お風呂。
本当に、翔子さんに背中流してって言うのかな?
久田が出て行ってからは、風呂も多分丁度良いくらいだろぉし、晩御飯前に入るかな?
「さて、静也くん、さっき言ってたのは何なのかな?」
あっ…背中を流すとかかな!?
「えっ?さっき言ってたのって?」
「わたしに言う事があるんでしょ?」
「言う事…?あっ!!晩御飯、お世話になります…」
ぎぬろ!!って効果音が付きそぉな勢いで、翔子さんに睨まれた…
「ソレもだけど、もっと違う事が有るんぢゃ無いのかな?」
「えっ?何だろ?良く解ん無いなぁ…」
確定だ!!翔子さんは、僕に、「背中流してくれると嬉しいな。」とか言わせ様としてるぞ!!
いや、してくれるならこれ以上の幸せは無いと思うんだけど、ソレをされると、今夜のおかずは、翔子さん自身になる事請け合いだぞ!?良いのか!?翔子さんはソレで良いのか!?
「ふぅ〜ん…そんな事言うんだね?良いよ。なら、わたしが言うから…」
何を言うんだ!?
「…一緒に宿題しよ?」
ずこっ!!そっちかぁい!!期待させないでよもぉ…
「…うん、そぉだね…忘れてたや。ありがとぉ。」
と、少し拍子抜けしながら、二人でリビングに戻り、一緒に宿題をした。所々、翔子さんは詰まって、僕に聞いて来た。翔子さんは、かなり勉強熱心なんだなぁ…
「あぁ、コレはことわざ扱いになるから、和訳すると、郷に入りては郷に従えってなるんだよ。」
「そっか。ローマ人のフリをしろって意味が解らなかったよ。」
「うん。そぉだよね。でも、日本のことわざとは根本的に違うんだよね。ローマに行ったらローマ人の様に振る舞えって直訳になるから…」
「お上りさんみたいな振る舞いはするなって感じがするね…」
「まぁ、そこはお国柄って感じかもね。」
「そっかぁ…ソレを郷に入りては郷に従えって云うのは無理があるよね。」
「まぁ、そぉなんだけど、コレは受験用だからね。比較的近い意味を探すとこぉなるってだけだよ。」
「そっかぁ…ありがとぉ!!」
と、また宿題の続きをした。
僕は早々に終えて、六法全書の書き写しに移って、しばらくして、
「ねぇ、ここの作者の気持ちになって答えよってのがイマイチ解らないんだけど…」
「あぁ、これかぁ…結構、ボケで締め切りとか云う人もいるんだけど、この作品は、今で云う同人誌だから、そこまで締め切りに追われてるって感じぢゃ無いんだよね。読んで楽しい作品をって感じだから、何故、象さんに、自分は人間だと思わせているのか…ココが問題だよね?」
「うん…なんで象さんなんだろ?」
「元々、象さんに限らず、人間以外の動物には理性が無いよね?そこで動物に、人間としての理性が芽生えたら…人間らしくって思って行動すれば…」
「そっか!!みんながこの象さんみたいに理性的な行動をしたら、争いも無くなるかも!!」
「うん、そぉだね。自分は人間だと云う気持ち、僕は理性だと思うよ。」
「うん!!作者も、みんなに理性的な人になって貰いたいって思ってるのかもね!!」
ソレから翔子さんの宿題が終わるまで、一緒に勉強をし、
「終わったぁ〜!!さて、夕飯にするから、先にお風呂に入って来て。」
「はぁい。」
と、僕はお風呂に向かった。
お風呂で洗髪をしていたら、カラカラカラ…アレ?誰か入って来た!?いや、玄関とか、鍵はしっかりしてるハズだけど…
僕は慌ててシャンプーを流して、外に…
「お客様。お背中お流ししますねぇ〜?」
えと…なんと云うか…その…
「…なんでお風呂に…?」
「えっ!?あ…ほら!!やっぱり片腕だと、ちゃんと洗えないでしょ!?」
「まぁ、そぉだけど…イヤイヤ!!確かにそぉだけど、そぉぢゃ無くて!!ココには謎の湯気が無いんだから!!女の子が入って来ちゃダメなんだから!!」
そぉ、翔子さんは、バスタオルも巻かず、水着も着ておらず、その綺麗でしなやかな全身を、惜しげも無く晒して、頬を染めていた。
「そぉ?そぉ言うのなら、向こうを向いて座って。」
「…はい…」
もっと見ていたい、触ってみたいって感じがするけど、翔子さんも恥ずかしいんだろぉな…耳まで真っ赤になっていたから…
「あの…コレって…」
お互いダンマリだと、在らぬ妄想をしてしまいそぉだったので、話しかけてみる。
「…えと…その…一人だとツラいだろぉから!!コレはアレだから!!ソレで良いから!!」
ん?どれだ!?アレって何だ!?ソレって!?語彙が無くなってないか!?
更に、美少女とお風呂ってこの状況…意識するなって方が無理だよね!?
だから、僕の真ん中の脚が、天を仰ぐのも無理からぬ事なんだ!!とは云え、抑え込むのが礼儀だよね?
「ソレってドレさ!?」
「男でしょ!!細かい事言わないの!!…ソレとも…わたしに背中流されたく無いの?」
最後の方は、消え入りそぉな声になっていた。
コレは、どぉ応えるのが正解なんだ!?
「流されたく無いよ…」
とか言えば、悲しませるだろぉ…
「流されて、嬉しいな…」
だと、最初からソレが狙いだったとか思われそぉだし…よし!!コレしか無い!!
「いや…まさか流して貰えるとか思っても無かったから、天にも昇る気持ちだよ。もぉ、思い残す事は無いってくらいに…」
「ぷっ…何ソレ?大袈裟だよ。このまま、天に昇られたら、わたしが後悔するからね!?わたしを泣かせたら、承知しないからね?」
「はい…」
翔子さんの声はかなり明るい感じがしたから、コレで正解なのかな?
「ほら、前も洗うよ?コッチ向いて。」
「えっ!?あ…いや…その…僕も一応男だから、しちゃイケ無い反応が…その…見られると恥ずかしいと云うか…」
「えと…コッチを向けないって事かな?」
「…うん…」
「そっか…仕方無いなぁ…ぢゃぁ、ばんざぁ〜い!!」
「えっ!?あ…はい。」
言われるがまま、両腕を上げてしまった!!
その瞬間、脇から横腹を洗われ、脇の下から、翔子さんの細い腕が伸びて来て、胸やお腹を洗われる。
その時、背中にコレまで感じた事の無い…云うなれば、中心部に結び目が有る水風船が押しつけられた様な…
「やっぱり男の子だね。わたしの両手がやっと回る感じだよ。」
ぐはっ!?まさか!?まさかまさか!?背中に感じる二つの水風船って…
あっ!!想像したら真ん中の脚が!?
「えと…あの…ね?背中に…」
「ん?背中?あぁあ…カユい所とか有った?」
「…えっ?いや…その…当たってるんぢゃ…」
そこまで言うと、流石に解ってくれたかな?
「仕方無くない?前からは嫌なんでしょ?なら多少は、当たる事もあるよ?嬉しい?」
ぐわぁ〜!!コレはどぉ答えるべきなんだ!?
素っ気無かったら、嫌な気分になるだろぉし、喜んだら、変態呼ばわりされるかもだけと…
「えと…正直に言うと、気持ち良いかも…」
「気持ち良いんだ?ソレで、嬉しいの?嬉しく無いの?」
「…嬉しいです!!」
覚悟を決めて、変態呼ばわりを甘受しよぉ…
静也がうらやま…しくなんか無いんだかれね!!




