テレビもある。ラジオもある。車もビュンビュン走ってる。
???「ハァ〜!
武器もねぇ!防具もねぇ!魔法はみんな使えねぇ!
娯楽もねぇ!ギルドもねぇ!同じ場所をぐーるぐる!
朝起きて!牛連れて!二時間ちょっとの散歩道!
金もねぇ!馬もねぇ!来客は年に一度来る!
俺らこんな村いやだ〜♪
俺らこんな村いやだ〜♪
都会へ出るだ〜♪……」
ゼロ「……いや、誰だよ?しかも無駄に上手いからなんか腹立つぞこいつ……」
うp主「番外編で出そうと思ってるキャラのひとりでごぜぇますな。」
ゼロ「なんで本編すら終わってねぇのに出てきてんだよ……」
うp主「これを書いている時の我輩の気分だったんでしょう。」
ゼロ「……ちなみにアイツの名前なんていうんだ?」
うp主「彼女には確か、72通りの名前があったから……」
ゼロ「んなわけあるか。」
???「一緒にどう?♪」
うp主・ゼロ「「遠慮しときます。」」
「ハイ次!ヴェルさん。」
ゼロから突然の指名である。
「……ん?えぇ、私?」
「当たり前だ、べらぼうめ。」
「あたぼうめ。なのね。」
「えぇ……」
「オレはヴェルさんの魔法も見たいんだ。ほらほら、デッカイのぶちかましてやれって。」
「レイアも見てみたいのね。」
「う、う〜ん……え〜っと……」
ヴェルさんは渋々立って魔法を放とうと一度定位置についたが、くるりと回れ右をしてこっちに近づいてきた。
「ん?どうした?ヴェルさん?」
「どうしたのね?」
「…………。」
ゼロ達の前にきたところで目の前に手の平をだして、大きめのライターぐらいの火を出した。
「……えと、……あ!からの〜があるんだろ?な?」
「……きない……」
「ん?え、何?」
「こんなのしか……できないんです……」
「「…………。」」
いやまぁたしかに、ドラゴンの大魔法を見た後ってのはあるが……いや、はっきり言って、
「「ショボッ……」」
(´・ω・`)←ヴェル
「『大悪魔』もそれなりに強い魔法が使えるし、個体によっては『大魔法』だって使えるのね。」
「なんだ、そうなのか。」
「でも、ここまでショボイのは200年生きてきて初めて見たのね……」
「・・・。」
(´;ω;`)←ヴェル
わぁお!なんか空気が!空気が重い!
「他は!?他にもあるんだろ!?魔法!!」
「他のは……」
その後、ヴェルさんの魔法を見たのだが……
「えい!」
「あ〜なんか涼しいな。ところでこの世界は季節とかあるのか?」
「一応この辺はそろそろ夏なのね。」
「やっぱあるのか。」
「これから暑くなるのね……」
「おりゃー!」
「あ〜これアレだ。接骨院とかの電気治療のヤツ。」
「あ〜わかるのね。」
「なんでファンタジーで電気機器が通じるんだよ……」
「そりゃあ、通じるのね。ほら。」
ピロン♪
「あ、通知きた。」
「とうとう、モンスターもスマホを持つ時代に……」
「そーい!」
「このペットボトル!開けたいでしょう?」
「ぜひぜひなのね!」
「じゃあいきますよ〜!せーの!」
プシュッ!
「あ〜♪魔法の音〜♪なのね〜♪」
(なんでペットボトル通じるんだろう……)
「とりゃあー!」
「生温い風だな。」
「扇風機の『中』くらいなのね。」
「そりゃスマホがあるから扇風機もあるわなぁ……」
「とーう!」
「赤い雷ってカッコイイな。」
「これは『龍属性』なのね。」
「……モ○ハンじゃねぇか。」
「関係ないのね。」
「たぁー!」
「なんかヴェルさんがほのかに光ってるな。」
「『光属性』なのね。」
「『悪魔』が『光』って扱えるのか?」
「『闇の大魔法』を使える『大天使』もいるのね。」
「やぁー!」
「周りが薄っすら暗くなったか?」
「全然なんともないのね。」
「あ、でも太陽の黒点はみえるぞ!」
「あ、ホントなのね。」
「ぬおー!」
「毒ってどんな感じなんだ?オレは状態異常効かないからな。」
「なんか……少し怠くなってきたのね……」
「イマイチ効果がわからん……」
「はぁー!」
「……なんかしたか?」
「ふわぁ……ハッ!ね、眠くないのね!」
「今あくびしたよな?」
「してないの……ふわぁ……」
「うおー!」
「生麦、生米、生卵、ハイ。」
「にゃにゃぬり、ららのれ、ななままろ!」
「全然言えてねぇよ。」
「ろれあふはろうろるなろれ!(これは不可抗力なのね!)」
「ふぉー!」
「今のは?」
「な、なんか少〜し動きづらいのね。たぶん『石化』?」
「なるほど。」
「おぉー!」
「ん?治ってる……のか?」
「なのね。でもこれくらいだと、かすり傷を治すぐらいなのね。」
結果。
「「ショッッッッッボ……」」
「あぁぁぁぁんまりだぁぁぁぁぁ!!!!!(泣)」
なんとなくおわかりいただけただろう。
ヴェルさんが『火』→『氷』→『雷』→『水』→『風』→『龍』→『光』→『闇』→『毒』→『睡眠』→『麻痺』→『石化』→『回復』の順で魔法を使ったことに……
「……なぁ、モ○ハンにド○クエ混ざってる気がするのは気のせいか?」
「だから、どっちも関係ないのね。」
もうこの世界いろいろと混ざりすぎだろ……
オレの言ったり思ったりしたやつ全部通じたぞ……
「それにしても、全属性扱えるのはすごいのね。」
「言われてみりゃあ、たしかにそうだな。」
「ショボイけど。」
「あぁ、ショボ……ってあぁわかった!もう言わねぇから泣くな!」
ヴェルがまたうずくまったかと思うと急に止まった。
「ぬぁ?な、なんだ?どした?」
「……えっと、これもできるんだけど……」
ヴェルは体勢を変えずに人差し指を立てた。
すると、ヴェルの指先に黒い霧のようなものが集まった。
そのまま指先をクルクル回すと、
チャリン!
と、少し大きめの金貨が一枚でてきた。
「まぁ、これもショボイよね……ハハハ……」
そう言ってヴェルは三角座りになった。
「あぁ、これ昨日のコインと同じやつか。」
「そうそう……」
オレはその金貨を拾ってみる。
見た目の割にズシリと重い。
「よく見たらコレ純金だな。コインにしては随分としっかりしてるとは思っていたが……」
「え?それ純金なのね?」
オレが金貨を観察しているとレイアが覗き込んできた。
「ん?あぁ、だったらかじってみろよ。歯形つくから。」
レイアがオレから奪いとるように金貨を受け取ると、さっそく齧った。
ガチッ……ギギギギ……ガチン!
「いや、噛みちぎれとは言ってねぇよ……」
レイアは噛んだ断面を見て中まで金で構成されていることを確認したようだ。
「……ペッ!こ、これすごいのね……。そういえばヴェルって『大悪魔』だったのね。」
「とうとう私が『大悪魔』だということを忘れられる始末……」
「これってそんなすごいことなのか?」
「これは全種族の中で『悪魔』と『大悪魔』しか使えない『黒魔法』なのね。」
「ほぅ、『黒魔法』ねぇ。」
「へぇ〜そうだったんだ。」
「オイオイ、ヴェルさん……」
「黒魔法は何かを対価とする代わりに欲しい物や力、価値のある物を生み出す魔法なのね。でも、これだけ純度が高い金を生み出せるってことは……まさか!レイア達から寿命をとってるんじゃないのね!?」
「ひぃぃぃいい!!いや、とんでもないです!!とってません!!とってません!!」
レイアがヴェルの胸ぐらを掴んで問い詰めた。
オレはそれを横目で見ながら、オレが持ってた昨日の金貨を改めて確認する。
もちろん『のっぺり平らなコイン』ってわけでもなく、表か裏かはわからないが、片方に何か魔法陣のような紋章。
もう片方に魔女のような帽子をかぶった女性の顔が彫られている。
「なぁ、この金貨に彫られてるヤツって誰だ?」
「ホントにとって……ん?」
「とってな……え?……確かに、私もいつも気になってたかも……」
その女性の顔は、自信に満ち溢れているような……いや、これ完璧ドヤ顔してる。
レイアは、またオレから金貨をとって言った。
「この人はかつて、この世界で一番強かった『大魔法使い』『ムラサキ』なのね。」
「パープル?」
「どっちかというとバイオレット。とにかく、この世界で知らない人はいないのね。」
「ふ〜ん。『かつて』ってことはもういないのか?」
「いや、引退しただけでまだ生きてるのね。もう1000年くらいは生きてるっていう噂があるのね。」
「そいつ、本当に『人間』か?」
「まぁ、『不死身』と『不老不死』持ってるからなにも不思議じゃないのね。」
「……なんか、なんでもありだな……この世界……」
「そ、そうだったんだ……」
「なんだ、ヴェルさんも知らなかったのか?」
「え、えぇ……」
「はぁぁぁあああ!?」
「「ッ!?」」
突然レイアが声を上げた。
さすがは『ドラゴン』耳が張り裂けんばかりの大声。
レイアはヴェルの胸ぐらを掴み直して尚も叫ぶ。
「ゼロはしょうがないとしても!あんたは知ってないとダメなのね!!」
「は、はいぃ!すいませんでしたぁ!!」
「大魔法使いムラサキって言ったら、どんな小者でも知ってるのね!歴史の教科書にも載ってるのね!!聖徳太子の次に有名なのねぇぇぇ!!!」
「す、すいません!すいま…す……ちょ……そ、そんなゆさ…ぶらない……ウェ……」
なんでこの世界に聖徳太子が載ってる歴史の教科書があるんだよ……
って、ヴェルさんめっちゃ顔青いぞ……
「お、おいレイア!もうやめてやれって!ヴェルさんめっちゃ吐きそうな顔してるから!!」
「なのねぇぇぇえええ!!!……え?」
「う、おぇ……あぅ……ガクッ……」
「「あ……」」
???「オス!オレ様は???だってばよ!」
ゼロ「混ざってる。」
???「ちなみに海賊王を目指しているスタンド使いだ!」
ゼロ「だから混ざってるっつーの。」
???「つーわけで!」
次回『お前はもう死んでいる』
ゼロ「もういいや……」
うp主「カットカットカット!ダメだよ〜全然ダメ。」
ゼロ「え?終わりじゃねぇの?」
うp主「『終わりのないのが終わり』それが『ゴールd……」
???「そういやアニキ?」
ゼロ「なんだいきなり?」
???「よく風とかでスカートがめくれて「見るな!」みたいなシーンあるじゃん?」
ゼロ「まぁ、あるにはあるな。」
???「オレ様思うわけよ。見られたくないんなら……」
ゼロ「ズボンはけってか?」
???「パンツはくな。」
ゼロ・うp主「「いや、そのりくつはおかしい。」」