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学校の対応。

何故警察は動かなかったのか?

翌日の放課後、生徒指導室で、柴田先生、校長、教頭と向かい合って、僕、翔子さん、久田、宮乃杜が座っていた。

そして、僕達は昨日あった事を先生達に話していた。


「…それが本当ならば大問題ですわね…」


校長の浅野柚亜子あさのゆあこ六十五歳が半信半疑な感じで声を絞り出した。


「本当ならばって…本当なんですけど?」


宮乃杜が唇を尖らせてそんな事を言った。


「…なるほど、四人で私達を担いでいる…そんな感じは無いですね…ですが、ソレを完全に信用するワケにはいかない事は解りますね?」


いくら本当の事を言っていても、現状、どぉする事も出来ない…

警察からの情報が上がって来ないから、学校としても生徒を信じたいけど、嘘かも知れない…そんな思いがあるのかもね。


「そぉですね。こんな手の込んだイタズラをすると思われているのは心外ですし、信用されないのもキツいですね…」


僕は正直な胸の内を語った。

そして、翔子さんと目が合った…そして、何かを訴えている様にも見えた…その時、


「でしたらコレを見て下さい!!」


宮乃杜が自分のスマートホンを机に出して、先生達に見せ付けた。ソレはあの動画購入サイトだ。


「何ですかアナタは!!大事な話の最中に携帯なんてイヂって!!」


あっ…古い人の考え方だ。校長もそんな考え方なんた…


「ん?あぁ…このサイトは話で聞いた事があるぞ。」


柴田先生が口を開いた。


「どんな話を聞いたんです?」


僕は間髪入れずに柴田先生に聞いた。


「あぁ、なんでも本当の女子中学生や女子高生が出演している強姦、輪姦モノの動画なんだとか…」


なるほど…知ってる人は知っているって所か…


「そんな動画が警察の目を掻い潜って売りまくられている…確か、性的な犯罪は被害者の訴えが無くても告訴が出来る様に法改正がされましたよね?」


僕は改訂法に付いて口にした。


「何ですって!?そんな事有るのですか!?被害者の訴えが無ければ…」

「ソレが数年前に改訂されてます。特に強姦なんて、訴え出ない女性がほとんどで、訴え出ても、その後の世間の目や警察、検察に因るセカンドレイプ等の問題も有り、傷付いた心を抉りまくる事を防ぐ目的が有ります。」


校長の言葉に説明してやる。法を知らない大人って意外と多いんだな…


「なるほど…だが、他人の証言だけで警察が動くのか?」


教頭、内山田博史うちやまだひろし五十五歳は疑問を呈した。


「その一つとしてこのサイトを提示してやるんです。不同意性交罪だったかな?ソレを持ち出したりすれば、動かざるを得ないとは思いますね。まぁ、婦女暴行未遂の現行犯として突き出したのに、すぐに釈放されてますから、警察が本当にしっかり動くかどぉかですが…まぁ、最悪裁判所を通して、このサイトの関係者に処罰をさせる事も出来ますが…」

「なるほど…何故君はそこに詳しいのだ?」

「僕は弁護士資格を取ろぉと思っていますから。」

「ふむ…なるほど…」

「あぁ、彼の父親は弁護士ですから。」

「まぁ!!そぉだったのですね。ソレでも警察が動かなかったとなると…教育委員会を通じて弁護士に依頼…そぉなりますが…もっと本格的な…」


僕の説明に教頭が納得し、柴田先生が付け加えをし、校長が現実的な事を思案し出した時、


「コレなんて理由になりませんか?」


宮乃杜があるページを提示した。そこには、この学校の制服の女性が写っていた。顔までは解らないけど。


「まぁ!?何ですかコレは!?」

「リボンの色からして二年生でしょぉか?」

「そぉ云えば、ココ半年、不登校の女生徒が居た様な…」


校長も教頭も柴田先生もその画像に見入って驚愕の表情を浮かべた。


「この画像が有れば、この学校から被害者が出ていると言い張れますから、教育委員会も動かざるを得ないと思います。私は早速手続きをして来たいと思います!!」


柴田先生はすぐに行動を始め、僕達は帰る様に言われ、素直に従った。

それから高木君と連絡を取り、公園で待ち合わせた。


「は、初めまして!!俺は…」

「いやいや、コイツより俺は…」


なんか戸次君達も一緒に居て、戸次君と居る二人がしどろもどろしながら宮乃杜に自己紹介してるぞ?間接ナンパ?


「…って感じで、学校と教育委員会がどれだけ動くか、弁護士さんがどれだけ真剣に動くかって所かな?」


僕は高木君達にさっきまでの事を話した。


「あぁ、そっか、そっちは進学校だったな。なら学校もそこそこ以上に頼りになるわな。」

「ウチの学校は教員まで脳味噌筋肉だから、シバけば解決みたいなノリだからなぁ…」

「そぉそぉ、学校内でのケンカも日常茶飯事だから、授業そっちのけで、教員連中も一緒になって賭けとか始めるし…」

「半分ヤクザかって感じだよなぁ…」

「だから共学のクセに女の子が、一人も居ないんだよなぁ…」


いや…最後のはどぉかと思うけど…いや、全体的にどぉなんだ?学校としてソレで良いのか?


「なにその学校!?楽しそぉ!!わたし遊びに行きたいかも…」

「いや、水野ちゃん?止めといた方が良いぞ?妊娠する可能性大だからさ?」

「そんな事にならない様に、みんなが助けてくれないの?」

「限度があるよ。戸次達と六人で対抗しても、二百人から居るんだから、焼石に水だって。」


うん。女の子は行かないに限るかな?


「えっ?そんなに居るの?ほとんど見た事無いんだけど!?」


確かに、そこに学校は有るのに、生徒はほとんど見てないなぁ…


「あぁ、基本的に全員学校の裏側に有る寮に居るから、あんまりコッチには来ないかな?しかも、その向こう側の農業高校と仲が悪いから、毎日ケンカしてるらしいぞ。」


うわぁ…ヤな青春時代を送ってるんだなぁ…

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お時間がありましたら他の作品「(仮)日本古武術の可能性」「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。

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