失踪1
すみません。投稿順序を間違えてしまいました…
昨日投稿した失踪の前半部分を投稿し忘れていました。これがその部分です。
この部分は状況説明ですので、こちらを読まなくても、次のお話には支障はありません。先に読んでしまった方すみませんでした…
(3日後)
「本当に、行くんだな…?」
「うん。もう、星賀を止めるって決めたんだ。あいつをこのまま社会に放り出したままじゃだめだ。」
僕たちはたくやとゆめさんを呼んだ。星賀の元へ、もう一度行くと決めたのだ。ただ、2つ、問題がある。
1つ目は、推理だ。
確かにりせちゃんと僕で、ここ3日ほど推理に耽っていた。でも今回はいつもより圧倒的に情報量が少ない。
いつもはりせちゃんのお父さんが捜査資料を流してくれるけど、今回は詳しいことをまだ警察に伝えていない。りせちゃんからお父さんへは、ある程度情報を流しているみたいだけど、まだ警察全体が事件として把握する程のものではない。
だから、犯人を星賀達だと証明できるかが問題だ。ここはカマをかけるつもりで、ちょっとした作戦を用意している。
2つ目は、脅迫だ。
実はりせちゃんもかのはさんも、弱みを握られている。
りせちゃんは、お父さんがりせちゃんに捜査資料を回していること。かのはさんは、過去に行ったある事件の罪について。2人とも、世間に情報が流れると当然、今のような生活が出来なくなる。今のような生活、というより、歪な好奇心を解消する吐け口を持っている生活と言った方がいい。
これは僕みたいな一般人からすると、別にどうってことないんだけど、りせちゃんやかのはさんみたいな人になると話は別だ。
この2人から吐け口をなくすと、何をするかわからない。いや、当然りせちゃんは信用してるけど…仮にそうなった時に止められる自信もない…
これは星賀を上手く説得するしか無いけど…
こんな2つの爆弾を抱えながらも、りせちゃんは星賀を即急に止めることを優先しようと言ってくれた。
正直僕も、何が正しいかわからない。けど、これ以上誰かが傷つけられてはいけない…
それ以上に、傷つけさせたく無いっていう感じかな…
ゆめさんは僕の家を離れた後、警察署に通いつつ家族と再会。ご家族は実家が遠いみたいで、しばらくそこに帰る予定だった。が、りせちゃんが事件を暴くから!と言ったり、たくやがしっかり面倒見ます!と言ったせいで、半ば強制的に一緒に行動させてしまっている…
ゆめさん本人に本当に大丈夫なのか聞くと、たくやくんがついているから大丈夫。それに、お姉さんを殺した犯人を何としてでも捕まえたいと言い切った。
たくや…完全にゆめさんに付きっ切りだ…まあかのはさんがあんなんだしいいか…
とはいえ、ゆめさんは明らかに痩せ細ってしまった。髪もパサパサで、化粧も全くしていない。こんな人を連れて行って本当に大丈夫だろうか…
りせちゃんは犯人の証明にはあんまり興味が無いと言っていたものの、今日は何だか目を輝かせているようにも見える。どうしてなのか聞いてみると人を殺すっていうことだけで、人間の色んな感情に触れられる!特に今日は濃いね!とか言ってもう収集がつかない。




