クマとセイラ
テンが目を覚ますと知らない部屋のベットに寝かされていた
戸惑いながらも体を起こそうとすると
誰かが横にくっついている
掛け布団をどかしよく見ると
白髪のショートに見覚えのある
ふわふわした白い毛の熊の耳がある
クマ?
テンはさらに困惑していると
部屋の扉が開いた
「クマまた勝手に入って…
テンやっと起きたんだね、心配してたんだから」
入ってきたのはナツだった
「ユキ姉、テンやっと起きたよー」
ナツはユキを呼び
体温計を渡してきた
「これで体温を計ってね」
「僕は熱で寝ていたのか」
ユキが入ってくる
「全く、あんた達は面倒ばかりかけて」
怪訝そうに言う
「でも、ユキ姉が冷やしたりとか看病したりてたんだよ」
ナツはこっそと教えた
「ユキありがとう」
「いいわよ、こうゆうのはナツで慣れているわ」
「子供の頃はそうだけど最近はないよ」
「子供の頃はそうだったんだ」
「テン、私も看病手伝ったんだからね」
むっとしたようにナツが言う
「ナツもありがとうございます」
「まぁ気を使わなくてもいいけどね」
そんな会話をしていると
「ナツお腹すいた」
「クマは少し気を使って」
クマは起き上がりそいう言うと
テンに抱きついて眠そうに寄りかかる
「なんでクマがいるんだ?それとここはどこ?」
ため息をつきユキが言う
「クマはナツが拾ってきたのよ」
「そしてここは私たちの家だよ
いい家でしょ」
ユキは呆れた顔をしている
「今は私とナツしか住んでないから使ってない部屋を貸してあげてるのよ
感謝しなさいね」
「ここは元々お父さんの部屋で長らく使ってなかったから
あとでちゃんと掃除しないとね」
テン達が話していると下の方から呼び出しがかかる
「まだですかー朝ごはん出来てますよー」
その声に一番最初にに反応するクマ
「テン早く起きて行こう」
「あんたが遅いんでしょうが」
「まあまあユキ姉、二人ともいくよ」
「あいつもちゃんといるのか」
テンは呼び出しの声が誰なのかわかっていた
「クマ早く離して......寝るなよ」
「寝ないよー」
やっと立ち上がったクマを連れて
四人は下の階に降りた
食卓にはトースト、スクランブルエッグ、サラダが並び
艶のある金髪の長い髪を一つ結びにした少女が
四人分の食器をが用意しているところだった
「ありがとうセイラ」
「私は運んだだけですよ、作ったのはナツさんです」
「いいやセイラちゃんも手伝ってくれたじゃん」
「大した事はしてませんよ
テンも起きたんですね、お嬢が迷惑かけてすいません
いま食器が用意するので待っててください」
「馴染んでんだな」
「迷惑じゃないよね」
服の裾を掴み、ずいっとテンに顔を寄せる
「…」
五人で食事を楽しみ
テンは3日寝込んでいたこと
クマとセイラは黒馬の一件があった次の日から
この家に泊まっていることを聞き
今日の予定を話し合って食事を終えた
「じゃあ私たちは依頼を見に行ってくるから
いってきまーす」
「いってらっしゃい」
ユキとナツがギルドへ出かけるのを三人で送り
クマはいそいそと用意をし、テンの部屋に掃除に向かった
部屋の窓を開け、下を見下ろすと
テンとセイラが庭で話をしてい
テンは懐から煙草を出す
「煙草吸っちゃダメでしょ」
「いいんだよ少しくらい」
指先から立ち昇る魔法による炎で火を着け
大きく吸って天に吐く
「どうしてついてきたんだ?」
「私たちの村を襲った魔物を倒すためよ」
「復讐か」
そう言って煙草を吸う
「クマは連れてくる必要ないだろ」
「テンが勝手に行ってしまうからですよ」
「すまない、巻き込まないほうが良いと思ってな
それで、あの魔物は?」
「テンが寝ている間に
いくつか怪しいところを聞き込みしましたよ」
テンは渡された紙を見た
「こっちは僕がついでに調べてくるよ」
「わかりました、気をつけてくださいね
テンが倒れているのを見たときは驚きました」
「ああ、油断した
また変な魔物だ」
「その魔物は目の色が通常と違い
繫殖期でもないのに妊娠していたと聞きましたよ」
「あの魔物はどうなった?」
「私も調べようとしたんですが
兵士達の話だと見知らぬ魔物に死体を持って行かれたそうですよ」
「死んだのか」
「憶えてないの?」
「ああ」
吸い殻を消し炭にした
「だかここで正解のようだな」
笑みを浮かべてそう言った




