セカンドレイプ。
何故パトカーが来たのでしょぉか?
ガチャガチャガチャ…バタン!!
派出所の前に停まったパトカーから数人が降りて来たのが解った。
「ほら二人共、あっちに行って事情を話しましょ。」
有賀さんの言葉に、僕と翔子さんも従い、派出所の入り口の方に向かう。
「なっ?何だ!?どぉした!?おい!!大丈夫か!?」
「おい!!しっかりしろ!!」
「消防と警察に連絡しろ!!」
「…いや…署長、オレ達が警察ですから、救急車だけ手配します。」
なんか、テンパってる人も居るみたいだけど、有賀さんは構わず進んで行くので、僕と翔子さんもその後に続く。
「山口署長、ごんばんは。騒がしかったですが、何か有りましたか?」
有賀さんが署長さんに声をかけた。
「ん?あっ!!節子ぉ〜…大変なんだよ!!ウチの職員が伸びてるんだよ!!」
署長さん、前に見た事有るけど、雰囲気が全く違うんだけど!?
「署長、しっかりして下さいよ。部外者に弱みを見せないで下さい!!」
警官の一人が注意したら、署長さんの目付き、顔付きが変わった。この前の表彰式で見た署長さんに間違い無いよ!?
「んん…さて、有賀君、この状況に着いて話を聞こぉか…そして、そちらの二名についてもな。」
ポンコツかと思った署長さんは、お仕事モードになると、かなり出来る大人って雰囲気になるな…
「はい。」
署長さんに促され、僕達は奥の取り調べ室?に行く。
「二人ココに残って業務に当たってくれ。」
「「はっ!!」」
と、派出所の事もしっかり考えてくれてるみたいだ。
取り調べ室?に着いて、署長さんは、トイレと扉や、個室の扉、取り調べ室?の扉を見て怪訝な表情をした。
「さて、話を聞く前に、あの扉は何故あんな状態なのか説明して貰えるかな?」
署長さんの問いに僕が端的に答えてあげた。
「はい。言い訳をせずに申しますと、僕が破壊したと考えるのが妥当ですね。」
うん。僕は憶えて無いからね。
「ふむ…言い訳をせずに…そぉ考えるのが妥当…か?ならば、器物損壊罪の適用範囲内だが、言い訳をするなら、どぉするかね?」
おっと?この反応は予想外だな。
「そぉですね…正当防衛を主張させて頂きます。」
僕は余計な事は言わず、思っている事を伝えた。
「正当防衛か…」
そぉ呟く署長さんは有賀さんを見た。これは、有賀さんからの説明を求めている証拠だな。
「確かに正当防衛ですね。婦女暴行の現行犯を取り押さえて、未遂で終わらせましたので…」
有賀さんも僕の言葉を肯定してくれた。
「ふむ…で、何でそんな事になったのかな?」
ソコを聞きますか?まぁ、一番重要な所だもんね。
署長さんの言葉に、有賀さんが怒りを隠そぉともせずに、少々オーバーに説明してくれた。
「…何をやらかしてくれたんだか…」
署長さんは見るからに憔悴しきった感じで脱力していた。
「あら?コレが警察の当たり前の業務なのでは無いのですか?」
有賀さんはドヤ顔で、署長さんを攻め立てる。
「…そぉだな…相手が完全なる犯罪者ならば、ソレも容認するが、今回は、重要参考人ではあるが、ここまでする事は無い…事情を聞いたらお引き取り願う程度だ。その辺は、キミの所の所長にも電話を貰ったし、警視総監からも、「直ちに釈放する様に。」との言葉も有ったし、ココにもソレを伝えていたんだが…」
署長さんは力無くそぉ言って来た。
「あら?そぉなのですか?でしたら、この件はどぉ尻拭いをされるのでしょぉか?」
うん。コレは落とし所が難しいよね。相手は公務員だ。公務員は法律で、その立場とか色々保護されてるからね。訓告とかそんな感じに収まってお茶を濁すんだろなぁ…
「そぉだな。ここでは明言は避けるが、署長は退任だろぉな。」
警察としての責任の取り方としては間違いぢゃ無いんだろぉけど、
「私が言いたいのはそんな下らない事では有りませんよ?この二人…御堂静也君は、こんなに顔を腫れ上がらせ、水野翔子さんは、見られたくもない相手にお尻を見られたり、トイレに行けば、逃げない様にとの見張りと称し、排泄を目の前で促されたり、見たくも無い汚い粗末な汚物を顔に擦り付けられ、口に挿れられたりしたんですよ?彼女の心に、二度と消えない傷を付けて、あの二人の警官がのうのうと警官を続けるのかって事です!!更に、彼女の心のケアはどぉするんですか!!またいつもの様に、心の傷なんて見えないから査定の範囲では無いとか言うつもりですか!?」
ん?僕の聞いた話ぢゃ、そこまではされて無かったと思うんだけど!?
あっ、そっか!!痴漢とか、被害者がソレをされたと言えば、された証拠が無くても、ソレに準じた捜査がされ、されてない、してない証拠が出ない限り、ほぼ百パーセントの確率で、被害者側の意見が通る怖い法制度だった!!
なるほど、今回はソレを利用して、警官の立場を犯罪者に仕立て上げるつもりだな?流石有賀さん!!中々に悪どい!!
有賀さんの言葉を神妙な面持ちで聞いていた署長さんは…
「なるほど…今の言葉に間違いは無いかな?良く思い出してくれないか?」
と、何を思ったのか、翔子さんに問い質した。
すると翔子さんは、
「いやぁ〜!!おえぇ〜…ひっぐ…」
悲鳴を上げ、胃液を吐き出し、嗚咽を上げ泣き出した…
「おい!!なに彼女の心の傷を抉ってんだよ!?思い出すのもイヤな事だぞ!!」
僕は反射的に立ち上がり、署長さんを睨み付けた。コレが所謂セカンドレイプってヤツなんだな…
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