次なる作戦。
出自を話したけど、大丈夫かな?
侑さんは口をパクパクさせながら驚いていたけど、いきなり翔子さんの肩を持ち、ぐわんぐわん譲りながら、
「いつ結婚するんだ!?」
とか言い出しちゃったよ…
翔子さんは堪らず、侑さんの手を払い退け、
「そんなのまだまだに決まってるでしょ!?最速でも二年は経たないと…」
って、最後は尻すぼみで良く聞こえなかったよ。
しかし、結婚かぁ…考えた事無かったなぁ…
僕はちらっと翔子さんを見遣り、いずれは…と思ってしまった。
「…よし、そぉしてみよぉか?」
「だな。流石高木だ!!」
高木君達の方で何か盛り上がっていた。
「よぉ、何がどぉするってんだ?」
侑さんが高木君達とゴニョゴニョ話し出した。
「…それ良いな…面白そぉだな!!何人くらい来ると思う?」
「アイツの仲間だから、四人か五人って所かと…」
侑さんを交えて、高木君達が盛り上がっている…コレは僕も混ざらなきゃ!!
「…で、どんな話の内容になってるの?」
近くに居た宮乃杜に訊ねてみた。
すると、意外と過激な答えが返って来たよ…
「はぁ!?それ、実行するの!?」
「そんな風に話が纏まってるわね。どぉ?貴方だったらどぉする?」
「ん〜…今夜にも父さんと話し合う事にしてるけど、証言者は多いに越した事は無いし…一応撮影も考えてるからなぁ…あんまり手荒な事は…でも、そぉしないとダメなのも確かだし…」
悩み所では有るけど、法的には既に拉致と監禁かな?ただ、警察が調べずに釈放したって経緯も有るしなぁ…しかし、一般人がするとなると…それしか方法が無いのか?撮影しながら現場を押さえて、動画サイトにアップすれば、警察も動かざるを得ないだろぉけど…
まぁ、みんなのヤル気に水を注すのもなぁ…
色々考えたけど、既に拉致してる時点で大差無いと割り切ってみんなに付き合うかな…うん!!動かない警察が悪いんだ!!って事にしよぉ!!短絡的な行動ではあるけどね。父さんに叱られるかな?
それから、翔子さん達女の子を侑さんが車で送り届け、僕達はベンチで雑談しながら、犯罪者達が来るのを待ってみた。
「どぉだ?来たか?」
女の子達を送り届けた侑さんが戻って来て、見張りの成果を聞いて来た。
「いや、まだ誰も来てませんね…ヤツ等が来れば一目で解りますよ。」
「って事は…パーティーには間に合ったみたいだな。」
パーティーって…何をするつもりなんですか?
それからしばらくはみんなで自己紹介とか、関係性とかを話してたら、昨日も見た四人組の男達がトイレに入って行った…
「来ましたね。アレが例の犯罪者達ですよ。」
鈴木君が侑さんにそぉ告げたのを合図に、みんな立ち上がりトイレに向かった。
「ん?アイツ居ねぇぢゃんか!?」
「でも、GPS反応はココで間違い…」
と、話していた男達に、
「残念、お前等の探しているヤツは別の所に居るぞ。」
と、侑さんが声をかけ、一番手前の男を殴っていた。
「んな!?テメェ!!何したか解ってんだろぉなぁ!?」
「警察もコッチの味方なんだって知らねぇワケぢゃねぇんだろ!?」
「それ以前に完全に傷害事件だぞ?」
殴られた男は白目を剥いて倒れているけど、他の男達が口々にそんな事を言い出した。
やっぱり、警察とも裏取引とか、そんなのが有ったんだな?ちゃんと録音してて良かったよ。
「警察ねぇ…そんなもんカンケーねぇんだよ!!」
叫んで高木君が飛び出し、それに伴って戸次君、鈴木君、佐藤君も飛び出し、残りの三人をあっと言う間に殴り飛ばしていた…いやぁ…みんな強いねぇ…
僕は、戸次君の仲間二人と一緒に気絶していたヤツを縛り上げ、高木君達にヤられた三人も縛っていく。
全部で十分くらいかな?全員を縛り上げた時、
「おいおい…いつまで時間かけてんだ?早くしろよ…って…なんだこの状況はぁ?」
トイレの入り口から二メートルくらいのガッシリした大男が現れた!?何だろ?アレ?みんなで大男に呆気に取られていたら、一番出口付近に居た戸次君の仲間の二人が、ガツン!!ゴツン!!と殴り飛ばされ、そのまま地面に横たわった!?
「なるほどなるほど…遊びぢゃ済まさねぇからな?」
「んだごらぁ〜!!」
侑さんが飛び出して蹴りを入れたけど、相手は動じず、そのまま侑さんが殴られてしまった。
侑さんは吹っ飛びはしたけど、倒れず…しかし、足元がフラフラしていた。
なるほど…アレは見掛け倒しぢゃ無いみたいだね…僕が動こぉとしたら、がしっと肩を掴まれ、
「オレが行ったら逃げる事だけに専念しろ…」
高木君がそんな事を言い、大男に向かって行った。そして、それに併せる様に鈴木君と佐藤君と戸次君も…いや、アレに四人がかりとかでも無意味だと思うよ?
案の定、高木君は顔を掴まれ、振り回され、同士討ちさせられた。
「後はチビだけだな?謝るなら見逃してやるぞ?」
大男は僕に近付きそんな事を言うけど、
「お前は謝っても赦さないからね?」
僕は大男の目を見据えて、ハッキリ言ってやった。
「はっ!?ギャグにしても笑えねぇぞ!?」
大男は僕に掴みかかって来た!!
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