父との邂逅。
あの助けてくれた二人組は何者なんでしょぉか?
救急車で病院に運ばれて、ホチキスで傷口を塞がれ待合室に居る、水野さんの元に戻った。
「おかえりなさい、大丈夫?」
「ん〜…ま、元々左腕はこんな状態たから解ん無いや。」
「あ、そぉだね…変な事聞いてごめんね。」
「うぅん、大丈夫だよ。それより、警察の人が来て色々聞きたいって言ってるらしいんだけど、水野さんが迷惑ぢゃ無かったら一緒に…って思うんだけど…」
「そぉだね…うん、わたしは大丈夫だよ。」
「そっか、なら良かった。あ、一応弁護士さんも同席するけど良いかなぁ?」
「弁護士さん!?」
「うん、僕の落ち度とかも見なきゃなんだって。」
「弁護士さんって選べるの?」
「うん、もぉ連絡はしてあるよ。」
「弁護士に知り合いが居るの?」
「知り合いって云うか、父さんが弁護士だから…」
「えっ?あっ、そぉ言ってたわね…お義父様とはお会いして無いから緊張するなぁ…」
「大丈夫だよ。厳しい人だけど、その分、真剣に物事に当たる人なんだ。僕も尊敬してるけど、ソコは秘密だよ?」
「はいはい。親子って、色々あるものね。」
何か合点がいった感じだけど、ただ単に照れ臭いってだけなんだよね。
と、しばらく待ってたら、父さんが病院に来た。
「静也、何をして刺されたんだ?」
「あ、父さん…うん、ソレが良く解らないんだよね…いきなり因縁かけられて、殴られて、警察が来て、彼等が逃げ様としたから、逃げられない様に、脚を掴んだら刺されたんだよ。」
「なんだそりゃ?」
と、父さんと話してたら、
「あ、あの、初めまして!!水野翔子と言います!!御堂くんとは友達で、一緒に居ましたから、わたしからも説明します!!」
と、水野さんが話に入って来た。
「ん?あぁ、初めまして、静也の父で隆也です。よろしく。」
と、父さんが水野さんと挨拶を交わし、名刺まで渡していた。
「それで、状況説明をして貰えるかな?」
「はい。多分ですが、相手は御堂くんの前の中学の同級生か何かだと思います。」
「ほぉ?あのいぢめの参加者だな?ソレで?」
「はい、わたしの身長が少し低い事を揶揄して、小学生とか言って来て、御堂くんに知り合いか確認しましたけど、御堂くんは彼等を記憶してなくて、ソレが気に入らないと云った感じで殴りかかって来て、殴ったせいで手が痛いとそこから三人がかりで上から蹴りまくって、警察が来て…って感じですね。」
「ふむ…ただの言いがかりの暴力って事かな?」
「はい、わたしにはそぉとしか見えませんでした。」
「そぉか…しかし、なんで静也がそんなに目の敵にされてるんだ?」
と、父さんは僕に話を振って来た。
「そんなの僕も知りたいよ。なにが原因か…」
と、話してたら、警官が病院に来た。
「御堂静也君だね?」
「はい、そぉです。」
「少し話を聞かせて貰えないかな?」
「ココで…ですか?」
「そぉだね、入院はしなくても大丈夫なのかな?」
「はい、二週間後に抜糸になるそぉです。」
「そおですか…でしたらキツいでしょぉが、署まで同行して頂けますか?」
「僕は構いませんが…」
僕は父さんと水野さんを見た。
「わ…わたしは大丈夫!!」
「そぉだな、私も同行しよぉか。」
と、水野さんも父さんも一緒に来てくれるみたいだ。
「失礼ですが、お二人は?」
と、警官に聞かれ、
「わ…わたしは一緒に居ました。」
「私は、彼の弁護士ですよ。」
と、自分の立場を二人共説明していた。
「そ、そぉですか、解りました。お車は?」
「私が出しますので大丈夫ですよ。」
「では、我々の後に着いて来て下さい。」
「はい。」
と、僕達は、薬屋さんに寄ってからパトカーに先導されて、最寄りの警察署まで行った。僕は助手席で、水野さんは後部座席だ。
父さんは、僕の身体を気遣った運転をしてくれて、少し嬉しかった。
そして、警察署に着いたら、見知った人とすれ違った…藤田警部補だ。
「ん?御堂君ぢゃ無いか?今日はどぉしたんだ?」
「えと…傷害と殺人未遂の事情聴取に来ました。」
「キミが被害者か?」
「はい。」
「私も同席しても?」
「それは…」
僕は父さんを見てみる。
父さんは首を縦に振り、同席しても構わないと意思表示した。
「…はい、どぉぞ。」
と、藤田警部補が同席する事になった。
警官二人に通されたのは、小さな会議室みたいな部屋だった。
「取り調べ室ぢゃ無いんですね…」
「ん?あぁ、被害者をそんな所に入れるワケにはいかないからね。」
と、警官の人は僕の質問に答えてくれた。
そして、六人が会議室に入り、僕達と警官と向かい合う感じで座る。
「では、今回の状況確認から、彼等は何と言って君達に絡んできたのかな?」
ソコからは、僕と水野さんが答え、時折父さんが口出しをしてくれる。
「なるほど…しかし、いぢめと云うのはなかなか根が深いみたいですね…」
藤田警部補がそぉ呟くと父さんも、
「いや、全くです。相手はソレが悪い事とも思って無いですし、ソレが自分や家族に跳ね返るとも思ってませんから、何か悪い事が有ると、逆恨みしますから尚質が悪いんですよね。」
「や、全くですね…」
と、僕達はそのまま家に帰る事になった。今日は父さんも家て寝るらしい。ま、お風呂とか大変だからね…
「所で、水野さんを送って行かないとだけと、家はどの辺かな?」
「あ、えと…御堂さんの家の隣です。」
「はっ?」
父さんは魔の抜けた返事をした。
「えと…隣のマンションに半年くらい前に引っ越して来たんだって…」
「そぉか…それは知らなかったな。所で…静也とはどんな関係なのかな?」
「はい、高校の同級生です。」
水野さんの答えに、とおさんは、
「…同級生?」
と、少し戸惑っている。確かに、見た目は小学生だもんね…
「同級生だよ。」
僕も同じ事を言う。
父さんは合点が行かない様だ…
あ、水野翔子さんは両親に会っちゃった!!




