人助け。
多分叱られる事は無いと思う!!
「お前達、二駅向こうの不良しか居ない工業高校と農業高校のヤツ等と仲が良いのか?」
柴田先生に聞かれたのはそんな事だった。
不良しか居ないって…偏見も甚だしいんだけど?
「幼馴染とその友人達とは仲良くしてますが、不良では無いですよ?」
僕は甚だ心外だと云った感じを込めて答えた。
「確かに高木くん達は気の良い人達だよね?」
「そぉね…涼音さんも優しいお姉さんって感じで憧れちゃうなぁ…」
翔子さんと宮乃は僕の言葉を肯定する様に皆んなを評してくれたけど、
「確かにその通りでは有りますが、周りから見た評価としては、不良と一括りにされても仕方無いかと…」
と、久田だけは否定的だった…
まぁ、見た目に怖かったりするのはご愛嬌だと思うけど…
「そぉか…まぁ、幼馴染なら仕方ない所では有るな…」
柴田先生は何やら言いた気なのが気になるな…
「それで、僕達を呼び出した理由は何ですか?」
少し不快な内容になりそぉだったので、早めに本題に入って貰う事にした。
「ん?あぁ…お前等には警察から感謝状が出る事になったらしくてな…何をしたのか、学校側でも知っておきたくてな…警察からは何も教えてはくれなかったんだ…」
なるほど…感謝状ね…となると、この四人に高木君達と涼ねぇが関わってる事となると…強姦事件か…あれは、警察としての汚点でしか無い事件だから何も知らされて無くても仕方無い事だよね。
「警察がひた隠しにしたい事を僕達が言うと思いますか?そんな事をしたら、警察から睨まれてしまいますよ。」
この意見には柴田先生も教頭先生も返す言葉が無いみたいで、
「そぉか…確かにそぉだな…今度の土曜日の十三時、署まで来て欲しいとの事だ。さっき言った工業高校の生徒と農業高校の生徒と大学生も一人居たか…どんな関係だ?」
警察に聞いたのか、ソレとも…
「その情報はどこからですか?」
「向こうの高校の教師に聞いた。「ウチの高校から表彰者が出た。お前の所は進学校だけど出てないだろ?悪さ以外での署への呼び出しとか初めてだぞ!!」って、得意気に自慢されたよ。ま、そんな事が有った翌日に警察からの連絡で、向こうにも言い返してやったがな。」
なんだ…警察からの情報ぢゃ無かったか…なら、
「そぉですか…今度の土曜日ですね?」
「あぁ、一応制服で行ってくれよ。向こうのヤツ等も制服で来るらしいからな。」
「はい。解りました。」
「一応オレも着いて行くから、十二時に校門前に集合な。」
となると…
「お昼ご飯は先生の奢りですよね?」
僕が気にした所を翔子さんが確認してくれた。
「そぉだな…ほか弁くらいならな。」
…だそぉです。
ま、教員の給料だからそんなモノかな。ソレでも充分良いと思うよ。
そんな話をした帰り道、駅で何やら揉め事が…
「おいおい、てめぇ等!!調子こいてんぢゃねぇぞ!!」
「表彰とか関係ねぇんだぞ!!」
よく見たら、アレって戸次君といつも一緒に居るリーゼント君とパーマ君だよね?二人が囲まれてる?
あっ、肩を突かれた!!でも、ちゃんと睨み返してる!!
囲んでるのは四人。先輩かな?絡むなら学校でしとけば良いのに、何で駅でなんだ?
知らない人ぢゃ無いから、一応助け舟を出すかな…
「駅員さんコッチです!!」
僕は大声を上げてそぉ叫んだ。
「おい、やべぇぞ!!」
「ずらかるぞ!!」
二人に絡んでいた四人は僕を目視してどこかに走っていった。
今時、ずらかるって言葉使う人居るんだね…
「二人共どぉしたの?」
僕は二人に声をかけた。
「あっ、御堂?助かったぁ…」
「いや、ありがとぉ。ま、恥ずかしい話なんだが、戸次の金魚のフンなオレ達が目障りなんだろぉな…」
金魚のフンって…そんな風に云われてたのかな?
「なんで二人が目障りになるの?」
僕の質問に二人は顔を見合わせ、
「戸次にしろ高木達にしても、上のヤツ等から絡まれてもどぉとでもしてるんだよな…」
「そぉそぉ、アイツ等強過ぎなんだよなぁ…佐藤にしろ鈴木にしろ、オレ達と変わらないくらいなのに、たまに狂犬かってくらいになるから…」
なるほど、それでその四人には手を出せないからこの二人ならって…
「そんなのただの八つ当たりぢゃない!!漢らしく無いよ!!それに、二人に四人で突っかかるのもカッコ悪いよ!!」
二人の話を聞いた水野さんが、いきなり大声を上げた。
その場の全員の視線が翔子さんに集まった。
「…あれ?わたし、何か変な事いった?」
「いや、いつもの翔子からは想像も出来ない言葉だったから、呆気に取られただけよ。」
「そぉよ。翔子さんは静也様の前に出る様には見えなかったから…」
あれ?宮乃杜はいつの間にか翔子って呼んでたのか…久田も水野さんぢゃ無く翔子さんだし…
ま、翔子さんの言葉には少し驚いたけど、お兄さん二人を考えれば、今までが猫被ってたのかな?とは思うけどね。
それから、いつもの公園の方に歩きながらその先輩達の事を二人に聞きながら帰っていたら…
なんで公園に居るかなぁ…さっきの四人組だよ…
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