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食事会と云う名の宴会。

古武術使いみたいな展開になるのか!?

その後、なんやかんやと夕食と云う名の酒盛りは盛り上がってしまう。

話題の中心は僕で、性格や成績、体力等にまで話が及び、中学以降は両親共家を空けていて、ほとんど一緒に過ごせて無かった事まで話していた。

そして、例のいぢめ中学に話が及び、


「あぁ…ソレは、被害者が静也で、首謀者が担任の教員だったってオチが着いて、その原因が、多額の寄付をした事らしいんですよ。あと、一条の関係者と云うのもあるみたいで、その教師の嫉妬みたいですね。ソレを生徒を使って憂さ晴らしをしていたとの事ですよ。」

「…えっ?ワケが解らないのですが…?」

「そぉでしょぉね。自分の生徒を強姦し、自殺に追い込んだり、売春をさせて荒稼ぎしていた様なヤツです。普通には理解出来ませんよ。」


と、父さんと水野さんのお父さんの話は盛り上がっている。

あれ?事件に関しての事って話しても大丈夫なのかな?

母さんと水野さんのお母さんの話は、いつの間にか、結納の日取りとか聞こえて来るし…アホですか!?まだ早いですよ?

その後二十一時くらいまで宴会と云う名の夕食は続き、水野さん一家は帰って行った。

ふぅ…まさに台風一過だったな…

しかし、僕の気も知らずに色々話されちゃったよ…小学校上がるまでお寝しょしてたとか…黒歴史を楽そぉにさ…水野さんまでめっちゃ喰い付いてたし…入れ喰いかっての…


「では、本日はありがとぉ御座いました。また明日からもよろしくお願いします。」

「いえいえ、こちらこそ大したおもてなしもせずに御免なさいね。」


水野さんのお父さんと母さんは同じ仕事に従事してるからか、友人みたいに見えるな…父さんがヤキモチ妬かなきゃ良いけど…


「ぢゃぁ、御堂くん、また明日ね。」

「うん、また明日。」


と、水野さんと分かれる。

三人が見えなくなって、玄関を閉めて屋内に三人で戻る。


「イヤイヤ、妬けちゃいますね。」

「まったくだ。若いって良いなぁ…」


母さんと父さんはニヤニヤしながら僕を見る…


「な…なんだよそんなジロジロと…」


僕が言うと、


「まさか三十代でおばぁちゃんになるとは思わなかったわ。」

「そぉか?十代で母親になったんだから、順調に行けば三十代で孫が出来ても不思議は無いだろ?」

「確かにそぉなんだけど…もぉ一人くらい産みたいわよ?」

「なら、若い二人に負けずに頑張らねばな。」


と、父さんは母さんの腰を抱き寄せ、母さんも父さんに抱き付いている。


「お願いだから人前でそんな事しないでよ?」


思春期の男子には目の毒だよ…


「…ソレもそぉだな…リビングを片付けたらちょっと出て来る。またしばらく帰らないけど、翔子ちゃんが居るから平気だよな?」

「えっ?うん。今度はどのくらい?」

「ま、ギプスが取れるくらいには…」

「そぉ?うん。解ったよ。母さんは?」

「私もそのくらいよ。」

「そっか…うん、なんとかなるよ。心配しないでね。」

「心配して無いわよ。翔子ちゃんも居るしね。」


なんで二人共そんなに水野さんを信頼してんだ?

父さんと母さんはリビングを掃除して、荷物を纏めて出て行った。この間約一時間半…僕は僕でずっと六法全書の書き写しを再開した。

二人が出て行ってから、僕も部屋に戻って寝る事にした。

何だろ?さっきまでめちゃくちゃ騒がしかった分淋しく感じるね…

思いの外、気疲れしてたのか、グッスリ眠る事が出来た。

そして翌日、昨日の余り物でぱぱっと朝食を済ませ、家を出る。

家を出た所で、


「あ、おはよ。」

「おはよぉ…その…昨日は親子揃ってお邪魔しました。」

「いえいえ、こちらこそ何のお構いも出来ませんで…」


と、日本人らしく、お互い頭を下げあった。


「「ぷっ…あははは…」」


二人で何故か笑い合って一緒に学校に行った。ちなみに、肩の傷も、骨折も痛いので、昨日治しちゃったよ。

ま、抜糸とか、ギプス外しとか有るから、しばらくはこのままにしとかないと怪しまれるもんね。


「ソレにしても、水野さんのお父さんとウチの母さんが一緒に仕事してるとは思わなかったなぁ…」

「だね。ぱぱが一条の海外部門に居たのは知ってたけど…」

「うん、母さん次長さんだったんだなぁ…水野さんのお父さんって、歳下の上司ってどぉ思ってるんだろ?」

「あ、ソレ帰ってから聞いたんだけど、「上司が有能なら、小学生にでも従うぞ。」なんだってさ。」

「そっかぁ…水野さんのお父さんはかなり優秀な人なんだね。」

「えっ?」

「変なプライドを持たずに、能力で相手を見るなんて、そぉそぉ出来るモノぢゃ無いよ。その一点だけでもお父さんが優秀な人だって解るよ。」

「へぇ…御堂くんて、そんな風な見方する人なんだ。」

「ん?まぁ、あの両親に育てられたからかな?ソレに、優秀な人には三種類居るんだって。」

「三種類?」

「うん、人を使う事で上くやれる人と、人に使われる事で上手くやれる人、一人で切り抜ける人が居るんだってさ。」

「ふぅ〜ん…御堂くんはそのどれでも無い感じがするなぁ…」

「ぢゃぁ、水野さんにはどぉ見えてる?」

「んとね…誰かを陥れて、ほくそ笑む人?」

「何ソレ?ヒドい言い様なんだけど!?」

「あははは!!冗談だよ。」


水野さんは無邪気に笑いながら走り、くるっと回り、僕を振り返る。制服の短いスカートでそんな事すると、スカートが跳ねて、見えちゃうよ!?しかもなんでそんな際どいの履いてるんだよ!?


「ほら、早く行こ。」


見えたのを、知ってか知らずか、極上の笑顔を向けてくれた。

なんか朝から縁起が良いな。

あ…意外と健全な展開でしたね…

ま、普通の高校生なんだからこんなもんかな?

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