第9話〜失腕(ウィザーム)
8月5日俺は両腕のないアイツと戦った。さっさと、家に帰り萩谷を返したあと、俺はアイツの正体を突き止めようとすぐに自分のパソコンを立ち上げた。早速検索エンジンのサイトを開き、「外堀通り 腕がない 死体」と検索した。すると数件かそのキーワードのヒットした。その記事が書いてある掲示板にジャンプした。そこにはこのような記事があった。
『外堀通りにて深夜に何が起こってる?
810:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:19.45
外堀通りを歩いていたら、稀に血生臭い臭いがするけど何があるん?
405:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:22.11
>>810
それな。ワイも謎に思ってたんだけど…
135:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:45.45
>>810
そういえば夜中外堀歩いていたら、メッチャ死体がゴロゴロしてたっすよ。ホント、怖かったからその時は外堀通らなかったけど。
551:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:51.14
>>810
>>135
なんか、俺も死体いっぱい見たけど、そいつらの奥に見間違いかもしれないけど、両腕がない高校生くらいの身長の男が立ってた…怖いからすぐに逃げてきたけど
334:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:57.14
>>551
それ、知ってますよ。なんか都市伝説で目撃されているようですよー。その男の名前は失腕と仮称されています。
551:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:58.06
>>334
そうですか。ちなみになんで「ウィザーム」なんですか?
334:名無し@都市伝説 7/30(月) 19:59.32
>>551
「腕なしで」を英訳して「without arm」になり、その単語をつなげて読むと「ウィザーム」になるから。あと、ちなみにその、「ウィザーム」とやらに見つかったら、腕を噛みちぎられるようですよー。
551:名無し@都市伝説 7/30(月) 20:00.01
………
135:名無し@都市伝説 7/30(月) 20:08.43
>>334
もしかして、僕もタヒぬのですか?
334:名無し@都市伝説 7/30(月) 20:10.24
>>135
私には分かりかねません
135:名無し@都市伝説 7/30(月) 20:10.56
>>334
僕、まだタヒにたくない!!』
俺の知らないところでこんな事が起こっているとは知らなかった自分がとてもクズだと俺は思った。
(何なんだよ。ウィザームって!!ふざけてんのかァ?そいつ、今の掲示板見た限り、一般人にも容赦なく手を出しているみたいじゃねーか!絶対に次に会った時にはブチ殺してやる‼︎)
そうとても強く思っていた。俺はその掲示板に新たなる話題を持ち込んだ。
(頼む334さん応答して下さい。俺はアイツを止めなければいけない。だから、教えて下さい、アイツの家の住所を…!)
俺は次のような掲示板の話題を作った。
『誰か、ウィザームの家の住所を教えてくれますか?
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 00:58.43
すいません、どなたか都市伝説で話題のウィザームの住所を教えてくれませんか?
291:名無し@都市伝説 8/5(日) 00:59.21
>>931
夜遅っ。住所を知ってどうするのですか?
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 00:59.47
>>291
そのウィザーム、あるいはその両親に会います。
291:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:00.31
>>931
お前正気かよ!?アイツに会ったら両腕食いちぎられちまうんだぞ?
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:00.58
>>291
その覚悟なら出来ている。俺は、東京第2位だから。
291:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:01.13
>>931
え、マジっすか?
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:01.28
>>291
嘘でこんな事は言いませんよ。
334:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:01.33
何か騒がしいですね。
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:02.01
>>291
>>334
ウィザームの住所を知っていますか?
334:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:02.27
>>931
教えてもいいですが、会ってどうしますか?
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:02.56
>>334
ありがとうございます。会って、色々話をします。アイツがなんでこのような事をしているかなど。
334:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:03.54
>>931
分かりました。住所は東京都小平市美園町1丁目23−1です。
931:名無し@都市伝説 8/5(日) 01:04.14
>>334
了解です。有難うございます。』
俺はなんとかこうしてウィザームの住所を特定する事が出来た。しかし、小平市、つまり都心から離れた田舎であるからには、恐らくこれは実家であろう。ホントか否かは別として。とりあえず、俺は明日の朝早く出ようと決めた。あの二人に見つからないうちに。しかし、この時まだ俺はそれについて疑問を抱いてなかった。
”なぜ334の人はウィザームについて色々知っているのだ?情報屋?ただの都市伝説のヲタク?それとも、アイツとの直接な関係が…⁇”