思わぬ出会い。
また濃いじじぃが出て来たなぁ…
僕は、派出所での出来事から警察署での出来事を父さんとじぃちゃんに、事細かく話した。
「なんだと?オレとの通話が切れてから、そんな事になってたのか!?」
「ふむふむ…あのクソが、このオレにケンカを売ってタダで済むとは思って無いだろぉな…」
父さんは、僕が無事。とは云えないまでも、釈放された事に安堵を示してくれてるけど、憤りを隠せてないよ?
じぃちゃんは完全に署長をとっちめる気マンマンだね。
やっぱりこの二人は敵に回したく無いよ…
そして、じぃちゃんはどこかに電話をし出し、席を外した。何の連絡だろ?
「親父はお義父さんに電話してるんだろぉ…オレも状況を説明しろと言われててな…お前が直接話せば良いんだろぉが、お前は、告げ口になるのを嫌っているんだろ?」
父さんはそぉ言うけど、お爺様に色々話すと、彩奈ちゃんに嫌われるんだよ!!一番可愛がってる従姉妹なんだよ!?嫌われたく無いっしょ!?
ソレに、お爺様は結構なジジバカだから、どんな報復に出るか解らなくてコワいんだよ!!
「…ふぅ…あんにゃろ…先輩を敬う気持ちは有るのか?」
じぃちゃんがブツクサ文句を言いながらリビングに戻って来た。
「お義父さんは何と?」
父さんが質問した。父さんはじぃちゃんを親父と読んでいる。今回は電話相手である一条のお爺様の事を聞いているんだろな。
そして、じぃちゃんとお爺様は大学の先輩後輩だったらしい…サークルで出会ったそぉだ。
「アイツ、「どぉでも良いから死ぬより後悔させろ。」とぬかしよったわ。」
うわぁ…お爺様、相変わらず過激だなぁ…
「…元よりそのつもりだったんぢゃ?」
父さんもそのつもりだったんでしょ?
親子して同じ悪い笑みを浮かべてるんだけど?
「ヤツに言われるまでも無いわい。」
言い切りやがった!!
あの署長さんには同情するなぁ…
日本で敵に回しちゃダメな二大巨頭敵に回したんだからね…
「えと…二人共楽しそぉだね…」
あのニヤニヤは、絶対楽しんでるよ!!
「な…何をいう!!コレは報復でも有るんだぞ!!」
じぃちゃん…それ、一番やっちゃダメな事だよ?
「そぉだぞ!!御堂家に噛み付いたらどぉなるか、解らせる必要が有るんだ!!」
それ、私怨って云うんぢゃ…
「法律家として、ソレで良いの?」
僕は疑問を素直に突き付けた。
「「良いんだ!!」」
この爺父の子だから僕もこぉなるんだろなぁ…
そぉ感じていたら、ピンポ〜ン!!と、呼び鈴が鳴らされた。
僕はソレに反応して立ち上がろぉとしたら、
「静也は安静にしていなさい。」
と、父さんが立ち上がり、玄関に向かった。
するとじぃちゃんが、
「…で、静也、お前はそろそろ彼女とか出来てないのか?」
タバコに火を点けながらそんな事を言い出した。
僕は灰皿…ウチにはタバコを吸う人が居ないから、空き缶を用意しながら、じぃちゃんに答えてやる。
「まだ居ない…かな?仲の良い娘は居るけど、まだそんな感じぢゃ無いと思うし、今はまだ先にやるべき事が出て来たからね。」
はい、とじぃちゃんの前に空き缶を置き、向かいに座り直した。
「なんぢゃ?つまらん…ワシがお前くらいの頃には二人とか三人とか居たんだがなぁ…」
じぃちゃんの自慢話とか要らないんだけど?
とか話してたら、父さんが、翔子さん、宮乃杜、久田、滝上さんの四人を引き連れてリビングに帰って来た。
「ん?なんぢゃその娘等は?」
じぃちゃんが目を丸くさせて、四人を見た。
「全員、静也の友達だよ。」
父さんが説明してくれた。ん?翔子さんと父さんとは初めてだよね?玄関で少し話したのかな?
「なに!?よ、四人だと!?ワシの最盛期並ぢゃないか!!」
いやいや、そぉ云う意味の友達ぢゃ無いからね?
「あの…其方の方は?」
翔子さんがじぃちゃんについて聞いて来た。
「あぁ、この人は…」
僕が説明しよぉとしたら、じぃちゃんが翔子さんの手を握り込み、
「初めましてお嬢さん。ワシは静也の祖父で勇也ぢゃよろしくな。」
ニヤって良い笑顔を作るけど、ヤニ臭いのが玉に瑕なんだよね。
「じぃちゃん!!無闇に手を出さないの!!」
じぃちゃんが握った翔子さんの手を引き離した。
「なんぢゃ?ケチぢゃな…少しくらい…」
じぃちゃんは文句を言うけど、僕は小声で、
「例の警官に個室で迫られた娘だよ!!今はあんまり男の人と接しさせたく無いんだよ!!」
僕の言葉にじぃちゃんは一瞬で察し、大人しくソファーに座ってくれた。
「済まんねお嬢さん。イヤな思いをさせた。この通り!!」
じぃちゃんは深々と頭を下げてくれた。
「あっ…あ、いや…その初めまして。水野翔子と云います。えと…静也くんのお祖父様と云う事は…一条グループの?」
あっ、そっちは…
「いや、ワシは隆也の親父でな、一条のヤツとは無関係だ。」
うわぁ…じぃちゃんあからさまにお爺様の事嫌ってるなぁ…ま、その分仲良しって事知ってるけどね。
「あっ、そのごめんなさい!!」
翔子さんは慌てて頭を下げたけど、
「いやいや、構わんよ。それより、お嬢さん方は何故ココに?」
多分僕の事が気になってだと思うけど…
「それは勿論、御堂さん…静也さんの出所祝いですよ!!」
嬉々として答えたのは滝上さんだった。
あのね…出所って、刑務所とかから出た時に言う言葉だよ!?
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