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出会い。

読んで下さった方は何か足跡が有ると幸いです。

無事に県内有数の進学校に入学して目立たない様にしよぉとしてた矢先、入学式直後のホームルームの後、


「おい御堂!!お前のした事忘れてねぇからな!!コレからの高校生活覚悟しろよ!!」


ってどっかのバカが絡んで来た。誰だっけ?僕は[鑑定]を使って知りたい情報を見る。


[松本潤一、十五歳、高校生、

中学時代御堂静也をいぢめてた一人、御堂静也を蹴って脚を痛める。

転校後はいぢめをしていた事がバレて逆にいぢめられる。]


ん?僕はコイツに何をしたんだろ?


「あの…僕はキミに何をしたんだい?」

「あぁ?てめぇのせいで脚を怪我して、サッカーが出来ない身体になったんだぞ!!忘れたとは言わせないからな!!」

「あぁ!!僕を蹴って自分の打ち所が悪くて脚を怪我したマヌケな松木だっけ?自分のバカさ加減を棚に上げて僕に当たり散らすのは止めてくれないかなぁ?」


僕はワザと大きな声で、名前も間違ってあげる。

松本は顔を赤くして、怒りに任せて、


「松本だぁ!!」


って、クラスメイトが見てる中で、僕の顔を思い切り殴って来た。

かたん!!がしゃん!!がらがらがら!!

僕はワザと吹っ飛び床に倒れる。すると、


「いってぇ…なんて堅い顔なんだよ?怪我すんだろぉが!!」


と、今度は足の裏で、僕の顔を蹴り、踏み付ける。


「あ、コレはいぢめとか暴力とかぢゃ無いからな?このバカが二度とオレに逆らわない様に躾けてるだけだからな!!」


と、松本が言い放つ。進学校でこんな事をして良いのかよ?


「何アレ?ばっかちゃない?」

「殴られた子は平気なの?」

「なんだアイツ?ハブ決定だよな?」

「アレぜってぇ友達居ないヤツだよな?」


と、彼はクラスメイトから大好評だったよ。

僕はと云うと、その間中松本に上から蹴られまくっていた。

さて、そろそろ良いかな?


「なぁ…松木ぃ…ソレが通るんなら、僕に二度と手出ししない様に躾けるのもアリだよなぁ?」


と、言うと、


「てめぇには何の権利もねぇんだよ!!ソレと松本様だろぉがぁ!!」


と、蹴りは更に激しくなる。

あ〜あ…頭の悪いヤツの相手とかやってらんないなぁ…


「もぉ良いよ…お前ウザい…」


僕は呟き脚を叩いてあげる。

ばしぃ!!


「うぎゃぁ〜!!」


松木は、僕を蹴っていた脚を抱えて転げ回る。


「てめぇ!!何しやがった!?御堂のくせに!!」

「何を言ってるの?僕を殴って蹴って踏み付けて…ソレが正しい事なの?自分がただの言いがかりを付けてるチンピラと変わらないって解って無いの?ソレに、もし今怪我しているとしても、ソレは自業自得だよ?僕は何もしていない。キミの蹴る脚を弾いただけなんだよ?人間の普通に行う防衛行動なだけだよ?ほら、病院に行って怪我させられたって訴えて来なよ。」

「てめぇ!!ぜってぇ殺してやるぅ!!」


って絶叫してるけど、惨め過ぎて可哀想になって来るよ…


「ねぇ、松木君?キミが彼を蹴りまくってる動画撮ったんだけど、学校側に見せて退学処分にして貰おぉと思うんだけど、良いよね?」


って、誰だこの娘?

僕は[鑑定]してみた。


[水野翔子、十五歳、高校生。身長・百三十一センチ。ギリギリ処女。

中学一年の時にいぢめを苦に自殺を図るも、[神眼ジュース]を飲み思い止まる。]


[神眼ジュース]だとぉ!?僕も飲んでるけど、まだその真価は見てない…ってかギリギリってなんだよギリギリって…


「はい…オレはこの学校に馴染め無いヤツです。空気も読めず何も出来ません。申し訳ありませんでした…」


って、松木は彼女に逆らえて無い?まさか「神眼ジュース]を使いこなしてる!?話を聞かなきゃ!!

それからその日はみんな帰る事にしたみたいだ。彼女…水野翔子さんは松本を連れて本当に職員室に行った。僕は下駄箱の外で彼女を待った。ソレから十分程経った頃、彼女、水野翔子さんは出て来た。彼女の下駄箱は下の方…しゃがんだ時、ピンクの可愛いフリルの付いた…見てないよ!?たまたま偶然彼女が見える様にしゃがむから…今夜はお楽しみが増えたな…ぢゃ無くて!!


「水野翔子さん、さっきはありがとぉ…」

「ん?あぁ…うん?あれ?わたし名乗ったっけ?」

「いや、名乗っては無いね。僕は御堂静也。なんて云うか…キミの同類って言えば解るかな?」

「わたしの同類?何が?」

「んと…クソマズいジュースを飲んだ仲間ってやつかな?」


僕の言葉に彼女は暫し考えて.


「クソマズいジュース?」


って聞き返された。

そぉか!!もぉ三年くらい前だから忘れてるのかも…


「うん、キミが中学一年の時に飲んだジュースだよ。」


と、そこまで言った時、それまで無表情だった彼女の顔に表情が現れた。


「えっ!?あれ?なんで?」

「だから、僕とキミは同類なんだって思ったんだけど…」

「イヤイヤ…そこぢゃ無くて!!なんで知ってるの!?」

「僕も飲んだからね…」

「えぇ〜!?ちょっと!!アナタ何のジュース飲んだのよ!?」

「僕は全部制覇しちゃった…」

「はぁ!?あんなマズいの十本も飲んぢゃったの!?」

「うん…」

「信じらんない…アホなの!?」

「アホって…そんな言い方…」


僕はガッカリ項垂れた。

聞くと、住んでる所は割と近所だった。でも、昨年末、親の都合で引っ越して来たって云う事で、こっちにはまだ馴染めて無いそぉだ。しかし…いきなりアホとか言われるとは…

彼女も僕も親が入学式に来てないって事が解り、お互いのスマホで写真を撮って親に送る事にした。


「ほとんど諦めてたんだけど…ありがとぉね。」

「ははは…僕も同じだから、おあいこだよ。」


と、お互い少し笑顔になった。

高校生になって立場は逆転します。

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