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リムジン。

日本を牛耳る男の下に行くのかぁ…大丈夫かな?

「ほら、準備出来たか?」


家に帰り、着替えを済ませ、お爺様の所に持って行く荷物の確認をしていたら、部屋の入り口で父さんが声をかけて来た。


「うん。今、最終確認してる所だよ。」


そぉ応え、最終確認も終え、荷物を持って立ち上がる。ボストンバックいっぱいに詰められるだけ詰めてやった。


「そぉか。タクシーと水野さん達ももぉ来る頃だぞ。」


そぉ言うと、父さんは階下に降りて行く。

普段家に居らず、居ても母さんといちゃいちゃしかしてる姿を見てない様な…いや、そんな姿の記憶しか無いのかな?うん。ない良き事は良い事だ。あれ?だったら、弟か妹か居ても良く無い?ま、二人の考え方だから良いのか?

そんな下らない事を考えながら玄関に行くと、


「あら?もぉ準備は良いの?」


母さんが出迎えてくれた。父さんと仲良く恋人繋ぎして…だから、息子の前でいちゃ付くなよ…

家族三人玄関前に居ると、


「御堂さん、本日はお世話になります。」


翔子さん達が大荷物を持ってコッチに来た。


「いえいえ、こちらこそ義父ちちが無理を言って済みません、」


翔子さんのお父さんの挨拶に父さんが返した。

今回は、母さんが信頼している水野さんとその家族にも会いたいとお爺様が言ったらしく、アルバイトがある侑さんと侑二さんはお留守番だそぉだ。将来の就職に有利になるからと誘ってみたけど、二人共バイト先にそのまま就職を希望していたから、それ以上は無理には誘わなかった。ま、僕にしても、弁護士を目指してるから、一条とはほとんど関係無くなるから別に行かなくても良いんだけど、お爺様が来いって言うんだから仕方無いよね。

家族同士で挨拶をしていたら、タクシーが二台目の前で止まった。今回は新幹線に乗るので、いつも使っている私鉄の駅では無く、少し離れた旧国鉄の駅を利用する。

タクシーはそれぞれの家族で分乗した。

駅に着くと大荷物を抱えたまま改札を抜ける。

いや、女の子は荷物が多いとは聞くけど、翔子さんの荷物は僕の三倍は有るんだけど!?


「翔子さん、荷物待とぉか?」


僕はさり気なく翔子さんに手を出したら、


「良いの?」


と、スーツケースを二台渡されたよ…

この小さな身体でこの量を運ばせる方が気が引けるっての!!

切符は前以て貰ってるから、改札を抜ける前に荷物と引き換えに翔子さんに渡してある。

うん。両家の両親の視線が痛いんだけど!?


「お互い、孫の顔が早く見られそぉね。」

「…父親としては複雑ですよ…せめて高校卒業してからお願いしたい所ですね…」


母さんと翔子さんのお父さんはそんな風に笑い合う…

ん?コレは…翔子さんのお父さんに、僕はかなり気に入られてるのか!?どこにそんな要素があったんだ!?


「…わぁ…」


窓際に座る翔子さんは、窓から見える大自然と田園風景に感嘆の声を漏らした。


「綺麗だよねぇ。」


僕はそんな翔子さんを見ながら声をかけた。


「うん!!スゴく綺麗!!」


答えた翔子さんの笑顔は眩しいくらい綺麗だった。


「お爺様もこの風景が好きらしく、開発は必要最低限に抑える必要が有るって言ってるんだよ。」


と、プチ情報を出してみる。


「うん!!その気持ち解る気がするよ!!」


翔子さんはかなり感動している感じが良いんだけど、足をパタパタしない!!見えちゃイケないモノが見えてるから!!

父さんは翔子さんの見えてはイケ無いモノを見ない様に気遣っているのが良く解る。顔の背け方が露骨だから…


「ほら翔子、そんなに子供みたいに足をパタパタしないの!!」


翔子さんのお母さんは、父さんの顔で気付いた様で、翔子さんの足を抑え、注意しており、何やら耳打ちもしていた。多分「スカートがめくれてるよ。」と耳打ちしてるんだろぉ…翔子さんは真っ赤になり、俯いてしまった。

はしゃぐ翔子さんも良いけど、大人しい翔子さんは少し大人びて見えるから不思議だ。

そんな感じで、新幹線も目的の駅に着き、駅から出ると…


「えっ?何アレ…あんなの生で初めて見た…」


翔子さんが呆気に取られながら呟いた。


「今からアレに乗って移動するんだよ。」


僕は迎えに来ていた黒塗りのリムジンを指しそぉ教えてあげた。


「うぇっ!?アレに乗れるの!?一生の内絶対無いと思ってたよ!?写メ撮って良い!?」


おっと?予想してなかった反応だぞ!?


「良いよ。」

「やったぁ〜!!」


僕の返事を聞き、翔子さんは喜び勇んでパシャパシャと携帯電話でリムジンの写真を撮り出した。


「お兄ちゃん達や境子と瑞穂にも自慢するからね!!相田にも教えたらびっくりするかも!!」


ニマニマする翔子さんは…うん。美少女とは云えないな。


「お嬢様、静也様、皆様よぉこそお越し下さいました。どぉぞコチラに。旦那様が首を長くして待ってますよ。」


白髪に白い髭を生やした如何にも執事然とした老人手前に見える人が深々と頭を下げてリムジンの前で出迎えてくれた。

お爺様の執事で盟友の松下清馬まつしたきよまさんだ。


「あら、松下のおじ様がお出迎え?ぱぱは今回奮発したのね。」


母さんがそぉ声をかけると、


「はい。今回は、静也様の想い人も同行されているとお伺いしましたので、旦那様に無理を言ってコチラに来てしまいました。どぉぞ。」


そんな事を言いながらリムジンのドアを明けてくれた。


「…お、想い人!?」


翔子さん、頬を染めて反応しない!!

そして、ドアの向こぉに鎮座していたのは…


「彩音ぇ〜!!元気だったか!?」


そこに居たのは、キッチリと和服に身を包んだお爺様だった。

なんでお爺様まで来てるんだよ!?フットワーク軽過ぎだろ!?

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質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。


罵詈雑言でも構いません。

お時間がありましたら他の作品「(仮)日本古武術の可能性」「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。

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