合流。
警察が頼りにならないなら弁護士さんだよね。
犯罪者の男を縛り上げ、男の持ってるスマートフォンを侑さんが取り上げた。
「ソレはどぉするんですか?」
「他所に持って行って捨てるんだよ。こんな所で一緒に置いていたら、仲間が助けに来るだろ?」
僕の質問に侑さんはも当然と云った感じで答えてくれた。
手慣れてる?いや、普通に解る事なのかな?僕はこんなの初めてだから、良く解らないや…
そして、僕達はそのままいつもの公園に来た。
侑さんは持って来たスマートフォンをトイレットペーパーで拭いて、便器後ろの水が溜まっている所に沈めた。
「コレでアイツの居場所は特定し難いだろ?少し時間を遡って調べられたらお終いだけどな。」
との事らしい。なるほど、ホント、僕はその辺頭が回らないな…
「あれ?お前等こんなトコで何してんだ?」
僕達に声をかけて来たのは戸次君達だった。
「おぉ、戸次!!丁度良かった!!お前等も巻き込もぉと思ってた所なんだ。」
って高木君が何やら良からぬ事を考えた悪戯っ子な表情をする。
「こちら、水野さんのお兄さんで侑さん。コッチの近藤涼香さんの恋人候補。涼香さんはオレと御堂の幼馴染でお姉さんみたいな人だ。」
「あっ、初めまして。戸次宗徳と云います。よろしくお願いします。」
「あぁ…」
「よろしくね。」
戸次君は紹介を受けて侑さんと涼香ねぇに挨拶していた。
「それはソレとして、例の強姦魔達の内の一人をとある場所に軟禁してるんだけど…サンドバッグって欲しく無いか?」
「いや…特には…」
「お前はそぉでも、被害者達やその親御さんは欲しいだろぉなぁ…」
高木君はまた悪どい笑みを浮かべた。
ココまで来れば僕にも解るよ…被害者や被害者家族に因る私刑だよね。
うん、死んだとしても、警察が逮捕しなかった事が原因だから、公にもならない可能性が高いし、どぉせ幽霊マンションだから別に良いよね?
「お…お前はなんつぅ事を考え付くんだよ!?悪魔みてぇなヤツだな!!」
「まぁ、事強姦に至ってはな…」
高木君は少し言い淀む…近藤涼子ちゃんは強姦され、撮影され、ソレを苦に自殺している…付き合っていた高木君にしてみれば、殺しても足りないくらいに吉田を憎んでるだろぉね…
そして、この事件はその思いを想起させるに充分な内容だし、自殺者も出ていると思うと…
そんな時、僕の電話が鳴った。
「もしもし?」
『あっ!!静也くん!!コッチは予定通り注意喚起出来たよ。先生達が被害者の女の子達に確認してくれる事になって、教育委員会にも働きかけてくれるらしいよ!!』
「そっかぁ…良かったぁ…コッチも父さんのスケジュール次第だけど、頼る事にしたよ。」
『お義父さん!?そこまで本格的に動くんだね。そぉなれば。、警察も重い腰を上げざるを得ないよね!!今どこ?』
「今、いつもの公園だよ。」
『解った!!美久と行くから待ってて。』
と、合流する事が決まった。
僕は電話の内容を、ココに居る全員と共有した。
「…って事は…お前は翔子が被害に遭わない様に、この件に関わったって事か?」
「はい。ま、翔子さんだけぢゃ無く、これ以上被害が大きくならない様にとも思いますから。」
「そっか…翔子が可愛いから、性欲の捌け口としか思って無かったら、二度とナニが出来ない様にしてやろぉと思ってたんだが…」
「あははは…そんな風には考えて無いですよ。それに、まだ付き合ってって言って無いですし…それよりも先にしないとイケない事が一つ有りますから…」
「ま、何にせよ、翔子を傷付けないならソレで良いんだけどな。」
「ソレだけはしないつもりですよ。」
と、侑さんと打ち解ける事が出来た。
そぉして翔子さんと久田美久が公園に来た。
「あれ?てめぇ、どのツラ下げて御堂の前に来てるんだ?」
あっ…鈴木君が久田に突っかかって行ってる!!そっか!!久田が操られてた事とか、謝罪して来た事とか何も知らないのか!!
「ちょっ!!鈴木君!!良いんだよ!!久田は…」
僕が駆け寄るより早く、翔子さんが動いていた。
「鈴木くん。あのね?色々あって、美久はわたしの友達になったの。静也くんとも和解してるから、あんまり責めないであげて。」
翔子さんの言葉を受けて、鈴木君が僕の方を見る。
僕は首肯し、翔子さんの言葉を肯定する。
「解ったよ…でも、はいそぉですかってすぐには受け入れられない事も理解して欲しいね。」
「うん。ソレはしょぉが無いよ。詳しくは知らないけど、静也くんが大変だったって事は知ってるから…」
と、鈴木君は翔子さんの言葉にその場は引き下がった。それを見て、翔子さんが侑さんに歩み寄った。
「…で、なんでお兄ちゃんが一緒に居るのよ!?」
「ん?あぁ…まぁ…成り行きだ。気にするなよ。」
「…気になるよ!!」
うん、コレはアレだな、可愛い仔猫な翔子さんをあやす飼い主な侑さんって感じの図だね。微笑ましいなぁ…
「なぁ、アレ、高木と双子みたいな感じしねぇ?」
「するする!!」
「うん、僕もそぉ思うよ。」
佐藤君のことばに鈴木君と僕は同調して、兄妹触れ合いを眺めていた。
「…えと…あの人は水野さんのお兄さんで良いのですか?」
僕の左後ろから久田が僕に話しかけて来た。
「ん?あぁ、見ての通りだ。」
「あちらの方は?」
僕の返事に涼香ねぇの方を見て聞いて来た。
「彼女はボクの姉みたいな人だ。逆らう事は許されない。」
「はい。畏まりました。」
と、なんとか理解してくれたんだけど、
「…ホントに和解してるっぽいな…」
「…って云うか、なんか召使いみたいな口調だな…」
向こうではまだ水野兄妹でぎゃぁぎゃぁ言ってるけど、コッチを先に片付けるか…
何か設定上で質問等ありましたら感想欄にお願いします。
質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。
罵詈雑言でも構いません。
お時間がありましたら他の作品「(仮)日本古武術の可能性」「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




