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呼び出し。

御堂静也に、友達は増えたかな?

土曜日の朝早くに、僕のスマホが唸りを上げる。


「はい、どなたですか?」


登録して無い番号からの電話だ。


『おぉ、起きてたか、担任の柴田だ。』


なんで?って思ったけど、電話番号とメールアドレスを学校に提出させられたっけ?

スマホとかの連絡手段を持って無い人は出して無いし、教えたく無い人も居たしなぁ…


「こんな土曜の朝からどんな御用ですか?」


僕が疑問をくちにすると、


『あぁ、まぁなんだ…芦田に、入学してすぐの時の事で相談を受けててな、向こうの親も出て来て、弁護士も雇ったらしいんだ…』


ん?芦田との事?何だろ?


『…お前の左腕の骨折な、芦田にヤられたんだろ?』


あぁ、その事か…


「はぁ…そぉですが…」

『芦田の親御さんの話ぢゃ、刑事事件にして欲しく無く、示談で済ませては貰えないかと…』

「えっ?特に訴えたりはしないつもりで居ましたけど…まぁそぉですね…何も無しでは流石に済まない問題でも有りますもんね…学校側としても。」

『…大人の事情まで考えてくれて助かるよ。その…なんだ。良ければ、コレから学校に来ては貰えないか?ソコで話をと思うんだが…』

「そぉですね…父に連絡してからで良いですか?」

『あぁ、そりゃ当然だ。御堂が被害者なんだからな。』

「では、後程この番号に掛け直して良いんですか?」


この番号は携帯用の番号だ。


『あぁ、オレのスマホの番号だ。』

「そぉですか。解りました。では後程。」


と、電話を切り、父さんに電話をした。


『…ん?なんか聞いた話様なだな…まぁ、オレは、コレから仕事だから、大した力にはなれんが、交渉内容とか、解る様に、電話を繋いでいてくれ。』

「そぉ?うん、仕事し過ぎも程々にしなよ?そぉしないと僕がグレちゃっても知らないよ?」

『…お前がグレたら、どんな回りくどい悪事を働くんだろな…立件は難しそぉだな。』


はははははと父さんは笑っていた。

電話もソコで切り、柴田先生に電話をする。


『…そぉか…親御さんは来れないか…まぁ、入学時に、忙しくて中々学校行事にも出られないと言われていたし、仕方無いか…あ、そぉだ。出来れば、水野翔子も連れて来て貰って良いか?』

「えっ?何故ですか?」

『あぁ、何でも、芦田が水野に暴言を吐いたとか…その事も謝罪したいと…連絡先の登録も無くてな…』

「あぁ…はい。そぉ云う事でしたら…」


柴田先生との電話を切り、翔子さんに…ピンポーン…電話をしよぉとしたら誰かが呼び鈴を鳴らした。

誰だよまったく…コレから翔子さんとお出かけしなきゃならないのに…

ガチャリ…玄関の扉を開けると…


「おはよぉ〜!!ちゃんと起きててえらいえらい!!」


と、朝一で、美少女が背伸びして僕の頭をナデナデする。って云うか、翔子さんだ。


「えと…おはよぉ…うん、ついさっき起きたよ…」

「ぢゃぁ、ご飯はまだ?」

「うん…」

「何か食べる?」

「そぉだね…」

「よし!!ちょっとお邪魔するわね。」


と、僕を押し退け、翔子さんは上がり込み、台所に立った。


「ほら、静也くんは歯磨きして顔洗っておいで。」

「あ…はい…」


僕は言われた通り、顔を洗い、歯磨きをしてダイニングに行く。

なんか既に良い匂いがしてるんだけど…

僕がダイニングに入ったのを確認した翔子さんは、


「ほら、ぼぉ〜としてないで、席に着く。」

「はい。」


またまた言われた通りの行動を取る。


「冷蔵庫に入ってたの、適当に使ったけど、良かったよね?」

「えっ?うん…あまり入って無いと思うけど…」

「大丈夫だよ。お母さんが入れてくれてるみたいだから。」


この場合のお母さんとはウチの母さんの事だと思う…何故あんな表現方法なんだ!?


「…みたいってのは?」

「ん?あぁ…この前会った時に、わたしがたまに料理もするって伝えてたから、買い出しとかしてくれてたんだって。」

「この前?まさか、翔子さんのご両親が来た時?」

「うん。ぱぱと静也くんがお話ししてる時にね。」


何を話してんだ母さんは!?この状況は母さんの差し金か!?

僕が考え事をしている間に、翔子さんは手際良く、朝食の準備を終えて、僕の前には、立派な、ザ!!日本の朝食が並べられた…


「えと…ココは高級旅館か高級料亭なのかな?」

「ん?静也くんちだよ?」

「そぉなの?僕の朝食は、大体何も無いか、カップ麺ってのが相場なんだけど…」

「そんなんぢゃ身体壊すよ?」

「うっ…まぁ…そぉなんだけど…料理ってほとんどした事無くて…」

「だろぉと思ったよ…だから、わたしが作ってあげるよ。他に何か食べたいモノは?」

「えっ!?いやいや…そんなお世話して貰っても…」

「そぉ…イヤなんだね…わたしの料理ぢゃ満足出来ないんだ…」


って、ソレは卑怯だろ!?暗い表情で少し涙目って!!


「そ…そんな事あるワケ無いぢゃん!!そんなお世話されてめちゃくちゃ嬉しいよ!!でも…そんなにして貰っても返せるモノが…」

「何も要らないよ…いや…ココは贅沢を言う所かな?」


後半はブツブツと言ってて良く聞き取れなかったよ…


「うん!!決めた!!取り敢えず、勉強を教えてよ。今はソレで良いわ。」

「そんな事で良いなら…」

「うん!!ぢゃぁ、食べて食べて。」

「うん…翔子さんは?」

「食べて来たから大丈夫だよ。」

「そ…そぉ?なら遠慮無く、頂きます。」


しかし…この量は…うん、食べ切れないだろな…

そんな事を思いながら食べるけど…やっぱり残るよなぁ…


「あれ?お口に合わなかった?」


僕の残した量を見て、悲しい表情でそんな事を言われた。


「えっ!?めちゃくちゃ美味しいよ!?でも…流石にこの量は…」

「あ…確かに…大食いタレントぢゃ無いもんね…」


自分で作った量を見て、翔子さんは乾いた笑いをした。

さて…今日は何をしよぉか…って!!学校に行かないと!!

美味しい朝食…良いなぁ…

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