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R15回です。線引きに迷います。
ご指摘がありましたら該当部分の表現を削除しますのでよろしくお願いします。
そう言ってピッタリと唇を合わせられた。
徐々に角度を変え、リップ音を響かせながら、同じタイミングで口を開いていた。いざ動き始めるとむしろ止まらないようで、ゆっくりと体重をかけて押し倒される。
そのときやっと少し唇が離れて、私も言うことができた。
「私もずっと好きだった。愛してる」
私はラルに、隅から隅まで暴かれた。やさしく、丁寧に。色々死因はあるけれど、恥ずか死ぬとか、その後さ串刺死とか頭をよぎった。
この世のものとは思えない痛さだった。
それでもラルには足りなかったようで、終わった後私の「もうムリ」という限界の訴えに諦めきれない様子だった。
「痛いから、今日はもうムリ。
…明日か、明後日ならいいよ。」
そう言うとラルは嬉しそうに微笑み、私にキスをくれた。ちゅ、と音を立てて離れた唇は「オヤスミ」と微かな声で言い、私を抱き込んで今度は頭のてっぺんにちゅ、と音を立てた。
私は目を閉じながら、ラルの呼吸がゆっくりと規則正しくなるのを眠りに抗えるだけ抗って聞いていた。
翌朝起きた時、おはようよりも先に
「クー、いい?」
と聞いてきたので頭を殴っておいた。
一度塔に帰らせ、でも夜にまた訪ねてきた時にはちゃんとベッドに上げてあげた。
それからラルは毎日夜には私の家に泊まるようになり、色んな事を試していた。お互いの聞きかじった知識を遺憾なく発揮して、思いつく限りのことを全て。
そうして1ヶ月が経った頃、ふつりとラルが来なくなった。
1日、2日と過ぎて、3日目の朝日も一人で見たとき、私は号泣した。
両親からは仕事が長引いてしまって、まだ帰る見通しが立たないと手紙が届いた。家を留守にした両親に負い目を感じさせてはいけない。
心を立て直す時間ができたことだけが幸いだと思った。
いつもならばそろそろ様子を見に塔に行っている頃合いだが、行かなかった。セックスなのか、私とのセックスなのかはわからないが、ラルのブームは去ってしまったのだろう。
きっと塔のラルの部屋でまた新しい何かに夢中になっているのだから、わざわざ訪ねて行って何に負けたかなんて知りたくなかった。
負けただの何だの、ラルにしたらそれは言い掛かりだ。
いつも通り好奇心の虜になって、そして別の事に興味が移った。
ただそれだけのことで、私を傷付けたりバカにしたりするつもりなんて一切ない。むしろそんな事になるなんて思ってもいないだろう。
私は分かっていてそれを受け入れた。受け入れていて傷付いた。
よく言う「仕事と私、どっちが大事なの!?」と言うやつに似ている。
自分の興味と私はラルにとって次元が違うものなのだから。
それが悲しいと思うのは私はラルが好きで、セックスは好きな人としかしたくないと思っていたからだ。
そしてラルは私と人間的な交わりをしたのではない。あくまでセックスをしていて、協力者がたまたま私だっただけなのだ。
そう、絶望的な違いをはっきりわかっていたからだ。




