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ハッハッハッハ!どこへ行こうというのかね?

ゼロ「……あれ?オレひとり?おーい!」


・・・・・・


ゼロ「マジで何もねぇぞ……ん?なんだこの紙?」


『ハワイ行ってくるね〜♪あ、お土産も買ってくるね♪byミスター??』


ゼロ「……いったいどこの世界のハワイ行ったんだ?」

「なぁ、お前ら。もういっそのこと、この洞穴(ほらあな)から出てみるってのはどうだ?」


そう言いだしたのはもちろんオレ。


「「え……?」」


そして、採ってきた雑草(ざっそう)(食えるやつ)とキノコ(もちろん食えるやつ)を食べている二人は疑問符を浮かべている。

つか、ヴェルさん何気(なにげ)に雑草とキノコ詳しいな……

結局ほとんどヴェルさんが()ったやつだし……

ずっとサバイバル生活だったから当たり前か……


「なんでお前らがこんなにこの洞穴にこだわるのかわからねぇが、オレが昨日飛んだとき……まぁ、見なかったことにしようと思ったが……なんか電気が通ってそうな大都会を見つけたぞ。そこに行きゃあいいんじゃねぇのか?」


オレが問いかけると、なぜか少し言いづらそうにレイアが言った。


「あぁ……その国は主に『人間』達が住んでる国なのね。だから、基本的に『モンスター』や『魔物』は入れないのね。」

「へ、へ〜そんなとこあるんだ……」

「ヴェルさんは引きこもり過ぎだ……」


なるほど、つまりオレも入るのは難しいのか……

ん?いや、まてよ?


「レイア、お前スマホ持ってたよな?なんで持ってんだ?それは絶対あの国の技術だろ?それに、『人間』の歴史に少し詳しいようだし……」


するとレイアは、墓穴(ぼけつ)掘ったみたいな顔をして、さらに言いづらそうになった。


「えっとぉ……」

越冬(えっとう)?」

「…………。」

「なんだよ、なんか言えよ?」


レイアは二人に見つめられて、少しの沈黙(ちんもく)の後、観念(かんねん)したように口を開いた。


「実は……レイア、その国の出身なのね……」

「そうなのか?でも……」

「さっき「モンスターや魔物は入れない」って……」

「『基本的に』なのね。だから、特別な許可をもらってたりすれば普通に暮らせるのね。それに、あの国では『ドラゴン』を崇拝(すうはい)しているところもあって、『ドラゴン』の『兵士』とか『警察』とかもいるのね……」

「なるほど……じゃあなぜここに?」

「それは……その……あの……えっと……」

「なんだか、らしくないですよ?」

「……あぁ……なんか知ってるぞこの流れ。お前アレだろ?なんか問題起こして追い出されたとかそんなんだろ?」

「いや、その……」

「追いだされたんだろ?」

「……うん……」


レイアは(うつむ)いて(うなず)いた。


「「…………。」」

「なぁ、ヴェルさん。もうこいつに敬語使わなくていいから。」

「え、でも……」

「いや、もう使うな。つーか、年上なんだから使う義理もねぇよ。」

「エェ……」

「とにかく、『追い出された』っつーことは結構ヤバイ事件起こしたってことだろ?」

「まぁ、そうなるのね……ごめんなのね……」


こりゃ困ったな……

入れないときた……

あの国に入ればなんか食えると思ったんだがなぁ……


何かないかと服をいろいろまさぐっていると、ヴェルさんに会う前に着ていた真っ黒なローブがでてきた。


「あ、これだ。」

「どうしたの?」

「オレがヴェルさんに会う前に着ていたこのローブがあるだろ?」

「あぁ、それね。」

「これはオレを作った博士が作ったローブだ。これをかぶると、角、翼、尻尾などが見えなくなって、シルエットが完璧に『人間』になる特殊なローブなんだ。」

「なんか青いネコ型ロボットが持ってそうなローブなのね……」

「……知ってんのかよ……まぁ、んなこったぁ置いといて、これを着ていけば入れるんじゃねぇのか?」

「あ、確かに。」


だが、レイアはすぐに首を振った。


「いや、それなりに警備が厳しいから難しいと思うのね。入るにも出るにもパスポートがいるし……」

「パスポートときやがったか……どういう感じのヤツなんだ?それ。」

「特殊な紙とインクで印刷されているから偽物はすぐバレると思うのね……ほら。」


そう言ってレイアはそのパスポートを出した。

確かに結構ちゃんとした作りのようだ。

『クニの入国禁止』という印鑑も押されて……


「よ〜し!この野郎!さすがのオレもキレるぞオイ!ちょっと待ってろよ!お前ら!」

「「へ?」」


と、いきなりゼロが叫び出したと思うと、どこからともなく現れた黒い穴の中に入り、消えてしまった。


「「え?……えぇ!?!?」」




薄暗く明かりのついた、広い部屋。

丸い大きなテーブルの周りに15個の椅子が並んでいる。

その椅子のひとつに誰か座っている。


「オイコルァ!博士コルァ!」

「博士ならいないぜ?アニキ。どうしたいきなり?」

「なんでいねぇんだよ……つーかなんでお前がいるんだよ、シャドウ。」


そこには、全身真っ黒だがゼロと同じく、角、翼、尻尾をつけたゼロの弟のひとりがいた。

最初にいたテーブルの、ゼロのちょうど反対側辺りに座っている。


「どうも〜読者さ〜ん!前前回の後書きと前回の前書きに出てきた、リドリー兄弟7番目『シャドウ・リドリー』様だぜ〜!『シャドー』じゃねぇぞ?『シャドウ』だ。」

「……他のヤツらは違う世界に行ったっつーことか?」

「ツッコまねぇのか……まぁそうだな。オレ様はめんどいから『分身』に行かせた。」

「いや、お前も行けよ……」

「行ったけど、アシュリーが出てきやがったからもうメチャクチャになっちまったんだよ……」

「……あぁ、アイツか……イ○ルジョー並にどこでも沸くからなアイツ……」

「だから、オレ様は違うとこ行こうと今探してるっつーわけで……お、ココいいな。……そういや、博士になんの用があったんだ?」

「って、そうだよ!博士だよ!この野郎!なんだよ!?あの世界!!」

「そんなめんどくさい世界なのか?」

「ご都合主義すぎるんだよ!?」

「いいことじゃねぇか。」

「あぁ、言葉が通じるくらいはわかる……スゲーよくわかる。二次元補正でだいたい通じるからな……だが!一応『ファンタジー系』だぞ!?あの世界!?アニメとかゲームとかあったぞ!?スマホあったぞ!?ましてや、文字も日本語だったぞ!?どういう事だああッ!?!?」

「お、おう……」

「今すぐ博士連れてこい。」

「わかったから、オレ様に()つ当たりはやめてくれアニキ……」


ゼロがシャドウの胸ぐらを離すと、シャドウは何もないところから黒い穴を作り出し、中に手を突っ込んだ。


「ほい。」

「ドブォ!?」


すると、短い黒髪で白衣を(まと)った男が出てきた。

いや、シャドウに無理矢理連れてこられた感じだが……


「オイ博士……」

「次のセリフは「あの世界はどういう事だ?」だ。」

「あの世界どういう事だ?」

「いや、そこは「……ハッ!」でしょうが……いきなりなんだ?一応オレの能力でわかってはいたが、ビックリするもんはビックリするんだからな?」

「あの世界、文字まで日本語ってどーゆーことだっつってんだよ。」

「いやまぁ、適当に検索したらでてきた世界なんだが、え?文字も日本語なの?」

「あぁ、そうだよ!異世界転生主人公はいいだろうが、オレは良くねぇ!ご都合主義すぎるだろうが!」

「じゃあ、逆に訊くぞ?文明が発達してない。もちろん言葉も通じない。だが相手はなんか喧嘩売ってくる。そんな世界よりはマシだろ?」

「まぁ、そうだけどよ……もうちょっとちょうどいいぐらいの世界をだな……」

「オレの今いた世界はな、ホントに何もなかったぞ。どこをどう調査しろっつーくらいの……もう完璧マ○クラのフルフラットのピースフルで始めた感じだぞ?クリエイティブでもないのに……」

「オレ様、胸がフルフラットな()は好きだぜ?」

「お前は(だま)ってろ。まぁ、わかったよ。さっさと調査終わらせてくるよ、あんな世界。」

「おう、オレもその世界調べてみるから、終わらせてこい。……あ、でも世界を終わらせてくるなよ?割とマジで……」

「それは保証できねぇな。そんじゃな。」

「オ、オイちょっと……行っちまった。」

「なぁ、博士。」

「なんだ?」

「ここの世界どう思う?」

「え?どこどこ?……わぁお……」




「ゼロのヤツ、いきなり叫んだかと思ったら消えるし、いったいどうなってるのね?」

「ホントにどこ行ったんだろ?」

「ただいま。」

「「うわ!ビックリしたぁ!!!」」


いつのまにか後ろにいたゼロにふたりは飛び上がった。


「そんな驚くことか?」

「いきなり後ろにいたら誰だってビックリするのね!?」

「と、というか、どこに行ってたの?」

(たい)したことねぇよ。いったん、元に世界に戻ってこの世界の愚痴(ぐち)を言ってきただけだ。」

「ぐ、愚痴って……」

「んなこったぁどうでもいい。んで、パスポートだったか?『それなりに厳しい』どころか『結構厳しく』ないかそれ?」

「相変わらず話の戻しかたが無理矢理なのね……まぁ、『結構厳しい』と言われたら、そうかもしれないのね……」

「んじゃあ、どっかからこっそり入るってのはどうだ?」

「超強力な結界が張られてるから正面以外は無理なのね。」

「メッチャクチャ厳重じゃねぇか……」


やっぱり無理か……

「超強力」とかぬかしてる結界なんざ、オレにかかりゃあ一撃で(やぶ)れるだろうが……

破れたら破れたで大問題だしなぁ……

う〜む……


「……ワンチャン、田舎者(いなかもの)だって言えばパスポートを作ってもらうことはできるかもしれないのね。ワンチャン……」

「そういうもんか?それにオレ達が作れたとしても、お前はいろいろと無理だろ。」

「まぁ、そうなのね……」

「……一応、行ってみるだけ行ってみるか……」

「じゃあ、レイアはここに残って……」

「お前も来い。」

「うぅ……」

「よし、ほいじゃあ行くぞ〜。」

「なのね……」


ゼロが飛ぶ構えをとり、レイアが渋々(しぶしぶ)翼を広げた。


「ね、ねぇ、ふたりとも……」

「「ん?」」


と、そこでヴェルが(さえぎ)った。


「ど、どうやって行くつもり?」

「見りゃあわかるだろ?」

「飛んでいくのね。」

「え、えっと……」

「「まさか……」」

「……い、いや、『悪魔』が飛べるなんて聞いたことないし……」

「……『悪魔』なら普通『空中浮遊』くらいできるのね……」

「……そ、そうなの……?」

「……い、いや、大丈夫だヴェルさん!絶対いける!いけるから!」

「まぁ、その、背中に力を込めてバサバサって感じでやるのね!飛べる飛べる!」

「えっと……それ!えい!とう!飛べぇ〜……」

「「頑張れ!頑張れ!できる!できる!絶対できる!頑張れ!もっとやれるって!やれる!気持ちの問題だ!頑張れ!頑張れ!そこだ!そこであきらめるな!絶対に頑張れ!積極的にポジティブに頑張れ!頑張れ!北京(ぺきん)だって頑張ってるんだから!」」

「あ、痛ッ!いたたたたた!!!つった!背中つった!」

「「あぁーー…………」」

???「なんでシャドウだけ先に出てんのさ?」

ゼロ「うp主に訊け。」

???「えぇ……そういや、なんでうp主いないんだ?」

ゼロ「ハワイ行ってる。」

???「マジか。」

ゼロ「そろそろ帰るらしいがな。」

???「そーなのかー。まぁ、それは置いといて。ついに、ついに完成したのだ!」

ゼロ「何が?」

???「その名も!『服だけ溶ける薬』!」

ゼロ(ガシッ!パリーン!!)

???「ノォ〜〜〜!?!?」

ゼロ「なんで作った?」

???「シャドウに頼まれてた『服だけ溶ける薬』がぁ〜〜〜!!」

ゼロ「あの野郎……(怒)」

???「……ん?まてよ……?」チョン……


ジュワァァァアアア!!!


???「……あ、『服以外が溶ける薬』だった。」

ゼロ「今すぐ作り直せ。」

???「なんか理不尽。というわけで。」



次回『ペロッ……これは!青酸カリ!』



???「効いたよね。即効性の青酸カリ。」

ゼロ「語呂悪すぎだろ。」

うp主「たっだいまぁ〜♪」

???「あ、そこら辺危な……」


ジュワァァァアアア!!!


うp主「このミスター??がァァァアアア!?!?」

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