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いぢめられっ子の逆襲(仮)  作者: ちまき
僕の逆襲。
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ソレから…

これって読まれてるのかなぁ?

一応今回で中学生編は終わりになります。

僕は僕の知り得た情報を高木君、佐藤君、鈴木君の三人に開示した。ま、個人情報保護法に触れる部分は伏せて、だけどね。


「まぢかよ…」

「有り得ねぇ…」

「どぉやって調べたんだよ…」


うんうん、驚いてる驚いてる。


「調べた方法は秘密だけど、証言だけぢゃ警察は動かない…何か証拠を提示しろって言われてね。」

「そんなのほぼ不可能ぢゃねぇか!!ヤツしか知らなくて、証拠もヤツが全部持ってたらどぉやって証拠を手に入れるんだ?」


高木君の疑問はもっともだ。普通には不可能な証拠集め、女の子達の証言が有れば別だろぉけど、こればっかりは話せないな。


「ソレは…本人に提出して貰うしか無いよ…」

「提出するモンなのか?」

「するよ。多少の脅しは必要だったけどね。」

「脅し?」

「うん。」


そぉ言って僕は録音した一部を聴かせる。

給食の時間の担任の給食費未納発言の所だ。


「コレは真っ赤なウソで、僕の両親に対する名誉毀損に当たるし、コレが認められたら家宅捜索も入って、女子生徒に対する強姦やなんかの証拠も押収されて罪がどんどん重くなるよって教えてあげたんだよ。僕の父さんが弁護士って知ってるでしょ?って。」

「ソレで自分から証拠を持って警察に行ったって事か?」

「ま、そぉなるよね。」


ま、ウソだけど、時にはソレは真実になるんだよね。事実、今回の件の真実は表には出ないからね。

そんな話をしていたら、パトカーが学校に入って来たのが見えた。ほかの生徒達も気付いたのか、わらわらと見に行っている。そして、職員室で体育教師に任意同行を警官達が求めていた。実質逮捕になる流れなんだけどね。


「…わ…解りました…同行します…」


と、素直に従っていた。体育教師は既に帰り支度をしていたらしく、飛行機の予約もしていたみたいだ。うんうん、僕の忠告を実行してたんだね。えらいえらい。自白したのと変わらないぢゃん。

僕はコッソリとほくそ笑んだ。

そして、こぉなると事件の解決は加速を始めるんだけど、学校はその日から一週間以上休校になった。

校長、教頭をはじめ、全男性教諭が逮捕されちゃったからね。

そして、なんの因果か父さんに学校関係者達の弁護依頼が入って来た。しかし、父さんはソレを断った。


「…何故私が息子を死に追いやろうとしていたヤツ等の弁護依頼を受けなきゃならんのですか?今回は検察側の証人として親子共々法廷に立つつもりですよ?刑事事件はソレでカタが付くかも知れませんが、民事でまたお会いしましょう。学校側の責任追及が楽しみで仕方ありませんよ。」


って、父さんも怒りを隠さなかった。

ソレもそのハズ、僕が中学に入ってから相当額の寄付もしていたのにそのお返しが、息子に対する暴言や暴力、自殺に追い込む程のいぢめだったのだから…

一連の事件はニュースでも連日取り上げられた。

教師首謀のいぢめは全国的にも知れ渡り、学校は閉鎖を余儀無くされて、生徒約二百人は周辺校に転校を余儀無くされた。

僕は高木君、佐藤君、鈴木君と同じ学校に行く事になった。いぢめ事件は既に知れ渡っていて、僕がいぢめられていた方だと知るとみんな優しくしてくれた。僕は高木君、佐藤君、鈴木君とは仲が良く、三人が良く庇ってくれていたと説明すると、その三人も生徒達に受け入れられ、他にも転校して来ていたクラスメイト数人は僕が受けていたいぢめの半分くらいのいぢめを受けていた。学校側は口では止めろと言ってはいたけど、ほぼ見て見ぬ振りをしている。クラスメイトぢゃ無かった人も同じ学校に来ていたけど、その人達は無関係だと僕が言ったからか、普通に過ごしているみたいだけど、表面化してないだけだった。彼等、彼女等の心のケアに僕と高木君と佐藤君と鈴木君は邁進したけど、みんな一様に、「お前が耐えてればこんな事にはならなかったんだ!!」と、罵声を浴びてしまった。なんでだろね…そんな一週間が過ぎた頃、教師達の裁判が始まり、執行猶予の無い判決が次々と決まって行き、主犯格の二人は近藤涼子ちゃん以外にも数人自殺に追い込んでいた事が判明し、中には直接手を下した女の子も居たらしく、吉田義隆は死刑、内山田浩太は無期懲役が最高裁で確定した。

非業の死を遂げた彼女達もコレで少しは浮かばれてると良いな…

ソレからの中学生活はそこそこ充実したモノになり、僕は次席で卒業に漕ぎ着けた。首席も取れたんだけど、目立ちたく無かったからね。

高校受験も名門校にちゃっかり合格出来てたし、高木君、佐藤君、鈴木君はあんまり勉強が出来なかったから、違う学校になるけど、ソレでも変わらず付き合ってくれるよね?

そして、高校の入学式で、僕は久々に久田美久を見た。あの尻軽っておんなじ高校だったんだ…しかも新入生代表挨拶とかしてるし…あの尻軽売女がねぇ…あぁ…そっか…教師に無理矢理売春させられていたって立ち位置に収まったからお咎めなしだったんだな?ふふふ…アイツがいつボロを出すか楽しみだなぁ…他にも数人元クラスメイトだったヤツが居たのが目に付いた。風の噂ぢゃアイツ等もいぢめを受けて登校拒否してたんだってさ…自業自得ってヤツかな?

そして、父さんの起こした民事裁判では賠償金としてソレまでに払った寄付金の五倍の支払い命令が出て、ソレに便乗して近藤涼子ちゃんやヤツ等により非業の死を遂げた女の子達の賠償金として一人三億円の支払い命令が出た。そんな額誰が払えるんだか…

ここまでお読み頂きありがとうございます。

次話からは高校生編に入ります。

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