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日本時空異聞録  作者: 笠三和大
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あぶないヤツら、現る

今回はネットで見たある『ネタ』をぶっこんでいます。

肯定か否定かは皆様次第……

 転んだレーヴェは何事もなかったかのように立ち上がり、裾を払った。

「大変見苦しいところを見せた。このような場に出るのは初めてなものでな。容赦してほしい」



○あ、立ち上がった。

○おぉ、メンタル強いな。

○っていうか若くね?

○むしろショタじゃん。

○きゃわきゃわ

 


……今日もネット上は大騒ぎである。

「余がニュートリーヌ皇国皇帝、レーヴェ・ニュートリーヌである。日本の民よ。こうして皆の前に出られて挨拶できることを心より嬉しく思う。だが……」

 レーヴェは一拍置くと目を伏せながら続けた。

「日本の皆からすれば、私は貴殿らの同胞の命を奪った憎き敵国の元首だ。思うところは多々あるだろう。だからこそ言わせてほしい。大変申し訳ないことをしてしまった」

 レーヴェは、それが当たり前であるかのように頭を下げた。

 当然ネット上でも疑問の声が上がる。



○マジか?

○そういえば、なんでこの皇帝陛下降伏してきたんだ?

○そもそもモノホンか?

○なんでも中東のギルドマスターが保証しているから間違いないらしいぞ。

○中東……あぁ、ラミアお姉さんの国ね。

 


こんな感じである。

 だが、新世界におけるシンドヴァン共同体の影響力というのは既に日本国内でも広まりつつあり、あの国が保証しているというのであれば、という論調が定着しつつあった。

 実際、オタクたちの間では美人のラミアが人口の多くを占めるシンドヴァン共同体は既に話題となっており、公開されている美人たちの写真はアクセスが相次いでいた。

 その妖艶な姿は、清純な雰囲気を漂わせるエルフ族や理知的な竜人族、ドワーフ族などとはまた異なる色気を醸し出していることも人気の一因となっている。

 閑話休題。

「余は、皇国を代表して皆に謝らなければならない。余の不徳の致すところで、貴国の同胞の命を失わせてしまったことを、ここに公に謝罪する。そして、虫のいい話であることは分かっているが、どうか頼みたいことがある」

 ここにきてレーヴェは強い光を眼差しに宿した。

「皇国を、我が祖国を支配し、破滅の道に追い込んでいる元老院を滅ぼしてほしいのだ。このままでは、貴国との戦で皇国は世界地図から消える……そんなことになってほしくない。そう思って余は日本に亡命してきた。正統政府を打ち立て、皇国を正しい方向へと舵を戻すために、敗北で勝利を得ようと思ったのだ」



○元老院?

○どうやら皇帝陛下はお飾りのようだな。

○それで日本に亡命してきたのか。

○でもどうやって日本の情報を得たんだろう?



「日本人の中には、何故余がその決断を下したのかと疑問に思っている者もいるであろう。それは……これだ」

 レーヴェはメーロから手渡された『別冊宝諸島』をカメラに向けて掲げた。

「この兵器比較の本によって、我が国が日本と100年以上差がある劣等文明国家であることを知ったのだ。そして、そんな中で港湾都市2つが瞬く間に壊滅した……貴国が優れていることは、その時点で明らかであった。だから、余はなんとしても戦を早期に終わらせ、皇国の被害を少しでも少なくしたいと思いここにいる」

 テレビの視聴率は、どんどん上昇していた。既に30%を超えている。

「そして、日本国民に頼みたい。元老院を滅ぼして政権を余に取り戻すためにも、貴国の軍事組織、自衛隊を我が首都に進軍させてほしいのだ」



○宝諸島だ‼

○召喚物語みたいなことになってんな……

○この世界からすると圧倒的な自衛隊のパワーを借りたいのか?

○皇国の主要装備ってどんなん?

○えぇと、海軍はこの前ミサイルの飽和攻撃でぶっ飛んだからともかく、陸軍の主力は菱型戦車っぽいぞ。

○英国面www

○パンジャンドラムないかな?

○アホぅ、パンジャンドラムは二次大戦だ。菱型は一次大戦レベル。

○でもあったら面白そうwww



 一部益体もないことを呟いている輩もいるが、この件に関する日本国民の関心は非常に高い。

「無論、タダでなどとは言わない。余が元首に返り咲いた暁には、余は日本の駒となって皇国を日本の都合のいい、しかし平和な国にしよう」

 レーヴェは日本国民の同意を得ることで、自衛隊が全力を発揮できるようにお膳立てすることを協力すると約束していた。



○へぇ、自分から傀儡政権になるというのか。

○曲がりなりにも一国の君主がそんな覚悟を決めてやってきたのか……

○しかもショタだぜ。

○確かに。

○ところでずっと気になってたんだがお隣はお姉さんかな?

○サーバル耳だ。フレンズにならんかな?

○きゃわきゃわ。



 だが、その後はネットにも呟き掲示板にも、概ね自衛隊派遣に肯定の意見が流れていた。



○いずれにせよ、皇国との戦争を終わらせようと思うなら首謀者の確保は必須。

○それができなきゃ泥沼化だしな……

○ベトコンみたいになんの?やだなぁ……

○そうならないように陛下がいる。

○なるほど。

 


 国民も戦争が早期に決着することに関しては異存がないようだ。元々日仏・須伊連合大戦のこともあって左翼派はすっかり鳴りを潜めており、必要とあれば海外派遣の上で必要な和平条件をもぎ取ってくるのも自衛隊、国防組織の役目であると国民も理解し始めたのだ……ある程度は。ある程度は。

 大事なことなので2回言いました。

「どうか頼む。このままでは、貴国の圧倒的な力の前に総力戦になりかねない。そんなことになれば……なんのためにイエティスク帝国の迫害から逃れてきたのか分からぬのだ……頼む……」

 その悲痛なまでの決意がこもった言葉には、多くの日本国民が心を動かされた。



○これ……マジな奴じゃん?

○少なくとも、こんなショタに頭下げさせるような輩じゃまともとは思えない。

○なんか可哀想になってきた……

○元老院とかいう連中相当な外道だろうな。



 レーヴェの魂の叫びは日本国民に届いた。その翌日から、各都道府県の役所や政府機関、自衛隊の事務所などに多くの人々から手紙が届いたのだ。

『少年のために立ち上がってください』と。

 政府主導のプロパガンダは大成功であった。もちろん聡い国民の中にはそれがプロパガンダであることくらい理解している者もいる。

 だが、そのうえでこの扇動に乗った者も多い。そこには、『このままではどのみち戦争が終わらない』と判断した人物が多かったからであった。

 日本国民もだんだんと、清濁併せ飲む考え方に慣れてきたと言える。いや、戦後過剰なまでに潔癖であるべき戦争への忌避が、薄れつつあるともいえるのかもしれない……。

 果たしてそれは、正しいと言えるのかどうか、それは誰にもわからない。



――2027年 4月25日 日本国 東京都 霞が関 外務省

「成功ですね」

 間島は後輩の加藤からプロパガンダ成功を祝されていた。

「……いつの時代も、国民は感情と扇動に弱いもんだ」

「でも、中にはプロパガンダと分かって後押しするような人も結構いましたよ。考えている人は考えているんです」

 確かにその通りである。投書した、手紙を送った人物の中には『日本のためにも早期に戦争を終わらせてほしい』と含みのある書き方をしている者も多かったのだ。

「いずれにせよ、これで陸上自衛隊の大規模派遣がされるな。増員もされてるし、創設以来の激戦になるかもしれない」

 ある程度だが軍事にも詳しい間島は、日本が本気で怒った今の状況を、冷静に分析していた。



 その夜、首相官邸では防衛相によって派遣部隊の詳細が紹介された。

「派遣部隊に関しましては、首都包囲の前にフランシェスカ共和国の城塞都市ガラードへ侵攻している敵部隊を殲滅する必要があります。彼らを放置した場合、万が一挟撃されると面倒です」

 首相が手を挙げる。

「まずはどうする?」

「ガラードには戦車を中心とした機甲部隊が侵攻しております。撃滅のため、飛行科と機甲科、普通科に特科、支援のための高射特科と施設大隊を中心にします。また、今回航空自衛隊が対地支援のために試験機を派遣したいと申し出ていますので、『F―2』戦闘機を護衛に付けて試験機を派遣します。この『F―2』は、フランシェスカの基地に所属するものです」

 以前の日仏・須伊連合大戦の際に建設した基地には、旧式化した非近代化改修の『F―15J』と、『F―2』1個飛行隊、更に『FT―4』2個飛行隊が配備されている。

 大幅に増員された航空自衛隊においては、パイロットもそれなりの数が揃えられている。

 ただし、質も今のところは『それなり』だが。

「前回の港湾都市攻撃の際には原始的ながら飛行機が登場したらしいからな。油断は禁物だ」

「その通りです。それも含んで航空自衛隊の支援となります」

「わかりました。敵侵攻勢力を排除したあとは陸上自衛隊を中心に首都ルマエストへ迫り、街道及び上下水道などを掌握して猫の子一匹逃がさない態勢を整えます。その後についてはこちらに考えがありますので、段階を経てご説明いたします」

 防衛大臣がそこで区切ったので、今はここまでなのだと閣僚たちも判断する。

「いずれにせよ、こちらに被害が出ては元も子もないが、相手の被害もなるべく少なくできるように尽力してほしい……自分でも、無茶を言っているとは思うがね」

 総理大臣の苦笑いに、官僚たちも笑うことしかできない。

「総理、我々は『やれ』と言われたことしかできません。そこから先の全ては現場の判断になります」

「そうだったな。皆、よろしく頼むぞ」

「はい」

 日本の側も、大掛かりな作戦を実行しようとしていた。

 ちなみに余談だが、海外派遣の重要性が大幅に高まったこともあって、『あづち』型輸送艦は既に2隻目の『えど』が就役している。

 今後も『おだわら』が更に就役する予定だが、当初3隻であった予定が、自衛隊員の増員に伴って増数され、『ひめじ』と『まつもと』、更に『くまもと』の3隻が追加されることが決定した。

 逆に、陸上自衛隊独自の輸送艦に関しては見送られることになった。だがその代わり、輸送の際に使用される車両なども増数され、これまで以上に移動能力が上昇している。

 閑話休題



――西暦1742年 5月5日 フランシェスカ共和国 自衛隊駐屯基地

 旧世界でいう所のミュンヘンに、フランシェスカ共和国がスペルニーノ・イタリシア連合によって攻められた際建設された基地がある。

現在この基地は陸上自衛隊と航空自衛隊の共同管理の下に運営されているため、敢えて『駐屯基地』という表現を使っている。

 ここには今回の城塞都市ガラード侵攻部隊撃滅のために派遣された陸上自衛隊と航空自衛隊の部隊が集結していた。

 陸上自衛隊は以下の通りの編成である。



○90式戦車 10輌

○16式機動戦闘車 5輌

○89式装甲戦闘車 5輌

○99式自走155mm榴弾砲 8輌

○軽装甲機動車 10輌

○96式双輪装甲車 10輌

○高機動車 10輌

○73式小型トラック 20輌

○『やんま』型対戦車ヘリコプター 15機

○UH―2(UH―1ヒューイの後継機) 15機

○OH―1 3機

 


 これまでの日本からすると考えられないほどの大規模な部隊派遣であり、動員数は1万人を遥かに超える。

 その中には、このフランシェスカ駐屯基地所属で、かつて『あづち』の艦上で有翼空挺団を迎撃した経験のある杉田一等陸尉の姿もあった。

 傍らには小野二等陸尉も控えている。

「まさかまた最前線に来ることになるとはなぁ……」

「まぁ、今回の主力は航空科ですから。我々はそのバックアップですよ、隊長」

 『はぁ……』とため息でもつきそうな表情の杉田に対して、小野はいつも通りの飄々とした顔のままである。

 すると、杉田の入隊時から部下だった阪口二等陸曹が近寄ってきた。

 眼鏡をかけてやや没個性気味の男だが、手堅く仕事をしてくれるうえに時折杉田や隊員たちに的確なツッコみを入れてくれるので隊の中では可愛い弟分のような扱いを受けている。

「隊長、間もなく全隊出発とのことです」

「了解。皆も気ぃ抜くなよ?」

「はいっ」

 杉田は更に、滑走路に駐機している多くの飛行機の姿を目にした。

 この基地に所属する飛行隊の航空機と、今回空自が派遣してきた最新鋭の試験機である。

 その機体は戦闘機よりも大きく、そして大型のテーパー翼を装備していた。

 明らかに対地支援用の機体である。

「……あれが、防衛装備庁が開発したっていう対地支援機か」

「曰く、『A―10』サンダーボルトをモデルにしている物でしたよね。名前は、『A―1』近接航空支援機・『飛竜』」

『A―1』『飛竜』

 日本が米国の『A―10』サンダーボルトをモデルに開発した、対地支援用の戦闘攻撃機である。

 名前の元になったのは、大日本帝国軍時代に開発された爆撃機の中でも傑作と言われた重爆撃機『飛竜』である。

 サンダーボルトをモデルにしているだけあって対空能力は自衛用の『AAM―5』2発しか装備していないが、本家サンダーボルトと異なり『P―1』哨戒機からさらに改良・小型化されたフェイズド・アレイ・レーダーを装備しているお陰で非常に高い索敵能力を持つことにより、多数の対地誘導弾を同時に誘導できる。

 そして本領である対地攻撃機としての能力でも、翼下パイロンに対地誘導弾を合計6発、さらに誘導爆弾を胴体含めて4発搭載できる重武装を誇る。

 これにより、本家サンダーボルト以上のペイロードを持つ。

 そしてサンダーボルト同様に機首には30mmガトリングガン『信長』が装備されている。この機関砲は日本がサンダーボルトのデータを基に独自開発したもので、他の武装に比べてかなり苦労した難物と言われていた。

 最初は資料不足から対戦車ヘリコプターの30mmチェーンガンをそのまま搭載しては?という声もあったのだが、アメリカが採用していた基準に『戦車などの上部装甲を撃ち抜ける、地面を耕せるほどの威力』とあったのを考慮すると投射能力という点では間違いなく回転式機関砲のほうが、効率がいいという結論に至ったのだ。

 装弾数はオリジナルに近い1200発を誇る。

 そして時速は700kmほどしか出せないが、参考機種同様に低速・低高度での機動性を重視していることと、なんといっても重要区画には軽量かつ頑丈な複合装甲という変態なシロモノを装備しているお陰で、『チタンのバスタブ』と呼ばれたサンダーボルト以上の変態傑作機となっていた。

 ついでに言うと、なぜ攻撃機の名前ではなく爆撃機なのかというと、今のところ日本が戦略爆撃機を持つ予定がなかったからと、民間(オタク)からの公募の結果である。

 それが、今回初めて、試験機とは言え戦場の空を舞う。

 一方、その『A―1』の前ではパイロット及び訓練に当たった米軍教官が立っている。

 今回出撃するのは試験機の1機だが、訓練した者たちが全員集められていた。



「では空自パイロット諸君、A―1訓、詠唱始めッ! なんのために生まれた!?」

「A―1に乗るためだ‼」

「なんのためにA―1に乗るんだ!?」

「ゴミを吹っ飛ばすためだ‼」

「A―1はなぜ飛ぶんだ!?」

「信長公をお運びするためだ‼」

「お前が敵にすべきことはなんだ!?」

「機首と同軸7段撃ち‼」

「ミスター・ノブナガは何故30mmなんだ!?」

「F―2の根性無しが20mmだからだ‼」

「ミスター・ノブナガとはなんだ!?」

「撃つまで撃たれ、撃った後は撃たれない‼」

「A―1とはなんだ!?」

「コブラより強く! やんまより強く! F―2より強く! どれよりも安い!」

「A―1乗りが食うものは!?」

「焼き鳥とビール‼」

「寿司と日本酒を食うのは誰だ!?」

「前線早漏F―2! 爆弾終わればおケツをまくるッ‼」

「お前の親父は誰だ!?」

「湾岸帰りのサンダーボルトッ‼ 音速機とは気合いが違うッ‼」

「我等空自支援機‼機銃上等‼ ミサイル上等‼被弾が怖くて空が飛べるか‼(3回繰り返し)」



 という、若干イカれた有様を見た杉田は冷や汗を流していた。

 完全にネットで有名な『A―10』訓の悪ノリである。

「ま、まぁ……今回も空さんの援護がある。技術格差から言って負けはしないだろうし犠牲者もこちらは出さないと思うが……それでも不安だよなぁ」

「まぁまぁ、そう言っても仕方ないですよ」

 小野が宥めるようにホイホイと杉田を集合場所へ引っ張っていった。



 そして、集合場所では今回の陸上自衛隊派遣部隊の指揮を執ることになった若本陸将補が隊員たちの前に立って訓示する。

 ちなみに、前回派遣されてきた楠陸将は本土勤務になったため、もう前線には出てこない人物となっている。

「この度我々は、友好国であるフランシェスカ共和国に対する侵略行為を行なっているニュートリーヌ皇国所属の『反抗勢力』を撃滅したのち、相手国首都・ルマエストを包囲し、包囲中は精神攻撃で相手を追い詰め、隙を突いて警視庁所属の逮捕のために派遣された部隊を送り込み、元老院議員と呼ばれる反抗勢力の首魁を捕縛することが役目である」

 実は当初、SATやSIT、或いは海上保安庁の特警隊のような警察所属の特殊部隊を派遣しようかと国土交通省と防衛省で会議をしていたのだが、国内で現在一部の過激な左翼団体の活動が発生していることから、その主要メンバーの確保及びテロ防止に駆り出されており、この任務に参加することはできなかった。

 その代わりに、特殊部隊所属でこそないが、警視庁や各都道府県警の中でも特に優れた『能力』を持つ警察官が選抜されている。

 一部では特殊部隊すらも退けることができると言われる人物らしく、人柄に少々問題があるとのことだが、それを補って余りある仕事への熱意もあるのだ。

「彼らは首都を包囲してから合流することになるが、いずれにせよ失礼のないように注意してほしい。今作戦は、我が国にとって重大な意味を持つ作戦となる。失敗は許されない! 諸君らにはそれを承知の上で、それでいて訓練通りに職務をこなしてほしい。以上だ」

 若本陸将補はこの後『UH―2』に乗り込んで指揮を執る。

 ヘリコプターは燃料の問題があるため、ガラードに近づいたところで最後の補給のためにガラードの北西15kmにある

 各小隊もそれぞれの車両に乗り込んで出動準備を整える。

――ブゥゥゥゥゥゥゥン!

 車両のエンジンにキーを差し込み点火すると、自衛隊車両はスムーズに道路を走り始めるのだった。

 皇国兵に、『破滅』という名の贈り物を渡すために……


さて、お読みいただいた皆さんはどう思われたでしょうか……ぜひぜひ、感想をご投稿ください。

次回は25日に投稿します。

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A―1訓、ワロタ
[一言] A-10改めA-1「飛竜」の武装についてですが、正面と両翼に装備する主兵装は30㎜バルカンでいいと思います。 あと当分は出番が無いかも知れませんが上部と下部に回転式対空銃座も欲しいな。 も…
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