表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/23

自己紹介はさっさと済ませよう!

自分でも何書いてるかわかりません(キリッ)

ここは洞窟の中。

……と言っても、そんなに深くは続いてないから『洞穴』と言った方がしっくりくるだろうか?

……そんなことはさておき……



「……ったく、嵐からのスタートかよ……。これで15回目だぞ……。」



久々の『獲物』だ。



「近くに洞穴みたいなとこがあってよかった。まぁ、機械が風邪なんかひいたらびっくりだけどな!」ハッハッハッハッハ



真っ黒なローブをかぶった男だ。背丈的には十代後半ぐらいか?

だとしたらとっても食べごろだ。これでしばらくは空腹には困らないだろう。

早く、こっちに……!



「……ん?……んー……何か落ちてるな……」



よっしゃ!気づいた!

こっちに足音が近づいてくる。

私は岩陰に身を潜め、そばに置いた金貨に『獲物』をおびき寄せる

……という作戦をただいま実践中。初めて成功した。



「……これは……何かのコインか?」



男はしゃがんで金貨を確認している。

まんまと私の罠にかかり首を差し出している状況だ。



その首もらったぁ!!



私は岩陰から飛び出し、心の中で盛大に叫びながら『獲物』のうなじに向かって剣を振り下ろした。



スカッ……



……が、『獲物』の首を斬り落とすことなく岩の地面に「ガチン!」と音をたてて終わった……。


「……え?あ、アレ?」


突然目の前から『獲物』が消えるというあまりの出来事につい、声が出てしまった。

一体全体何が起きたのか考える間もなく、



ムギュ……



尻尾に激痛が走った。



「いっっったぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」




「う…うぅ〜尻尾が……私の尻尾が……」


涙目になりながら尻尾を撫でている私の前には、作戦の失敗を物語るように、さっきの真っ黒ローブの男が胡座(あぐら)をかいている……。

「どうやって避けたんだ?」だとか、「なぜ、私がいるとわかったんだ?」だとか、訊きたいことはたくさんあるのだが……



「まぁ、どおりで生命反応があると思った。」



…………。



……どうやら最初から私の存在は気づいていたらしい……。

……だんだん自分が馬鹿らしく思えてきた……。

私が自分の馬鹿さ加減に自嘲してると、


「……そういや、せっかく会ったんだし名乗っておこう。」


そう言うと男はローブのフードを脱ぎ、顔をあらわにした。


「オレは、リドリー兄弟1番目、ゼロ•リドリーだ。」


水色の髪に紫色の瞳、どことなく人形のような、作られたような顔立ちをしている。

そして何よりも印象的なのは、フードをかぶっていたとき「絶対そんなのなかった!」ってツッコミたくなるような紫色の『角』が頭に二本上に向かって伸びていた。

どう見ても『「人間」じゃない』です。本当にありがとうございました。


「……まさか、自分から名乗り出るとは思わなかったわ……。」

「『相手の名を訊く時は、まず自分から』というのが礼儀だろう?」


な、なんと礼儀正しい……

ゼロと名乗った男は「そちらは?」と促すので、


「……ヴェルよ。見ての通り、上級悪魔の『大悪魔』よ。」

「ふーん。お前『大悪魔』なのか。」

「ふーんって何よ、ふーんって。それにあんたは種族何なのよ?『人間』ではないってことはわかるけど……」

「ん?オレか?オレは……」


するとゼロは立ち上がり、首元のボタンのようなものをはずして丁寧にローブを脱いだ。

「うわダッサ!」って言いたくなる派手な服とマントも十分目立つが……また「絶対そんなのなかった!」とツッコミたくなるデッカイ『翼』と多少機械的な『尻尾』があらわれた。


「この通り『ドラゴン』だ。『機械(きかい)(アンドロイド)』でもあるが……」



・・・。



なるほどそれなら角の形状にも納得が……

って違う、そうじゃない。


「ド、『ドラゴン』……?」


ちょ、ちょっと待って、え?『ドラゴン』?『ドラゴン』って言った?

『ドラゴン』なんかと戦ったら、いくら『大悪魔』の私でも普通に負けるよ。あっさり死ぬよ。喰われるよ!

私ホント何してんだろ?『ドラゴン』に思っきり喧嘩売っちゃったよ?

『人型のドラゴン』もいるって聞いたことはあるけど『今』それに当たっちゃいます?

それに私今お腹がものすごく空いててフラッフラで……

あ……(察し)

これ私……オワッタ\(^o^)/


「……まぁ、『ドラゴン』っていってもそんなドラゴンらしいところはないが……ってどうした?ヴェルさん?」


ど、どどど、どっどうしよう……これ、私は一体どうすれば……


「おーいヴェルさーん?大丈夫ー?」ポンッ

「ヒィィイイイ!!!」ビクゥゥゥ!!!

「うおぁ!?」


いきなり肩に手を置かれて驚いてしまった。そして私は迷いもなくすぐさま土下座の体勢になり……


「い、いやぁ、驚かせてすまなk……」

「申し訳ございませんでしたぁ!!!『ドラゴン』様だなんて知らなかったんです!!!『悪魔』の分際で『ドラゴン』様に喧嘩を売ってしまい本当に申し訳ございませんでしたぁ!!!なんでもします!!!本当になんでもしますので命だけはぁ……」

「…………。」


もうダメだ……おしまいだ……あぁ……もっと楽しい人生送りたかったなぁ……


「それは、オレの弟には言わない方がいいぞ……。アイツだと「服脱げ」とか言いそうだから……」

「ふ、服ですね!?分かりました!今すぐぬg……」



ガシッ!



また肩掴まれた。

さらば……我が人生……


「今のはオレが悪かった……。なんでも言うこときいてくれるならまず、落ち着け。」

「は、はは、はいぃ……」ガタガタ……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ