帰路。
電話口で催眠術って掛けられるんだろぉか?
めっちゃ気になった…
凄惨な事件後の教室では、相田のツッコミの声に反応したクラスメイト達の視線が僕と翔子さんを射抜いていた。
「なんだよ相田ぁ!!いつもの事ぢゃねぇか!!」
「その二人がイチャイチャした所で普段通りだっつの!!」
「…でもでも…普段通りって事は平和って事ぢゃない?」
ん?なんだこれ?リア充爆発しろとかって反応ぢゃ無いの?
隣の翔子さんを見ると、少し俯き、耳まで真っ赤にしてるよ…
「しかし、お二人の絡みはなんだかほっこりしますね。」
久田が宮乃杜に同意を求めるかの様に見遣りながらそんな事を言っていた。
「…確かに…この二人が同い年ってちょっと納得出来ない所有るよね…見た目的な意味で…」
うげっ!?宮乃杜も同調してる!?しかも、見た目的だと!?
僕はそっと相田に助けを求めたけど、
「…すまん…どぉ見てもお前は中学生にしか見えんし、水野も小学生にしか…私服だったら尚更…」
僕の目線に気付いた相田は目を逸らしてそんな事を言いやがった!?
泣いて良いかな?
「ふぅ〜ん…美久も境子もそんな風に見てたんだ?なら、わたしが大人だって云うこと教えてあげるから[こっち来なさいよ。]」
翔子さんは途中から【神眼】の能力を使い、宮乃杜と久田を連れて行った…
どんな大人な所を見せるんだ?
「相田君…翔子は立派な大人だったわ…」
「流石にアレには敵いません…」
帰って来た宮乃杜と久田は相田に翔子さんがちゃんと大人な女の子で、太刀打ち出来ないみたいに話していたし、翔子さんは踏ん反り返って胸を張っていた。
なんか、翔子さんの態度が微笑ましいんだけど…
「解ったでしょ?わたしはいつでも準備万端なんだよ!!」
翔子さんは宮乃のと久田に何か威張っていた…
何が有ったんだろ?ま、あんまり変な事では無いと思うけど…
「何したの?」
僕はこっそり翔子さんに聞いてみたけど、
「…そ、それは秘密だよ…恥ずかしいから…」
翔子さんはそぉ言うと、身体をもじもじさせて顔を赤ていた。
なるほど…恥ずかしいねぇ…おっぱいの大きさは…まぁ推して知るべしだから…まさか!!アソコがジャングルになってるとかか!?
僕は翔子さんをまじまじと見てしまった。
アソコがボーボー…僕は個人的にはツルツルのか良いんだけど…うん。コレは秘密にしておこぉ。
そんな感じでクラスメイト全員で教室で過ごしていた。
途中、父さんと母さん、爺ちゃんからも電話が有り、無事を伝えたら皆んなそのまま仕事に戻ったみたいだった…うん。皆んな仕事人間なんだよねぇ…あのワーカホリック達…大丈夫なのかな?
そして、クラスメイト達も親御さんがお迎えに来たりしてちらほらと帰り出した。
「静也くんは帰りはどぉするの?」
翔子さんが話しかけて来てくれた。
「…あっ…考えて無かったよ…」
父さんは事務所の片付けや依頼とかで忙しいらしいから期待出来ないかな?
「だったら一緒に帰らない?お兄ちゃんがお迎えに来てくれるって。」
おぉ!!流石侑さんだ!!妹を可愛がるなぁ…
うん。渡に船かな?お隣だし、お願いしちゃうかな?
そぉ考えた時、ふと気になった。久田だ。久田は両親があんなになって何とかしてやりたいと思ったけど、宮乃杜と久田が何やら話しているのが目に入った。聞き耳を立てると、今日は宮乃杜が久田を泊めてあげるみたいな流れみたいだ。それなら…
「お邪魔ぢゃ無いならお願いしよぉかな?」
「うん!!」
僕の答えを待ってましたって感じの勢いで大きな返事が来た。
そして、侑さんが到着して一緒に帰る事になったんだけど…
「…涼ねぇも一緒だったんだ…」
しかも私服なんだけど?
「ははははは…ドライブしてたらあの事件があったんだよな…」
侑さんは笑ってたけど、涼ねぇとデートだったんですね…うやまやしい…
「無理に誘われて、学校サボるハメになっちまったよ…ま、明日から暫く休校になるから有耶無耶になるだろぉけどな…」
涼ねぇはぶっきら棒に言ってはいるけど、その表情は乙女のそれだった。
「お兄ちゃん…サボりは良く無いんだよ?知ってた?」
後部座席に入りながら翔子さんは注意していた。
「まぁそぉ言うなよ。結果論だけど、ワケ解らん騒ぎから涼音を守れたって事にして大目に見てくれ。」
侑さんは悪びれた様子も無くそぉ言って笑っていた。
「涼ねぇなら守るまでも無く人の山を作りそぉだけど…」
僕は小声で口に出していた。
「よし!!静也は死刑確定な?」
涼ねぇはそんな事を言いながら笑っていた。
聞こえてたのか…
「はっはっは!!それは有り得るな!!」
侑さんが笑ってそぉ言った時、ゴスって…涼ねぇのゲンコツが侑さんに当たっていた。
痛くは無さそぉで、侑さんは笑いながら避ける気配すら無かった。
その後もポカポカと涼ねぇは叩いているけど…
「はいはい。お兄ちゃんも涼音さんもいちゃいちゃして無いで早く帰ろ?」
「いちゃいちゃしてないからね!!」
翔子さんのツッコミに涼ねぇは間髪入れずに否定したけど、涼ねぇは満更でも無い様で、なんか、幸せオーラが満ちていた。
「すみません侑さん。お隣と云う事で、お願いします。」
僕は翔子さんの隣に座りながら侑さんに断りを入れた。
「あぁ、お前なら大丈夫だぞ。」
侑さんも快く了承してくれて、車は走り出した。
車内では他愛無い話で盛り上がり、平和に涼ねぇを先ずは送り届け、帰路に着いた。
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