002
「これからどうしよう?」
荒野の中ぽつりと1人残された俺の呟きが澄み渡る青空に溶けて消えていく。
何から手を付ければわからない。
そもそも、ここはどこ何だ?
大きな岩がそこら中に転がっており視界は決していいとは言えないが見渡す限りこの荒野に生物はおろか建造物すら内容に思えた。
これがこの世界の普通なんだろうか?
だとしたら物凄く過酷な世界だと思う。
魔法だなんだって言っていたからファンタジー世界を思い描いていたけど、実は世紀末の世界でした?
そのうち地平線の向こうからバイクに跨ったヒャッハー!がやってくるのではないか?
そんな馬鹿なことを考えながら再び口を開いた。
「これからどうしよう?」
当然、その言葉に答えるものはいない………事もなかった。
『まずは活動拠点の作成を推奨いたします。』
「え?だれ?」
突然聞こえたその声に驚き周りを見回す。
その場には俺しかしない。
それは間違いなかった。
「え?気のせい?」
『気のせいではありません。私はマスターのスキル【アドバイザー】です。』
再び声が聞こえた。
その声は頭の中に直接響くような不思議な感覚があった。
「【アドバイザー】?」
『はい。マスターが生きるために迷うこと、悩むことが多々あるかと思います。それらにアドバイスをしてマスターが生き残る一助となれば幸いです。よろしくお願いいたします。』
「こちらこそよろしくお願いします。」
俺は誰もいない荒野で頭を下げる。
その不思議な行いを疑問に思いながら今の言葉の真意を考えていた。
「で、つまりどういうこと?」
分かたなかった。
頭鈍くて悪かったな。
その【アドバイザー】と言うスキルがどういう存在なのか、どこから声が聞こえるのか、何を目的としているのか何一つ分からなかったのだ。
「まず、君は誰なんだ?」
『先ほど申し上げた通り私はマスターのスキル【アドバイザー】です。マスター、“ステータス”と唱えてください。』
その言葉は嫌な思い出がある。
真っ白な空間であの自称神に言われるままに“ステータス”と唱えたら魔王にされてしまったなんだ。
今度も同じように俺をはめる目的じゃないだろうかと訝しく思いながら無言で立ち尽くす。
『マスター、別に“ステータス”と唱えたことが魔王となった原因ではありません。“ステータス”はあくまで個人のステータスを表示するだけの鍵言です。』
な、俺の考えを読んだだと………。
『いえ、口に出していましたよ。』
「な、んだと。」
『はい。改めまして。マスター、“ステータス”と唱えてください。』
なおもそう口にする自称アドバイザーの言葉に渋々従い俺は「ステータス」と唱えた。
すると、あの真っ白な空間でも見たホログラムのウィンドウのようなものが目の前に表示された。
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赤真雄一 / レベル1
種族 : 魔王
クラス: 魔王
HP : 10,000/10,000
MP : 10,000/10,000
ステータス:
攻撃力 : 1,000
防御力 : 1,000
魔法攻撃力: 1,000
魔法防御力: 1,000
器用度 : 1,000
敏捷度 : 1,000
スキル:
・魔王の肉体
・ダンジョン作成
・アドバイザー
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その内容を上から順に確認していく。
あの空間では魔王と言う文字に動揺してしっかりと確認できなかったが、確かにスキルの欄に【アドバイザー】と言うものがあるな。
これがそうなのかな?
「スキルの欄にある【アドバイザー】と言うのがおまえなのか?」
『はい。その通りです。』
「いや、つまり誰なんだよ。」
『誰と言うことはありません。マスターの中に生まれた【アドバイザー】と言うスキルそのものです。マスターに分かりやすく言うのであれば二重人格のようなものと考えてもらえれば結構です。』
俺はその説明を聞いて一先ずその存在に納得がいった。
「はー、つまりはイマジナリーフレンドみたいな感じか………。」
『そうです。』
「で、おまえの目的は?」
『私は目的を持ちません。私はあくまでマスターにアドバイスをする存在です。しいて言えばマスターの目的こそが私の目的です。』
俺のためにアドバイスをする存在と言うことはこいつは味方なのだろうか?
そもそもスキルってなんだ?
あの自称神は技能だって言っていいたがこの【アドバイザー】が俺の技能なのか?
完全に思考のドツボに嵌ってしまっている。
うんうんと数秒悩み続けた。
いや、もしかしたら数分、数時間そうしていたかもしれない。
考えて、考えて、考えて。
遂に答えを出す。
分からないことは聞いてみよう。
ちょうど訳の分からんが聞ける相手もいるんだ。
聞いてみてその反応から判断すればいいじゃないか。
そう考えた俺は早速アドバイザーに質問する。
「えっと、じゃあ………ここはどこなんだ?」
『分かりません。』
俺はずっこけた。
は?
分からない?
アドバイスをする存在じゃなかったのかよ。
そんな疑問を口にする前にアドバイザーが再び言葉を話し始めた。
『ここがどこかを判断するのに必要となる情報が不足しております。それらの情報はマスターが見聞きする必要があります。一部例外はありますが基本的にはマスターと同じレベルでしかものを知らないと思っていただいて構いません。』
「あー、そうなのか。」
なるほど確かに二重人格のようなものなのかもしれない。
ん?
「一部例外があるってどういうことだ?」
『はい。スキルに関することでしたら多くの事前情報を有しております。』
「おー、そうなのか。」
その言葉を聞いて俺は喜ぶ。
じゃあ、そっち方面で何かアドバイスを貰えばいいのか?
スキルって何か分からなかったところだしちょうどいい。
「えっと、じゃあ。スキルって何なんだ?」
『はい。スキルとはその人が持つ技能をわかりやすく言葉にしたものになります。例えば剣を扱うことができる人は剣術スキルを持ちます。』
「って、ことはスキルを持っていないってことは使えないってことなのか?」
『いえ、そう言うわけではありません。スキルを持っていなくても剣を振ることができるようにスキルなしでも使うことはできます。一定以上の熟練度が認められたときスキルとして発言します。』
「なるほど。」
俺はアドバイザーの言葉にそう相槌を打ちながら自分のスキルを確認した。
魔王の肉体………おそらく読んで字の如くなんだろうが意味が分からない。
つまり俺は魔王ですよって宣言しているだけではないか?
それがスキルってどういうことだ?
技能じゃなくて体質の話ではないのか?
ダンジョン作成、支配契約………こっちに至っては何が何だか分かりもしない。
つまり何ができるというんだ?
もっとこう、剣術とか魔法とかわかりやすいスキルは無かったのかと後悔する。
いや、剣術はともかく魔法だって使ったことがない身からすればわかりにくいか………。
こんなスキルでこの荒野でどうしろと。
そのうちのたれ死ぬぞ………。
「はー。」
俺はため息をつく。
これからどうしよう。
心なしかお腹もすいてきた気が………しなかった。
でも、日本では夕飯時だったからそろそろ食事の時間かな?
それとも死んだからその辺リセットされているのかな。
こう、ゲームみたいに死んだら満腹度もリセット………みたいな。
『どうしましたか?まだ、何か分からないことがありましたか?』
俺が途方に暮れているとアドバイザーが声をかけてきた。
「んー、スキルの説明でスキルについては何となくわかったんだが、俺の持っているスキルが良く分からなくてな。それで、呆けていた。」
『なるほど。それでしたら一つずつ確認してきましょう。ステータス画面の【魔王の肉体】スキルを選択してください。』
俺はアドバイザーに言われるまま【魔王の肉体】スキルを指で押した。
すると目の前に別のウィンドウが表示された。
その表示に驚いて変な声が出そうになるが必死に我慢してその表示をじっくりと観察した。
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魔王の肉体
魔素で構成された肉体。
老いることは無い。
食事はいらず、睡眠もいらず休みなく働き続けることができる。
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どうやらスキルの詳細について書かれているようだ。
えーっと?
はー、なるほどね。
つまり、パーフェクト社畜ボディと言うことだな。
異世界に来てまで仕事を強要するとは何て神だ邪神に違いない。
それでもこれには助かったかもしれないな。
こんな荒野で簡単に食事が手に入るとは思えない。
食事が要らないこの肉体はこの荒野で生きるにはちょうどいいな。
『マスター、確認できましたでしょうか?』
俺が【魔王の肉体】スキルの説明をじっくりと見ているとアドバイザーから声がかかった。
「ん?ああ、確認できたよ。魔素?って言うのはよくわからないがつまりすごいからだってことだろ?」
『その認識で問題ありません。補足しますと魔素とは生命そのもので物質的な影響力は本来持ちえません。。しかし、マスターはその魔素が質量を持った存在となります。つまりは半物質存在ともいえます。』
「へー、よくわからなん。」
『………まあ、いいです。』
そう言うアドバイザーの声はどことなく拗ねているように聞こえた。
その声色に悪いことをしたかなと思ったものの、分からないものは分からないので仕方がないなと割り切ることにした。
『マスター、次に【ダンジョン作成】を選択してください。』
アドバイザーが次を催促する。
俺はそれを聞いて再びステータス画面から次は【ダンジョン作成】を選択した。
先ほどと同じように目の前にウィンドウが表示される。
次は驚いたりはしない。
俺は成長する生き物なのさ。ははは。
どことなくアドバイザーさんの視線が痛々しいものを見るようなものになったような気がした。
いや、視線なんてないはずなんだけどね。
こう、イマジナリー視線………みたいな?
馬鹿やってないで表示された内容に目を向ける。
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ダンジョン作成
ダンジョンを作成、拡張、管理する。
ダンジョン作成及び維持には魔力が必要。
<入口作成>
…
<第1階層作成>
<第1階層拡張>
<第1階層管理>
…
<魔物召喚>
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うむ。
こっちは説明を見ても意味が分からない。
そもそもダンジョンが一般的な用語とされているがためにそれについての説明が無いのが問題なのだ。
誰だ?
この説明文を考えたのは?
あの自称神か?
だとしたらとんだ無能神だな。
仕方がないからアドバイザー先生に聞くことにする。
「このダンジョンって言うのは何なんだ?」
『ダンジョンと言うのはこの世界につながる異界を指します。必ずこの世界のどこかに入口が存在し、その入口を介して自由に行き来することができます。入口のある階層を基準に複数の階層に渡って世界が広がっています。』
良かった。
一瞬俺が知らないから『分かりません。』と返されると思ったがスキルのことだからちゃんと説明してくれた。
こんなことを考えている間にもアドバイザー先生の説明は続いた。
『また、ダンジョンには独自の生物が存在します。それはこの世界の生物に酷似していますが物理的な肉体を有しない半物質存在です。』
「それは俺みたいな?」
『そうです。ダンジョンの生物も魔素からできているためマスターと同じと言えなくもありません。マスターと違うのはマスターは個人でそれを成しているのに対してダンジョンの生物はダンジョン自身が魔素から作り出しています。つまりダンジョンが無くなるとダンジョン内の生物は形を保てなくなります。』
「じゃあ、一生をダンジョンの中で過ごすってこと?」
『いえ、ダンジョンが存在していれば形を保つことはできます。そのため、稀にダンジョンから大量の生物が放出されることがあります。』
なるほどなるほどアドバイザー先生のおかげで何とかダンジョンと言うものを理解できた気がする。
つまりはあれだな。
RPGゲームのダンジョンってことだな。
それを作って管理することができるなんてまさしく魔王じゃないか。
はー。
ため息がこぼれるのを抑えられない。
つまりはこれを使って、他の日本人を撃退しろっていうんだろ?
やる気が起きないな………。
でも、見も知らない人のために自分が犠牲になるのも嫌だ。
俺はそんな聖人ではない。
俺が「うーん、うーん。」と悩んでいるとまたもアドバイザー先生から提案があった。
『マスターとりあえずこの場にダンジョンを作ってみてはどうでしょうか?』
「え?この場所に?」
『はい。何やら悩んでいる様子でしたので。悩み続けるよりは行動することをおススメいたします。』
アドバイザーのその説明に俺は再び考える。
確かに悩んでいるよりは何か作業をしている方が気が休まるかもしれない。
将来的に他の日本人と敵対するかはまだ分からないが、いざそうなったときに何も準備ができていないよりは準備万端の方がいいに決まっている。
そうと決めると早速俺は【ダンジョン作成】を使おうと立ち上がる。
「で、どうやって使えばいいんだ?」
『まずはこの場所にダンジョンの入口を作成してください。ダンジョンの入口の形をイメージしながらスキルウィンドウから<入口作成>を選択するか、<入口作成>と口に出して貰えればスキルが自動で作成してくれます。』
「それは便利だ、じゃあ………<入口作成>。」
俺がそう唱えると当りを光が一瞬包み、何もない荒野に突然大穴と幅10mほどの下へ行く階段が出現した。
その出来栄えは俺がイメージしている通りだった。
まあ、いきなり言われたからとても簡素でセンスのない作りとなったのは否めないが、それでも初めてのスキル使用に少し興奮を覚える。
その興奮を俺は表に出した。
「よし。これでいいんだよな?」
『はい。上出来です。』
「中はどうなっているんだろう?」
俺はそう言いながら階段の下へと歩いていった。
30mほど階段を下ると、そこに金属製の大きな扉が出現した。
その扉は精緻な細工が施されており、見るからに豪奢な雰囲気を醸し出していた。
俺はその扉を開けるために手を当て押してみた。
「ぐぐぐ。」
動かない。
引き戸なのかと思い取っ手を握り次は引いてみた。
「ぐぐぐ。」
またも動かない。
鍵がかかっているのかな?
俺はその扉をじっくりと観察した。
細かな細工はあるものの鍵穴らしきものは見当たらない。
そもそも俺が作ったダンジョンに俺が入れないのが可笑しいだろう。
そんなことを考えているとアドバイザー先生が呆れるように声をかけてきた。
『マスター………まだ、中を作成していないので扉は開きませんよ。』
………そりゃそうだ。
俺は入口を作っただけでまだダンジョンの中身を作っていないじゃないか。
じゃあ、次はダンジョンの中身を作ればいいのか?
えっと、【ダンジョン作成】スキルの<第1階層作成>がそうなのかな?
『マスターお気づきかもしれませんが<第1階層作成>がダンジョン内の階層作成スキルです。扉に手を付けて入口を作った時と同様に口にすれば作成できます。注意が必要なのは<入口作成>と違って階層作成はMPを消費いします。MPを消費すればするほど大きな空間が作成することができますが………。』
「なるほど分かった。………<第1階層作成>。」
俺はそう言うとアドバイザーの言葉を遮って早速階層作成に取り掛かった。
MPは多ければ多いほどいいんだろ?
なら今あるMP全部をつぎ込んでしまえ。
俺がスキルを唱えると辺りを一瞬強い光が包んだ。
先ほどの入口作成とは違って光が収まっても何も変哲もなかったが、俺の中で何かがごっそりと無くなる感覚がした。
『ま、マスター?なにを?』
アドバイザーが何やら焦ったような声を上げている。
何をそんなに焦ることがあるのだろう?
普通に階層を作っただけなのに。
俺は素直にそのことを伝えることにした。
「何って。階層を作ったんだよ。早速入ってみようか。」
俺はそう言うと目の前の扉を開いて中へと入り込んだ。
中は巨大な平野であった。
いや、平野と言うのは語弊があるのかもしれない。
地面は土色の大きな石板が敷き詰められており、それが地平線の先までずっと続いていた。
その上に草木はおろか岩や小石なども見当たない。
建造物なんてもってのほかだ。
空に広がるのも同じく土色の天井。
それはこの空間が1つの大きな部屋ではないかと思わせるものであった。
光源となるものが無いのに不思議と明かりは確保されていた。
俺はその空間に唖然としていた。
ダンジョンってもっとこうなんていうか迷宮みたいな感じじゃないのか?
中に魔物みたいな生物がいたりさ。
罠とか宝箱とかあったりしてさ。
それがただ大きな部屋ってどういうこと?
『マスター?………マスター!?』
「は、はい。」
『マスター。お聞きしたいのですが<第1階層作成>にどれだけMPを注ぎ込みましたか?』
アドバイザーのその声は淡々としておりどこか恐怖を覚えるものであった。
俺は焦って、しどろもどろになりながらも答えた。
「え、えっと。多いほうが、いいかなって思って。あの、その………MP全部注ぎ込みました。」
『はい?』
「MP全部注ぎ込みました。具体的には10,000ポイントです。」
『………。』
俺は直立不動の姿勢でアドバイザーの次の言葉を待った。
静寂が体に突き刺さるような気がした。
俺、何かやっちゃいましたか?
『マスター。階層作成スキルはMPを消費すればするほど大きな空間を作ることができます。だいたいMP1につき半径1mの半球上の空間となります。』
「つまりは?」
『つまり、マスターは半径10,000mの空間を作ったことになりますね。こんな大きな空間を作って何をするつもりなんですか?』
「え、えっとそれは………。」
アドバイザーの追及に俺は言葉が出なかった。
ぶっちゃけ何も考えずにやりましたとは言えない。
嫌な緊張感とともに背中に汗を感じる。
魔王の体でも汗ってかくんだな。
『さらに言いますと、作った階層は維持費として消費したMPの10分の1が必要となります。これはダンジョンが存在し続ける限り常に最大MPが減ります。』
「え?嘘………ステータス。」
アドバイザーのその言葉を確認するために俺はすぐさまステータスを確認した。
=========================
赤真雄一 / レベル1
種族 : 魔王
クラス: 魔王
HP : 10,000/10,000
MP : 0/ 9,000(10,000)
ステータス:
攻撃力 : 1,000
防御力 : 1,000
魔法攻撃力: 1,000
魔法防御力: 1,000
器用度 : 1,000
敏捷度 : 1,000
スキル:
・魔王の肉体
・ダンジョン作成
・アドバイザー
=========================
確かにMPの最大値が1,000下がっていた。
マジか………。
いや、これで何が変わるのか分からないけど。
それでも、俺の考えなしの行動でハンデを背負うことになったんだと思うと気落ちしてしまう。
次からはもう少し考えて行動しよう。
そう、決意する。
『この空間だけではダンジョンとは言えません。なので本来であればこの後この階層のデザインをしていくのですが当然デザインの際にもMPを消費します。その分だって最大MPから引かれることを考えると、この空間全てのデザインが終わる頃にはMPは残らないかもしれません。』
「な!?」
アドバイザーのそんな身も蓋もない言葉に唖然となる。
俺が思っている以上に深刻な状態らしい。
最初は10分の1程度だからまだ何とかとか考えていたけど、そうだよねダンジョンってただの部屋じゃないもんね。
そりゃ、ここからさらに手を加えていく必要があるよね。
はー、どうしよう。
俺が途方に暮れているとアドバイザーが声をかけてきた。
さすがアドバイザー先生です。
こんな時でも頼りになる。
『何をするにもMPは必要となります。なので早々に最大MPを増やすことを提案いたします。』
「最大MPを増やすことなんてできるの?」
俺のそんな疑問にアドバイザー先生は自信満々に口を開いた。
『はい。魔物を狩って、レベルを上げましょう。』
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