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結婚行進曲  作者: 葛葉
11/15

夏の夜の夢01 恋は盲目

ポンコツラル視点、全5話です。

な、難産でした…

お楽しみ頂けたら幸いです。

 

 俺には幼馴染の女の子がいた。

 気付いた時にはいつも隣にいて、まるで空気のように当たり前の存在だった。


 空気に関しても考えたことがある。

 空気は何もないようだけど、動くと存在を感じるし、また止まると何もなかったようになる。

 それは水に似ている。

 水も止まった水は手に馴染むけど、川のように流れる水はその存在を感じる。

 もしかして同じなのかもしれないと思ったけど、水は蒸発させると湯気になるけど空気にはならなくて、でも混じって溶けることがができる。

 だからやっぱり空気は水と似たような物なんだと思った。

 じゃあ空気は……話が逸れた。いや、いいのか?

 やっぱ、クーは空気みたいだ。

 ずっとそこに在るのに考えれば考えるほど奥深い。

 なくてはならない存在で、むしろなくなるなんて考えもしなかった。




 その仕事は有名な商会からの依頼だといわれた。名前を聞いてもわからなかったが、売っている物を言われると「ああ、あれもか」と納得した。

 色々革新的な品物を扱い、その多くは特許商品である。


 だから今回の開発も、真面目に当たると思って商品化を目指すための研究なんだろう。

『エロスライム開発計画』というタイトルを見たときは何事かと思ったけど。


 俺は研究も真面目にやった。真面目に参考資料として添付されてきたスライム◯の小説も読んだ。

「コレを読んで、そのうちのいくつかの、あるいは全部の用途のスライムの作成」という依頼だったから。

 俺にはそんな趣味はなかったので読むのが辛い物もあったが、今まで興味がなかったから用途や背景の深い理解には仕方ないと割り切った。


 結果①男性お一人様用②女性お一人様用③両用後ろ洗浄用の開発ができた。

 服を溶かしたりとかある種の薬を出したりとか犯罪っぽいのとかは今回は見送ったが、十分な成果だと思う。


 これから商会の方で人体実験ならぬモニター募集するらしいが、その前に塔の中で試したら好評だった。

 いや、そんな表現は生易しく。

 使用感を聞きたいと数人に渡したところ、廊下で大絶賛されたため、更に希望者に配った。

 全員部屋から出て来ない日々が続いたのち、「神か!」と崇められた。

 こんなに多人数に受け入れられた研究もないだろう。


 無事報告書まで書き上げて、①を1匹だけ友達にあげようと思いとっておいた。

 商会の方からは報告書を読んですぐというタイミングで、「是非追加で開発をお願いしたい。資料は後日改めて」といった内容の返事がきた。

 追加の開発か…これよりも複雑化すると一気に範囲指定が難しくなるな。



 などと考えていると、件の幼馴染がきた。

 夕食を持ってきてくれたようで、一緒に食べる。

 そうするととんでもない発言をしてきた。


「そのスライム、飼うの?」


 その時やっと気付いた。俺はオ◯ニー用の道具を食卓でクーに見せながら何してんだ!


「いや!そんなの俺はっ!」


 必死で否定しようとするが、言葉が出て来ない。「これはアランにやろうと思って」なんて友達を売る事も出来ない。というかどう使うかを説明することからできない。あ…別に何用なんて言わなければ…


「ふーん。」


 アウトだ!バレてる!


「だから違う!俺はただ!」


 こっちが必死になればなるほどクーは生温い対応をしてくる。


「私何にも言ってないヨー」


「違うってば!」


「だったら何よ。」


 何?ナニって⁉︎

 いや、狼狽えるな、俺。

 今なら疑われているだけで失言はしていない……よな?

 それに用途バレしてもアランが1人で使う用…っては言えないか。

 えっと、そうだ!モニター用!それだ!

 研究で開発したヤツのモニター用に1匹取っておいたって…ああ!企業秘密だからそもそも話せない。

 どうしよう、どうやって誤魔化す?

 なんか話題…えっと…

 ダメだ思いつかない。

 クーに賄賂に渡して勘弁してもらう。

 賄賂?何かあったか?

 あ、クーにコレをあげれば喜ぶ?

 みんなすげー喜んでたし!

 …ダメだ!男用だ、コレ。

 ②をあげる?女用の今から作るには材料調達にかかるのは…

 てゆーかクーに何をやろうとしてるんだ!

 あぶねー。マジあぶねー。

 クーがそんなの貰うはずない。

 …ない、よな?いや、でも女もする…んだよな?

 クーも?クーもするのか?

 クーは、どうやってするんだろう。

 どこを触って、どこがいいんだろう?

 どんな顔をして、どんな風に?

 どんな…


「セックスってどんなんだろう?」


 一瞬で後悔した。

 何言ってんだ、俺!

 バカ!ホントバカ!


 またクーに


「だから頭の中で考えてたこといきなり口に出すな!」


 って注意される…

 いや、でももう話題が流れるんならなんだっていい!

 なんて思ってたから、



「…してみる?」



 今度こそ頭が真っ白になった。



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