所詮、『ドラゴン』の敗北者じゃけぇ!
石仮面「・・・。」
ゼロ「なんか石仮面があるんだが……」
石仮面「我が声が聞こえるか……?」
ゼロ「うわしゃべった!?」
石仮面「私をかぶるのだ……」
ゼロ「普通に嫌だよ……」
うp主(ガシッ!)
ゼロ・石仮面「「え?」」
うp主「我輩は人間をやめるぞ!ゼローーッ!!」
???「山吹色の波紋疾走!!!」
うp主・石仮面「「ギヤァァァアアア!!!」」
ゼロ「いや今の誰ぇぇぇーーー!?!?」
「う……ひっぐ……えっぐ……うぅ……」
「……あ〜、なんつうか……すまなかった。うん。」
「…………。」
どうやら、この子はさっきの『ドラゴン』らしい。
見た目は、『ロリっ子』って感じで、やっぱりゼロみたいに『角』『翼』『尻尾』が生えており、うす緑色のドレスのような見た目の鎧を纏っている。
髪もうす緑で瞳は黄金色。
怪我をしてるらしく、左目を包帯でぐるぐる巻きにしている。
「え〜っと、あ、鹿肉ならあるが、これで許してくれないか?それでもダメなら、ヴェルさんがいるぞ?」
「ちょっと待って、それどゆこと!?」
今さらっと私を差し出したよね!?
すると、『ドラゴン』は……いや、幼女かな?
少女はチラッとどこかを見ると呟いた。
「……ンゴ……」
「ん?なんだって?」
「……リンゴがいい……」
「リンゴ?リンゴでいいのか?」
少女はコクリと頷いた。
ゼロが疑問に思うのもおかしくない。
『ドラゴン』は通常『肉食』だ。
「あいよ、リンゴ。」
少女はリンゴを掴もうと手を伸ばすが、片目が見えないため、うまく距離がつかめず、手に取ることができないようだ。
見かねたゼロが少女の手をとり、リンゴを置いてあげた。
少女はリンゴをひとかじり。
「……おいしい。」
「まぁ、機嫌が良くなったみたいで良かった。……でさ、ヴェルさん。そこまで離れることはねぇだろ……」
少女と私の間は30メートルくらい離れている。
だって怖いんだもん……
「とまぁ、落ち着いてきたところで、改めて、さっきはすまなかった。」
「こっちこそ嘘吐いたのね。ごめんなのね。」
「な、なんだか、私もごめんなさい……」
・・・。
なんだこれ?
「……よし、全員頭下げたところで、自己紹介といこう。」
「いきなりね……」
「名前がわからなけりゃ何も話せねぇよ。」
するとゼロは、立ち上がってマントを翻し、
「オレはリドリー兄弟1番目、ゼロ・リドリーだ。」
と、ちょっとキメて自己紹介。
ゼロが「そちらは?」とうながすと、少女は立ち上がり、腰に手をあてて仁王立ちした。
「レイアなのね。さっき見ての通り、『ドラゴン』なのね!」
「たしかに、お前全体的に緑色だもんな。」
「いや、あのゲームとは関係ないのね。尻尾に毒トゲついてないし。」
「逆になんで知ってんだよ。驚きだよ。」
「亜種とか希少種もないし……」
「だから、なんで知ってんだよ……そういや、レイアだったか。」
「なんなのね?」
「お前最初、いかにも『ドラゴン』って感じの見た目だったよな?なんで、少女の姿に?」
「あ、たしかに。」
「あぁ、あれはただ、あんた達を脅かすために魔法で化けただけなのね。」
「ってことはつまり……今の状態が普通だと?」
「そうなのね。」
「アレ完全に別モンじゃねぇか。声も男だったぞ?」
「『魔法』ってのは不思議なのね。」
「いや、不思議過ぎるだろ。一人で声優2人も使いやがって。」
「メ、メタい話はやめるのね!」
「セ、セイユウ……?」
と、異次元の話をしている二人がこっちをチラチラ……
って私か。
私はそのまま正座を崩さずに自己紹介。
「えと、私はヴェルといいます。『大悪魔』なんかやってたりしてます。」
「ふ〜ん。『大悪魔』なのね。」
「ふ、ふ〜んって……ゼロとも同じやりとりをしたような……」
「ちなみに何専門の『悪魔』なのね?」
「え?何専門って……?」
「ほら、『心を読む悪魔』だとか『未来を見通す悪魔』とかいるのね。」
「あぁ、そういうことなら……」
えっと…………
あれ……?
いや、ちょっと待って。
私って何の悪魔なんだ……?
えーと……えーーーっと……
うーーーん…………
?????
◇◇◇
なんかヴェルさんが頭抱えて悩み始めたんだが……
「あれ?どうしたのね?」
「私って……いったい……?」
「もしも〜し?わからないならそれでいいのね〜。あれ?聞いてるのね〜?」
ダメだ。
こりゃ自分の存在意義さえ疑いかねない。
こういうときはこれしかねぇな。
オレはこの広いようで狭い洞穴の中で盛大にジャンプし、4回転3ひねりを華麗にきめて綺麗に着地した。
ムギュッ…………
ヴェルさんの尻尾の上に。
「いっっっっったあぁぁぁあああぁぁぁあああぁぁぁあああ!!!!!」
「ブラボー!……おお……ブラボーなのね!!」
「どーもどーも」
「い"だい"よ"ぉ"〜……い"だい"よ"ぉ"〜……」
よし、成功。
「3点くらいなのね。」
「低ッ!まぁ、そんなことよりも、お〜い、ヴェルさん?」
「な"ん"でずが……?ぐずっ……」
「そ、そんな痛かったのかよ……すまんって……でもまぁ、そんなに深く考えるなって。世の中楽しくパァーッと生きていかないと!ほら、よく言うだろ?『考えるな、感じろ。』って。」
「そう言われても……」
「あぁ〜!!!わかった!よし!話題を変えよう!この世界には『魔法』があるんだろ?」
「『この世界には』ってまるで『異世界から来た』みたいな言い方なのね……」
「そりゃそうだ。『異世界から来た』から。」
「へ?」
「とにかく、『魔法』が使えるんだろ?ヴェルさん。」
「えぇ、使えるけど……」
「レイア、ゼロのこと全然知らないのね!」
「……何この流れ?ホントに説明しないといけねぇのか?このオレが?」
「そうしないとレイアもわからないのね。」
「私も「後で教える」って言われて何も聞いてないよ?」
「あぁ〜……わかったよ。オホン。」
ヴェルとレイアは真剣にゼロの顔を見る。
「前略、中略、後略。」
「へ?」
「なるほど、わかったのね。」
「お願いだから、ツッコんでくれ……もういいよ、全部はめんどいから少しだけ説明する。」
仕方なく、真面目に話すことにした。
「オレは数多ある世界の中でも、そのとある世界で、博士に作られた『アンドロイド』だ。まぁ、いろいろあってその世界が崩壊して無くなっちまったんだ。」
「「いったい何があったのよ……(のね……)」」
「それこそ話したら「丸々一話分使ってしまう可能性がある」ってうp主に言われているからまた今度。……で、その世界が崩壊するときに崩壊させた張本人が、別世界に逃げるところを確認したオレ達が、そいつを探すためにいろんな世界をまわっているってことだ。」
「あれ……?今なんか、変なところがあったような……」
「まぁ、要するに、とある人物を探すためにこの世界に来たってことなのね?」
「まぁ、そういう解釈でいい。……で、お前たちの魔法ってどんな感じなんだ?オレは是非とも見てみたいんだが?」
「無理矢理感あるね……話の戻し方。」
「うるせぇ、少し説明してやったんだ。それにこの世界はまだ全然わからねぇからな。」
すると、レイアは胸を叩いて自信満々で言った。
「なら、このレイアの『大魔法』をとくと見るといいのね!」
洞穴の外は大きな森が広がっているのだが、入り口のすぐそばにはちょっとした原っぱが広がっており、岩や木がちらほらある感じだ。
洞穴から少し出たところで、レイアは立ち止まった。
胸の前で手で何かを包むように構えると、その中から火の玉が出てきた。
その火の玉は、だんだん……いや、どんどん大きくなっていく……
自分の二、三倍ほどの大きさになると、それを豪快に投げつけた。
「くらうのねぇぇぇ!!!」
……ドッゴォーン!!!
数秒遅れて奥の大木が大爆発を起こし、跡形もなく消し飛んだ。
「す、すごい……さすが『ドラゴン』ね……考えてみればアレを直に受けるかもしれなかったんだよね?私……」
「ふっふ〜ん……」(ドヤ顔)
「確かにすごい。あぁ、すごいよ。うん。……なぁ、レイア?」
「ん?なんなのね?」
「絶対、隣の岩を狙ったろ?」
「そ、それは言わないお約束なのね!?」
「「…………。」」
「まぁ、ちょっとイマイチだなぁ〜。」
「なんか、イラっとくるのね。」
「せいぜい80点くらいだ。」
「……あれ?それけっこう高得点な気が……」
「1000点満点中。」
「めっちゃくちゃ低いのね!ってレイアに勝ったからって威張りすぎなのね!」
「うるせぇ!お前こそ『ドラゴン』だからって調子乗りすぎだ!」
「なにをー!!!」
「ちょ、ちょっと……」
ゼロとレイアが言いあっている声がしばらく森の中に響いていた……
うp主「・・・。」
ゼロ「……いや、なんか言えよ。」
うp主「黙りなさい。今は静寂を心掛けるのです。」
ゼロ「……なんか今回の終わり方雑じゃね?」
うp主「黙りなさい。」
???「おんやぁ〜?お兄ちゃんじゃ〜ん?どしたぁ〜?」
ゼロ「今回はお前か。っつーかオレのことは『アニキ』って呼べっつったろうが。お前が妹みたいに聞こえるじゃねぇか。」
???「そぉ〜ゆぅ〜もん〜?」
ゼロ「そーゆーもんだ。お前は男だろ。」
うp主「見えた!」
ゼロ「いや何が?」
???「というわけでぇ〜♪」
次回『オイオイオイww死ぬわアイツww』
ゼロ「まぁ、炭酸抜けたら不味いよな。」
???「僕はぁ〜『王水』がぁ〜好きかなぁ〜?」
うp主「我輩は強い炭酸はあまり飲めないかなぁ……」
ゼロ・うp主((ん?『王水』……?))
『王水』とは?・・・ググレ先生「お前はよぉ!自分で探すってことできねぇのかよ!!あぁん!?」