。閻魁のためといってもやっぱり新しい場所に行くことはワクワクする。みんなに事情を話すとエルダンは「任せてください」と言って留守を請け負ってくれて、リンギルとヴァン、それにコッツは死んだように動かなくなっているみたいだったので一緒にお留守番を頼むことにした。ちなみにトキワはなぜか元気で「もちろん俺も行く」と言ってついてくるのだそう。あれだけ働いたっていうのにすごいタフだ。


「ジン、おはよう」


起き上がるとそのタイミングでクレースが嬉しそうな顔をして部屋に入ってきた。


「おはよう。そういえばボルは大丈夫? ボルも休まず指揮してくれたでしょ」


そう、ボルはトキワに付き合わされてずっと働きづめなのだ。というか一番働いていると言っても過言ではない。


「ああ、あいつの体力もあのバカと同じで無尽蔵だからな。話したら嬉しそうについて行くと言っていたぞ」


「あはは、大丈夫かなあ。まあ人数は多い方が楽しいもんね。ゼフじいは来ないのかな?」


「まあゼフがここを離れれば警備が心配になるからな。一応留守を頼んでおいた」


「うん、わかった」


みんなは一緒に朝から「憩いの場」という看板がかかってあったリラックススペースに集まっているらしい。実際に家具などの細部までが完成したのは今日の朝らしいがほんの数日でかなりの大きさのオシャレな建物が立っていた。中に入ると白を基調とした家具の置かれた現代風の部屋と畳が敷いてある落ち着いた雰囲気の部屋に本棚に並べられた大量の本が目立つ図書館のようなゆったりとした部屋など、それぞれの好みに合った部屋がいくつか存在した。ボルにリラックスできる場所を作って欲しいと軽い感じでお願いしたもののまさかこれほどのものが完成しているとは思わなかった。


「うわあすごいね。あっゼフじい」


ゼフは畳の部屋で座布団に座りゆっくりとお茶を飲んでいた。


「おうジン、おはよう」


「ゼフじいも家具作ってくれてありがとう。ここのことはしばらく頼むね」


「ああ、任せて行っておいで。気を付けるんじゃぞ」


「それで最終的には誰が行くことになったの?」


「ジンと私にガル、パール、閻魁、それにボルとトキワだな。ああそれとゼグトスお前も来るのか?」


「ええ、もちろん私はジン様について行きますので」


「あれそういえば閻魁とトキワは······あっいた」


閻魁とトキワは真っ白なソファの上と絨毯の引かれた上にそれぞれゴロンっと寝転び気持ちよさそうに眠っていた。どうやら建設でかなり疲れたようでボルが言うには作業が終わった後はずっとこの状態のようだ。


「おいお前たち、おいていくぞ」


「············」


返事がない。どうやらただの屍のようだ。


ーガンッッ!!


辺りに鈍い音が響くとその二人は頭を抱えて起き上がった。そしてそのまま痛そうにして頭から手を離すことなく両者無言でその場にうずくまり悶える。


「さっさと起きろ。もう一発殴るぞ」


その言葉を聞いて二人は真顔で直立不動の状態になる。


「さあ、我回復。行くぞ!」


「よし、行くかあ」


ゲルオードの治める国は「ギルゼンノーズ」と言われ、その中央に『ギーグ』と言われる巨大な都市がありかなり発展した都市である。ギーグは活気のある都市でゲルオードの支配下の元で国内全体は安定している。だが荒原地帯が多く土がよくないため農業はあまり発展していない。


「そういえば閻魁、鬼幻郷への行き方は知ってるの?」


「へ?······」


「はあ、まあお前らしいか。では一度ギーグまで向かって情報を集めるか、インフォルも鬼幻郷のことは知らないと言っていたからな」


そして1時間ほど支度をしてついに旅立つ準備が整った。


「ゼフじい、ここは任せるね! いってきます」


「いってらっしゃい。怪我なく帰ってくるんじゃぞ」


ゼフは若干心配そうな顔をしながらも笑って見送ってくれた。そしてついに一行はギルゼンノーズへと向かって出発するのであった。


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