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正義の味方。

翔子さんも二日続けて大胆な行動はしなかった様ですね。

翌日、学校に行こぉと玄関を出ると、丁度翔子さんと…なんで久田まで?


「おはよぉ!!」

「おはよぉございます。」


翔子さんと久田が朝の挨拶をしてくれた。


「二人共おはよぉ。」


僕も挨拶を返し、一緒に駅まで行く。

その途中で通る公園で、


「爽やかな朝だね。」

「そぉね。ソロソロ夏が近付いてるね。」


と、爽やかな春の朝日を遮る緑生い茂る木々の間を歩き、僕と翔子さんが話していると、そんな爽やかな朝に不釣り合いな…


「おらぁ〜!!」

「こんにゃろぉ〜!!」

「やりやがったなぁ!?」


とか聞こえて来る…


「朝から元気な方々も居られますね。」


って、久田も感じていたか…

しかし、僕はこの声の主に心当たりが有りまくる。


「僕はちょっと見て来るよ…友達だと思うし…」


僕の言葉に翔子さんは、


「そぉ?なら、先に駅に行ってるね。美久はどぉする?」


と、久田に話を振る。


「そぉですね…水野さんと行きますわ。静也様も水野さんを心配なさると思いますので。」


と、僕の気持ちを察して、翔子さんを一人にしない様に動いてくれた。

二人と離れ、元気な声のする方に行くと、ソコで見たのは、どこからどぉ見てもチンピラさんが十人、ソレに対抗する学ラン姿の人が六人…その内二人の学ランは倒れていた。あの倒れている二人の名前は知らないけど、戸次君とつるんでいた二人だよね?

実質、十対四…数の不利も有り、みんな怪我をしている。助けに入りたいけど、能力の事はバレるワケにはいかないよね?仕方無い…


「おまわりさん!!コッチです!!十人くらいのチンピラに高校生が襲われてます!!」


僕が大声を張り上げると、


「おい!!バラけるぞ!!」


と、チンピラ達がバラバラに逃げ出した。

一方的にやられていた学ランの四人は、その場に座り込んでしまった。逃げる力も無い状態なのかな?

チンピラ達が居なくなって、僕は皆んなの所に行く。


「おまわりさん!!ココです!!」


僕は周囲を警戒しながら未だおまわりさんを連れて来た体を崩さない。


「あっ…御堂?」

「朝から元気良いね皆んな。」


僕は高木君に手を貸し、立ち上がらせる。


「…って事は…デコッパチはウソか?」

「デコッパチ?」

「警察の事だよ。」

「ウソだよ。なんでデコッパチ?」

「…ソレは知らないけど、みんなそぉ言ってるから…」


知らないのに皆んな知ってるのか…何でだろ?


「それより皆んなどぉしたのさ?朝からこんな事して…?」


皆んなを立たせ、通路脇のベンチまで来て、話を聞いた。

その話の内容は、虫唾が走る内容だった。

最近、裏サイトで、女子中高生を中心にした、一分程度のリアル強姦動画が流れているらしく、詳しくは有料で。との事で、荒稼ぎしている連中が居て、たまたま昨日、女の子を拉致しよぉとしていた連中に出会でくわしソレを阻止、そのお礼参りを受けていたって事らしい。

まったく、ドコの正義の味方なんだよ?


「しかし、犯罪者の考え方って独特なんだね…」

「そぉだな…ヤツ等、趣味と実益を一遍にしてる節が有るし、それも完璧なまでに犯罪だ。」

「ソレに、ネットで調べたら、女の子の実名と学校名、住所なんかもDVD注文したヤツには知らされるらしいぞ?DVDの表面に、生徒手帳の写しが印刷されてるらしいからな。」


そんな情報を戸次君の仲間が教えてくれた。


「…それ、ホントの事なの?」

「あぁ、実物がネットに上がってたからな…一枚二万円もするらしいけど、画質は凄く良いらしく、内容は好きなヤツにはどハマりなんだとか…」


僕の質問に戸次手下その一は懇切丁寧に教えてくれた。


「ま、ソレがこの街で作られてるってのがなぁ…」


戸次手下その二は、やるせないって感じで呟いた…

コレまでの情報で、彼氏の目の前で犯されていた娘も居たらしく、ソレがまた異様に頭に来るそぉだ。


「ま、そこから考えても、さっきのヤツ等がその一味ぢゃ無いかって思うんだよな…」


戸次君は予想を口にする。

なるほど…そんな下衆なヤツ等が居たのか…コレはかなりとんでも無い事だよね?


「警察には言ったの?」


一番大事なのはそこなんだけど…どぉなんだろ?


「まだだな…証言だけだと逮捕とか捜査とかはなかなか出来ないらしいからな…」


戸次君はメチャクチャ悔しそぉだな…何か理由が有るんだろぉけど、立ち入った事は聞けないよね…


「そっかぁ…確かに公権力を行使して貰うには、かなり高いハードルが有るもんね…」


前に吉田の件を相談した時も、そんな感じだったからね…

さて、そぉなると…問題は、


「しかし、アイツ等ヤサはドコなんだろぉな…この辺に現れてるって事は、そんなに離れた所ぢゃ無いとは思うけど…」


って、鈴木君が言い出した。

うん、確かにソレは気になるよねぇ…


「見た感じ、高校は卒業してるくらいの歳だったよな?」


佐藤君もさっきのヤツ等の事を言い出した。


「ま、ココでウダウダ言ってても始まらねぇけどな…もし、アイツ等が例の強姦動画の犯人だとしたら…女の子を物色するんだろぉから…駅で張るか、近所の中学や高校を張るかだな…」


高木君が現実的な事を言うけど…


「ホントにこの街でDVDが作られてるのかなぁ?」


僕は引っかかった事を口にした。


「どぉ云う事だ?」


戸次君が喰い付いて来た。


「だって、この街に拠点が有るとして、その近所で犯行に及ぶかってなると…僕だったら、この街に拠点が有るとして、街三つくらい離れた所で攫って、また街三つくらい離れた所で事に及んで、データを持ち帰る…そんな感じにするけどね。そぉする事で、自分達の居場所を特定し難い様にするよ?」


僕の言葉に、皆んなは「確かに…」って表情になる。


「ま、移動手段とか、有ればだけどね…」


そぉ、ヤツ等に自動車とかの移動手段が有ればね…

高木君達はワルでは無いのだ!!…多分…

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