お誘い。
モザイクのかかる顔ってどんな顔だったんでしょぉか?
久田を送り出した後、僕達はリビングでいつもの様に勉強をする。そして、昼ごはんを食べて、談笑してたら、電話が鳴った。
「もしもし。」
『よぉ〜!!何してた?』
電話をかけて来たのは高木君だった。
「ん?いつもの様に勉強してたよ。」
『なんだよ?貴重な青春時代を勉強とか、相変わらずだなぁ…まぁ、良いや。良かったら駅まで来ねぇ?』
「ん?何か有るの?」
『いや、たまには一緒に遊ばないかと思ってさ。』
「うん、そぉだね…たまには良いかもね。翔子さんも一緒だけど良い?」
『あぁ、大丈夫だぞ。』
「ぢゃぁ、少し待ってて。」
『おぉ、なるべく早くな。』
と、電話を切る。
「どぉしたの?」
翔子さんに聞かれて、
「高木君がたまには一緒に遊ばないかって。」
「あぁ…良いんぢゃ無い?行こぉよ。」
「うん。」
と、翔子さんの服は、自分をしっかり可愛く見せる感じだから良いかもだけど、僕の服装は、めっちゃラフな部屋着だった…
「ぢゃぁ、ちょっと着替えて来るから待ってて。」
「うん。」
と、一旦部屋に戻って、遊べる様な感じの服に着替える。四月とは云え、かなり暖かいから、あまり厚着はしない。それでいて、翔子さんのファッションに合わせる感じで少しラフな服を選ぶ。
「お待たせ。ぢゃぁ、行こっか。」
「うん。どこで待ち合わせ?」
「取り敢えず駅に行ってみないとね。」
と、二人で駅に向かった。
しばらく歩いて駅に着いた。丁度高木君と戸次君が居た。なんか珍しい取り合わせなんだけど?
「お待たせぇ〜」
僕は二人に声をかけた。
「よぉ、忙しいのに悪いな。」
高木君が返事をして来た。
「あれ?二人だけ?」
「ん?あぁ、鈴木と佐藤はデートだ。」
「デート!?」
「あぁ、妹達も喜んで出かけて行ったよ。」
「あははは、お兄ちゃんとしてはモヤモヤするんぢゃ無い?」
「ん〜まぁな…アイツ等がまともな仕事をしてくれるならソレで良いんだけど…」
「なら心配は無いと思うよ。」
就職するなら僕も口利き出来るしね。
「…そ、そぉか?」
「うん、あの二人なら大丈夫だよ。」
「…なら良いかもな。」
何か少し腑に落ちない感じだけど、僕が一条の関係者ってのは、高木君も知らないからね。
「なぁなぁ、それよりさっきの美人なんだったんだよ?知り合いなんだろ?」
と、戸次君が会話に入って来た。さっきの美人?知り合い?
「あぁ、久田な。中学に入ってから性格がガラッと変わってクソ女になったんだがな…」
高木君が戸次君に説明していた。
「…とてもクソ女には見えなかったが…」
「あぁ…そぉなんだが…さっきはトゲが無かった感じだったよな…しかも、涼子が死んだのは自分のせいだって頭を下げてたな…」
あ…僕があんな事言ったから、たまたま見かけた高木君に頭を下げたのか…なかなかやるな…
「そんで、とことん罵って泣かせてたよな?」
「そりゃ、初恋の相手で、付き合ってた相手の事だぞ?普通に文句は言うだろ?」
「うっ…そ…そりゃそぉだけど…」
「ま、あの程度は言っておかなきゃ、気が晴れねぇだろ…御堂の件も有ったしな…」
って、なんか湿っぽくなって無いか?
「あ…あの…で、何して遊ぶの?」
僕は空気を入れ替えたくて、口を開いた。
「ん?あぁそぉだな。ゲーセンでも行こぉかと…」
「あっ!!良いね!!みんなでプリとか撮りたい!!」
と、翔子さんも乗り気になってるし、水を注すのもアレだな。
「プリかぁ…撮った事無いなぁ…お任せで良いかな?」
「うん!!任せて!!」
と、翔子さんが笑顔でやる気を漲られていた。
うんうん、可愛いなぁ…
「よし、ぢゃぁ行くか。」
「だな。」
と、四人でゲーセンに入り、プリクラゾーンに、翔子さんに引っ張られて入って行った。
「さぁて、どれにしよっかなぁ!!」
ココに入ったら翔子さんの独壇場だな…
「へぇ…初めて入ったけど、なんか面白そぉだな…」
「まぁ、こぉ云うのは女の子が好きそぉな感じだからな。あとはカップルとか…」
「だったらオレ達、お邪魔虫ぢゃね?」
「そぉ思うんならお前だけ外に出てたら?」
「ばっ!?それ仲間外れって云うんだぞ!?いぢめだぞ!?」
と、後ろで戸次君と高木君が漫才を始めた。
「ほら、イチャ付いて無いで、始まるよ!!」
「「イチャ付いて無い!!」」
翔子さんの言葉に高木君と戸次君は声を揃えて抗議していた。イチャ付いてるよね?
「はい!!チーズ!!」
と、翔子さんは僕の左腕に腕を絡ませて来た!?
慌てて翔子さんの方を見ると、翔子さんも僕を見ていた…なんか照れるなぁ…
ぱしゃっ!!
アレ?もしかして今の撮られてた?
その後も二回、シャッター音が響き、三種類の写真が撮られ、翔子さんは嬉々として何やら機械を操作していた。
「あははは!!盛れてる盛れてる!!」
と、大はしゃぎだから良しとするか。
「なぁ…やっぱオレ達お邪魔虫だったよな…」
「うん…流石にコレは居た堪れないな…」
翔子さんに見せられたプリクラを見て、戸次君の言葉に高木が同意していた。
それを見るに、初々しい、見詰め合うカップルの背後に怖いお兄さんが二人…この構図はホント、お邪魔虫って感じがするな…
その後もクレーンゲーム([神眼ジュース]の能力を使って、挟む力を倍増させていっぱい獲得した。)をしたり、対戦型のロボットゲームをしたりして、楽しんだ。
最後にみんなでファミレスに行き、夕食を摂りながら話も盛り上がって、お開きになった。
ゲーセンですか…デートの定番?ですか?




