見事な食卓。
やはり、小悪魔ムーブは身長が高いと難しいのでしょぉか?
家に帰ってからは宿題と六法全書の書き写しをするんだけど…なんで当たり前の様に水野さんは一緒に居るんですか?
「ねぇねぇ、ココってどぉ云う意味かなぁ?」
「ん?あぁ…コレはね…」
と、何故か二人で仲良く宿題をしていたりする。僕も嫌な気分ぢゃ無いから良いんだけど、こんな所を父さんや母さんに見られたら、どんな勘違いされる事やら…
と、宿題も終わらせた。
「やったぁ!!宿題終わったぁ!!」
水野さんは、小さな身体を目一杯使って感情を表現する。
「昔からそんなに感情表現してたの?」
「えっ!?」
あ、本人も気付いて無いのか?
「うん、スゴく身体を目一杯使って…」
「らあぁ…うん、気付いたらしてるね。コレがあの人達には鬱陶しかったのかもね…」
と、少し暗い表現をする。
いぢめの原因がソレだと気付いてるのか…
「そぉ?別に鬱陶しくは無いけどね。逆にコッチも元気になる感じがして、良いんだけどね…」
「うふふ、ありがとぉ。男の子はこんな感じが良いって人が多かったから、尚更嫌われてたんだよ?」
なるほど、いぢめは女の子中心だったのか…女のいぢめのが陰湿だって云うもんな…
「そっか…僕は好きだよ。」
「えっ!?あ…ありがと…」
耳まで真っ赤にして照れる水野さんはホントに可愛いな…
あれ?そぉ云えば…
「所で、水野さんは兄弟は居るの?」
何となく気になって聞いてみた。
「うん!!三人兄妹だよ。」
「末っ子で、お兄さんが二人でしょ?」
「えっ!?なんで解るの!?」
何でって、全身で力一杯表現してるぢゃん…
「何でって…まぁ、そんな感じがするってだけかな…」
「ふぅ〜ん…わたし、そんなの全く解らないや…」
水野さんは、全く解りませんって感じの表情と態度を取る。
可愛い娘って、何をしても可愛いってなるから卑怯だよね。
宿題が終わった水野さんは、
「さて、帰る前に一仕事しなきゃね!!ほら、服脱いで!!」
と、僕に促して来る。
えっ?なんで!?まさか…ココで男になるのか!?よし!!
「あの…出来れば、僕の部屋で…」
「えっ?部屋?なんで?あっ、着替えるの?」
「えっ?着替える?」
あ…制服のままだよ…
「まぁ、着替えても良いけど…いや、着替える時にしちゃう?」
んな!?着替えるついでに!?そんなさっくりしちゃう程度の事なの!?
「えっ?そんな…えと…心の準備が…」
「心の準備?医療テープ貼るだけで、どんな心の準備が要るの?」
「えっ!?あぁ…うん、そっちなんだ…期待して損した様な、ホッとした様な…」
「期待?…あっ!!」
ボン!!って音がしそぉな勢いで耳まで真っ赤になっちゃったよ…そんな意図は無かったんだろぉね…期待してたのがバレバレで僕まで恥ずかしくなっちゃったよ…
「えと…うん…その…御堂くんがそぉしたいなら…」
「あ…いや…その…まだ腕も痛むし…また今度って事で…」
「そ、そぉだね。治ってからが良いよね…」
水野さんも僕も俯いたまま、気不味い雰囲気がその場を支配した時、ソレを壊すかの様に、水野さんのスマホが鳴り出した。
水野さんはスマホを取り飛ばしながら通話をする。
「うん、友達の家で一緒に宿題してたよ。」
多分ご家族だろぉね。
「うん…えっ!?ちょっ!?うん…解ったよ。うん、心配無いよ。うん解った。適当に食べとくよ。うん、ぢゃぁまた夜にね。」
と、通話が終わった。
「どぉかしたの?」
僕は少し気になって、水野さんに通話の内容を聞いてみた。返事は濁されると思っていたけど、
「うん、今日は両親共、夜遅くまで帰れないんだって。」
「そぉなんだ…そぉだ!!良かったらウチで食べて行く?」
「えっ?あ…うん、そぉだね…うん!!そぉしよっかな。」
と、二人でご飯を食べる事にして…
「よし!!わたしが美味しいモノ作ってあげるから、御堂くんは先にお風呂に入って!!」
と、いきなりその場を仕切り始めた。
「イエス!!マム!!」
と、つい敬礼してしまう。
「ぷっ!!何言ってるのよ。あ、ほら左肩出して!!テープを貼るから。」
「あ、うん…お願いします。」
と、透明な医療テープを貼って貰い、風呂掃除をしてからお風呂に湯を溜める。その間に身体を洗う。
左腕と左肩にはまだ痛みがあるけど、[耐性ジュース]のおかげか、ほとんど感じない。コレなら生活に支障は無い。
そんな感じでお風呂も問題無く入れた。
「水野さんのせいで、こんな状態だもんなぁ…うん、治るまで待っとくか…」
ふぃ〜!!今日もお風呂は気持ち良い!!
ソレでも左肩から先はあんまり浸けられないんだよねぇ…ソコだけが悔しいね。
「御堂くぅん!!出来たよぉ〜!!」
っと、水野さんからのお呼びがかかったかな。
「はぁい!!すぐ出まぁす!!」
返事をし、風呂を上がると…なんぢゃこりゃ!?
「あの…この見事な食卓は!?」
「一条の会長の孫ならこの位かと張り切りすぎちゃった…てへっ。」
テヘペロしてんなよ!!ただでさえ可愛いんだから!!
「そんな事無いんだけどね…カップ麺でも良いくらいなんだけど…何はともあれ、この美味しそぉな料理の数々は僕の胃袋に収めなきゃな!!」
「無理しなくても良いからね?」
「いただきまぁす!!」
結果から云うと半分も喰べれませんでした!!御免なさい!!
と、ご飯を食べたあと、玄関から話し声が聞こえて来た。
「ホント、連絡が来た時は驚いたよ。」
「そぉね。今回、一緒に行った人が有能で助かったわ。さ、お二人も上がって下さいな。」
と、父さんと母さんの話し声が…
「父さんと母さんか…早かったなぁ…って、お客さんか!?片付けなきゃ!!」
「部屋でいちゃいちゃしなくて正解だったね。」
って、水野さん!!なんて事を…その気になっちゃうからね!!
「しかし、妻も同伴でお呼ばれしても宜しかったのでしょぉか??」
「構いませんわ。聞けば、お宅もすぐ近く。遠慮しなくて良いのですよ。」
と、母さんと知らない男の人の声が…何とか勉強後の片付けが何とか終わり、水野さんも料理の片付けを頑張ってくれたおかげで、何とか対面が保たれた所に、父さん、母さん、お客様夫妻の四人が入って…
「ぱぱ!?まま!?」
「「翔子!?」」
アレ?これって、どぉ云う状況!?
話し声が気になりますね。




