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今は昔の夏の日  作者: 上木MOKA
13/18

今は昔の再開と出会い

今は昔の夏の日以降・・・夢は、年に2回繰返された

「御彼岸の時期」と「御盆の時期」

その度にあの場所には、萎れた花と腐った御供え物が放置されていた。


・・・私は業を煮やす・・・

今度も夢が繰り返される度に映像が鮮明になっていたのだ。


あの・・・今は昔の夏の日に別れた、あの時のままの少年が

その時のままの姿で夢に出て来る


だから、繰返されるにつれ・・・

今は昔の夏の日に気になっていた事を思い出すようになっていっていた。


何度も気になって・・・訊きたくて仕方なかった洋服の隙間から見えた怪我


アキラと2人で気付いていて、相手が言って来てくれるまで・・・

私達に助けを求めて来てくれるまで・・・我慢して、待っていたんだ。


私は思い立ち、アキラに協力を求めた。


『供えた奴を是が非でも捕まえて・・・止めさせよう』

アキラは・・・いつもの事ながら用意周到であった

私が持ちかけた時点で既に資料を集め終えていたのである・・・


図書館で過去の新聞を見せて貰い

解散した時刻を、夕刊が配達された後の時間である事に仮定して

今は昔の夏の日の・・・次の日

地域の事を記事にしそうな新聞を隅から隅まで調べたらしい


そして、新聞の下部の広告欄の上でそれらしき記事を見付け

コピーして貰って来ていたのだ。


多分、昨日の午前中だろう・・・

用事があるからと一緒に居なかった時に調べていたのかもしれない・・・

が、しかし・・・

毎回、なんだか自分が負けたような気になるのは何故だろうか?


それは今の所、置いておくとして・・・


アキラが持っていたコピーされた新聞の記事には

内容がざっくり書かれていた・・・


まるで新聞の穴埋めに使われたかのように

流し読みしていれば見落とす程度の他愛無い書き方をしていたが・・・


それでもナベさんとグッさんが、事故にあった日付と時間を確認し

夏の夢が「命日の2~3日後」である事を知る事ができた。


2人が本当に死んでしまっている事を確認して・・・悲しくなった


私は・・・こんな、簡易的な死亡事故の新聞の記事ではなく

生きている2人と再開したかったのだ・・・

きっとアキラも、そう思っているであろう。


それから数日後・・・


あの場所で、御供えする犯人を捕まえるつもりの張り込み前日・・・

私はコウちゃんと再会した。


『ニィ~ちゃん、今夜から張り込み行くぞ!』

何故か、コウちゃんは・・・

アンパンと常温保存できるパック牛乳を持参して私達の前に現れたのだ


『あ・・・そのパン、給食のパンの工場で作られてるヤツ?』

アキラは突込みどころ満載のチョイスではなくパン屋の袋に注目した。


アキラが唐突なコウちゃんの出現に驚きもしない所を見ると・・・

事前に、前日から私の祖父母の家で寝泊りする事を連絡していたのだろう。


ならばと、私も・・・今回、コウちゃんのチョイスは無視する事にする

勿論、唐突に現れた事もだ!


『あの駅通りのパン屋のパン?あそこはアンパンよりメロンパンでしょ?』

そう言うと2人も食いついてきた。


『あのメロンパンいいよな!餡が入ってて』

『でも、なんで丸くないんだろう?あのメロンパン・・・』

集まった目的が迷子になって、メロンパン談議に花が咲いた。


私達は夕食を食べ・・・風呂に入り・・・アイスを食べ・・・仮眠をした後

夜中に私の祖父母の家を自転車で出発した。


今は昔の夏の日に通った道は避け

1本隣の大きめに道からスーパーを目指す

そのスーパーに自転車を置いて


「秘密の抜け道」の・・・スーパー側の出入り口を横切り

遠回りして踏切方面へ向かった。


少し早く着いたので・・・暫くその辺を見て回る

ふと、気付くと・・・

今は昔の夏の日、私が踏切内でアキラに殴られ正気に戻った

あの時刻と同じ時間帯になっている事に気が付いた。


今は明け方、2人が事故にあった時の「夕暮れ色」に近い空色の時刻


カ~ン、カ~ン、カ~ン、カ~ンと言う踏切の音と

電車の走る音と電車がクラクション鳴らして通り過ぎる音が響いた。


あの場所では女性が・・・泣きながら花を手向けていた。

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