表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フリーゲーム  作者: マクハキカン
弟子時代
2/10

2 2作目

 処女作をフリーゲームサイトに投稿したが、反応はなかった。DLそのものはして貰えたが、いい反応も悪い反応もなかったのだ。

 普通なら落ち込むところだろうが、小野塚はホッと安堵していた。

 いくつかあるフリゲ投稿サイトの中で、とあるサイトの管理人が苦言を呈するくらい、今はお客様感覚のユーザーが多い。そんな中、批判も多い収録素材のみのゲームだったので、酷い反応も覚悟していた。

 初心者が作ったショボい作品なんて、スルーか批判が関の山。だから、反応が無い事に安堵したのだった。


 安心した小野塚は2作目を作っていた。今度は選択肢を入れ、3つのENDがあるようにした。使っているのがPRG製作ソフトなので、戦闘も入れたかったが、戦闘制作は難易度が高い。まだ1作しか完成してない自分が手を出すのは早いと判断した。

 完成作品を増やし、制作実績を作りたかった。人の為ではなく、自分の為に。俺はもうサンプルゲームを遊ぶ為に製作ソフトを買っているのではないと、自分に証明出来るようになる為に。


 2作目もクロートゥルを操作する。師匠の命令をこなしていくお使いゲームだ。PRGにそれが入ってると不評なのだが、最初からお使いを押し出しておけば大丈夫だろうと考えている。

 3つのENDの内容はこうだ。

・ベスト。お使いを完璧にこなし、褒められ新しい魔法を教えて貰え、魔法使いとして成長が出来る。

・ベター。いくつかお使いを失敗し、師匠に叱られて終わる。

・バッド。全てのお使いを失敗し、叱られた上に罰を受ける。


 罰を受けるENDを作っている時に、クロートゥルの愚痴が聞こえた。

『それなくていいだろ。成功と失敗。二択でいこうぜ。』

 小野塚は空耳だろうかと考えた。それか、作家がたまに言う、キャラクターが勝手に動く現象。後者ではないかと考えた。

 暫く手を止めてみたが、再びクロートゥルの声が聞こえてくる事はなかった。



 そうして2作目は完成した。今度もせめてスルーか、悪い反応が無いといいなと思いながら、フリーゲーム投稿サイトへ投稿する……。勿論、いい反応を貰えるなら、それに越した事はない。だが期待すると落ち込むので、考えないようにしている。


 そうやって、小野塚は少しずつ成長しながら、定期的にフリゲを制作する、普通の製作者になっていく筈だったのだ。

思わせぶりな終わりばっかりなので、次はちゃんとした展開にしたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ