メール。
ギリギリ間に合いました!!
僕達四人も相田達を追う様に教室を飛び出し、階下に向かって走った。
少し走っただけで、クラスメイト達に追い付いた。それもそのハズ、階段の手前に既に警官達と、カタギでは無い人達が拳銃を構えてコチラを威嚇していた。
「男は殺す…」
「女は犯す…」
警官達もカタギでは無い人達も一様に同じ事を言っていて、柴田先生が頭から血を流しながら横たわっていた…恐らくはもぉ手遅れだろぉ…階段の向こぉ側の教室からは女の子達の悲痛な叫びが聞こえており、廊下まで赤い液体が流れ出ていた…あっちも手遅れだった様だ…
「翔子さん、お願い。」
僕は翔子さんにそっと囁いたら、翔子さんは頷き、前に出て行く。
「おい!!危ないぞ!!」
「止めろ!!刺激するな!!」
翔子さんを制止する声が広がるが、翔子さんは構わず前に出て、
「お願いします!!正気に戻って下さい!!」
翔子さんは[神眼]を使い、襲撃者達に向けて叫んだ。
すると、襲撃者達の目が正気に戻った感じがして、襲撃者達の動きが止まったのを確認して、
「周りをちゃんと見て下さい!!」
今度は宮乃杜が叫んだ。
すると襲撃者達はキョロキョロ見回して…
「どわぁ〜!?」
「なんだこれは!?」
「し…死んでるのか?」
カタギぢゃ無い人達や警官達も正気に戻り、辺りの惨状にドン引きし、自分達が何を手にしているのかを確認した後、
「うわぁ〜!!」
叫び声を上げ、手にした銃を手放し、地面に落とし、パンパン…乾いた音が響いて、自爆した人が何人か出た。多分暴発だね。銃器の取り扱いは慎重にしないとね。
「ちょっ!?水野さん!!宮乃杜さん!!危ない事しないでよぉ…寿命が縮むかと思ったぢゃない!!」
女子達が翔子さんと宮乃杜に群がったのを切っ掛けに、クラスメイト達は安堵の空気に包まれた。
「やっぱり美少女の叫びは人の心を動かすんだね。」
僕は周りの全ての人に聞こえる様に大声でのたまった。
美少女のする事は全てが正しいのです!!うんうん。
そして、僕は襲撃者の中の警官の一人に話しかけた。
「ねぇ、この状況、どぉ思いますか?白昼の高校に、拳銃を持った警官達が雪崩れ込んで、教師や生徒を銃殺して、血溜まりの中女子生徒を強姦しまくってる感じなんですが…」
未だ呆けている警官は、辺りを見回し、状況を飲み込もぉと必死だ。
「御堂、話にならないんぢゃ無いか?」
相田が僕の肩に手を置いて、声をかけて来た。
「…みたいだね。さて、この状況どぉするのが良いか…相田は何か案は無い?」
こんな状況は僕もどぉすべきか何も考えられなくなっていた。
「そぉだな…取り敢えず、ピストルを拾って襲撃者達を撃ちまくるとか?」
相田はそんな事を言うけど、
「相田は拳銃を扱った事有る?人を殺せるの?ちゃんと当てられる?誤射で生徒を撃たない自信ある?」
僕が捲し立てる様に言うと、
「…全部無いな…」
相田は目に見えてしゅんとしてしまった。
「ま、難しい事は大人に任せて…僕たちは混乱しない様に教室に戻るのが一番かもね。」
僕の提案に相田はコクリと頷き、混乱冷めやらぬクラスメイト達を引き連れ、教室に戻って行った。
さて、僕は僕のするべき事をしないとね。
僕は[神眼]発動させ、襲撃者達を味方にする事に成功し、程なく銃声が学校中に響き渡った。
僕にも人は殺せないけど、襲撃者達には可能だろぉ…
法的には充分正当防衛が主張出来るハズだしね。
「なんでこんな事になったのよ!!」
教室に戻ると、誰かがヒステリックに叫んでいた。
その気持ちは解らなくは無いが…
そんな事を思っていると、
「…なんだこりゃ!?県警が謝罪会見だと!?」
スマートフォンを観ていた松木(松本)が大声を上げたのを皮切りに、皆んなが一斉にスマートフォンを観出した。
僕も例に漏れず、相田が観ているスマートファンを覗き込む。
「…と、云う事で、昨夜、異例の指名手配をされた少年の指名手配を解除しまして、少年には非が無かった事をココに宣言いたします。誠に申し訳ありませんでした。」
と、警察のお偉いさんっぽい人達ご頭を下げていた…
昨日の今日での前言撤回…坂下当太が何かしたと見るのが自然だよね?こっちも動きが早い…
「…なぁ…急に銃声が止んだ様に感じるけど…?」
相田にそんな事を言われ、耳を澄ませてみると、確かに銃声が止んでいた…制圧出来たのか?
「恐らく、坂下当太が警官や他の人達に何らかの暗示をかけて動かしていたのではないかと…」
と、久田が耳打ちをして来た。
「何でそんな風に思うんだ?」
僕が問うと、久田は僕に携帯電話の画面を見せてきた…
それは一枚の写真が添付されたメールだった。
【彼等の不手際に因り多くの犠牲者が出たので処刑した。今後はこちらに手出ししない様に。】
とのメッセージと共に、久田の両親の生首が映った写真だった…
「こ、これは…?」
僕が聞くと、
「恐らくは坂下当太か近しい人物からのメールかと…」
と久田は歯噛みしながら応えてくれた。
そして僕は一つの結論に達していた…
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