手加減の習得。
なんとか二話目が出来ました。
僕が飲んだジュースは全部で十本…良くもまぁあんなクソマズいのを十本の飲んだなぁ…僕は家に帰り、早速確認してみる。何をって?どんなジュースを飲んだのかってね。
「どれどれ…」
[体力ジュース]
まんま無限の体力を得るよ。フルマラソンを、短距離走感覚で走れる様になるよ。但し、疲労は蓄積されるよ。
「なんぢゃそりゃ!?オリンピックに出れるくらいにはなるのか?しかも疲労は蓄積されるのか…副作用が怖いな…」
次に手に取ったのは…
[鑑定ジュース]
物体や人を見て意識を集中すると、そのモノの情報が頭に入って来るよ。慣れない内は多用は控えましょう。激しい頭痛に襲われるよ。
「コレは…ラノベとかで良くあるチートなんぢゃ…頭痛はヤダなぁ…よし、次だな…」
[超力ジュース]
体型は変わらないけど今の十倍まで力を出せるよ。身体を壊さない様にね。
「って…怖すぎるだろ!?あれ?頑丈ジュースで相殺出来ないか!?チートだよな?」
「速度ジュース]
音速に近い速さで動けるよ。動体視力も追い付いてるからね。
「音速って…想像出来ないんだけど…」
[神眼ジュース]
注視した対象を思い通りに動かさるよ。その対象が動ける範囲内で、だけどね。生き物なら深層意識から支配するのも可能だよ。
「…なんだこの恐ろしいヤツは…」
[魅力ジュース]
老若男女問わず人を惹き付けるよ。キミに嫌われたらこの世の終わりみたいに感じるかも。
「なんだそりゃ!?現在進行形で僕は嫌われまくりなんだけど!?」
[耐性ジュース]
毒、恐怖、嫌悪感が感じなくなるよ。アレルギーも無くなって良かったね。
「アレルギーが無くなるのは嬉しいな…」
[金運ジュース]
お金に困る事が無くなるよ。お金がいっぱいになって困る事があるかもね。
「そんな困り方してみたいよ。」
[異能ジュース]
一つだけ自分に異能力を付与出来るよ。どんな能力が良いかな?
「そんなの色々あるけど。想像した能力全部使えると良いんだけど…そんなの無理なのかなぁ?」
そぉ呟いた時、僕の身体が光ってる!?脳裏に何か響いて来たぞ!?
『その能力は受領されました。頭に描いた能力が全て使用出来る能力。[妄想]が発動。使いたい時に使える様になりました。コレに因り一つの能力を作り出す度に寿命が一日縮まります。作り出した能力は自身を鑑定すると見る事が出来ます。この能力の効果範囲は自身を中心に半径十間以内、関係者に限定されます。』
と、なんなんだこの声は!?ってか…あのジュースや自販機ってなんだったんだよ!?
あれ?そぉ云えば…アソコで首吊ろぉとした事がある人って過去にも居たのかな?ロープとかあったし…解んないや…あ…居たとしたらなんらかのジュースの恩恵を持ってるよね?うん、色んな人を鑑定してみたら解るかも…
ソレに…さっきの声の正体も知りたいよね?
って云うか…ジュースの効果時間ってどのくらいなんだろ?
考えたら考えるだけ不安になるよ…だってさ、現実でこんな色んな能力とかあり得ないだろ?
そんな事を思いながらいつもの様に風呂に入ってご飯を一人で食べて、取り敢えず宿題を終わらせて寝る事にした。
色んな能力の検証は明日からにしてみよぉ…ま、本当にそんな能力が有れば…だけどね。
翌日、僕はいつも通り目覚めた。
身体を少し動かし様子を見る。うん、いつも通りだね。
「さて…色々実験しないとなぁ…」
ちょっと気が重いけど確かめたいんだよね…あのジュースがホントにそんな力が有るのか…
僕は近くの運動公園に来ていた。うん、人もほとんど居ないし、打って付けの状況だね。
取り敢えず走ってみた短距離走くらいの気持ちでぇえぇぇ〜!?
なんなんだよこの速さ!?こんな速さで曲がれな…あれ?普通に曲がれたぞ?この身体に纏わりつく感覚…空気抵抗?…なんなんだよこれ!?
そんな風に一周四百メートルある運動公園を十周程走って、最初の所に戻って来た。
疲労感は…殆ど感じてないな…息も上がって無いし…まさかねぇ…
僕は道を歩いていた女性を注視し、鑑定をしてみた。
へぇ、二十八歳かぁ…性欲は強!?うわぁ…色んな数値が丸見え…えっ!?好感度ゼロパーセント…まぁね?知らない人だし…って誰の誰に対する好感度なんだよ!?しかしあの胸触ってみたいな…スゴい大っきい…
ってそんな痴漢みたいな事は出来ないよね?
さて、実験再開だな。
「はぁ…懸垂かぁ出来るかなぁ…」
今までマトモに出来た事無いもんなぁ…
ひょいひょいひょいひょい…
「う…嘘だろ?こんな簡単に!?今までなんで出来なかったんだ?」
これで大体検証も出来たかな?あのジュースの効果は絶大だ…クソマズいってだけの反作用だけでこんな力になるなんて…なんなんだよ!?僕…バケモノになっちゃったのか!?
イヤイヤ…もしそぉだとしたらちゃんと力を制御出来なきゃ!!軽く触れただけで人を殺しちゃう可能性もあるぞ!!その日、そして翌日、僕は力の制御をする為に無意識でもちゃんと加減が出来る様に訓練してみた。
その結果、ちゃんと制御出来る様になり、人殺しをしなくて済む様に…なったかな?
「あ…そっか!!何でも好きに能力を使えるんだったら力の手加減とかも出来るんぢゃ…」
そぉ呟いた時、
『能力[力の手加減]を手に入れました。加減割合は無意識下では超力ジュースを飲む前と変わらない程度です。意識をして初めて超力ジュースの効果を発揮します。』
って…手加減の練習の意味!!
あ、ソレと食事なんだけど、味が解らなくなってた…あんなクソマズいモノガブ飲みしたせいかな?
全部最後のジュースに統合された方が良かったんぢゃねぇの!?