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「たった一日の高校生活」


 もしも突然、「この世界を面白くないと思ったことはありませんか?」と、聞かれたらなんて答えるだろう、俺ならきっとこう答える...「この世界に面白さは存在するのか?」と......。

 面白いとはなんだ?ただ人の話を聞いて笑っていれば面白いと言えるのか?その答えは俺は知らない。ただ俺が一つ言いたいことがあるとするなら、「俺に面白いというものを教えてくれ...」と......。

 こんなことを心の中で考えていたかは、俺にもわからない。なぜかふと、そう考えてしまっていた。いや...考えさせられたような気もした。こんなことは忘れよう、今日は人生で片手で数えることしかない入学式がある。当たり前だがな。

俺は今日高校1年生となる。俺が行く高校は東京にある高校で一番と言っていいほどの頭の良い高校らしい。なぜ俺がこの高校を選んだか、

 その答えは簡単。家から一番近いから。俺は幼いころから親のせいで色々な習い事もやり勉強はいやと言うほどやってきた。だから例え東京で一番頭の良い高校でも楽々と入ることが出来たってことだ。

「お出口は左側です」

 この放送と同時に俺をずっと揺らし続けていた電車が徐々に止まっていく。放送通り左側のドアが開き、俺と同じ制服と着た人たちがどんどん降りていく...。俺もそれに続いて降りていく...。

 「おいおい、なんだこれ。入学式だから親も来てるってわけかよ...」

 俺は人の波へと沈んでいく。息ができない...まるで深海にいるかのように、体が潰され、息苦しい...。命の危機を感じた俺は力ずくで人の海からぬけようとした。だが、その勢いでなにかにぶつかって

しまった。目も開けられない状況だが、何個か分かることがある。ほのかな甘い香りと俺の体に当たる二つの柔らかい物。少し気持ちが楽になった俺がいた...。

 こんなこともあり、この波に耐え続けた。息が普通にできると思った俺は閉じていた目をゆっくりと開ける。そこには光があった...俺は少し駅で休み高校へ向かった。 

 高校の正門にはこの高校の教師と思われる人たちが新入生に朝の挨拶をしていた。正門を通り抜けるが、誰かからずっと見られてる気がした。俺はその人を探そうとは思わなかった。

 なぜなら変なことに巻き込まれるような気がしたから。

 俺の人生で言うと、3回目となる入学式が始まった。長い話を聞き続け、俺の体はもうだるい。早く終わらないかと、そればかり思った。

「続きまして、新入生代表才川ゆきさん」

「はい」

 その才川ゆきという女は全員座ってる中ただ一人立ち上がり、新入生、教師、そして新入生の親までもがその女に見惚れていた。俺も可愛いとは思ったが、才川ゆきという女の顔はつまんなそうな顔をしていたように感じた。

 なんとか入学式を終え、事前に家に届いていたクラスに足を運ぶ。黒板には机の図に番号が振ってあり、みんなその番号を確認し席へ着いていく。ちなみに俺は一番後ろの席だ。

 隣は誰だろうとは少し思ったが、そんなに気にしない。自分の席に着いた俺は、ゆっくりと隣の人を確認する。

 そこには、あの才川ゆきがいた。

「よろしく」

 俺は少ししかない勇気を振り絞った。才川ゆきはこちらへ目を向けると、「話しかけないで」と言わんばかりな目をしてきた。

 あーあ、失敗したな...確かにいきなり声をかけるとかなかったな。苦手だな俺、この女。

「はい、みなさーん。席についてくださーい。ホームルームを始めますよー」

「では、ホームルームを始めたいと思います。まずは自己紹介をしましょう‼まず、私から」

「私はこのクラスを担当することになった、村田暦です。私もこの高校にきたのは今年なのでみんなとこの高校に慣れていけるように頑張りたいと思います。それでは出席番号順から

お願いしますねー」

 だるいのが始まった。一人一人聞くのがめんどい。このまま深い眠りにつきたいくらいだ。

「次は喜羅阪くんだね」

 担任呼ばれ全身に重り付けているかのようにゆっくりと立ち上がる。

「えーと喜羅阪幸喜です。特技は特にありません。あんま感情を表に出さないので、テンション高いのは苦手です。よろしくお願いします」

 クラスの人の俺を見る視線が痛い。自己紹介も失敗か、こんな自己紹介でも拍手がとぶ。でも俺にはその拍手一回一回が哀れなやつと言っているかのように聞こえる。

「喜羅阪くんありがとうね。えー次は...」

「はい‼」

「私の名前は鴻上桃です‼特技は友達を作ることです‼みんなと楽しい高校生活が送れるようにがんばっていきたいと思います‼」

 この鴻上桃の自己紹介が終わった時の拍手は俺の時の2倍に感じた。クラスの男子は鴻上桃の巨胸に見惚れていた。俺も高1であれは凄いとは思ったが、興奮などはしなかった。

 それより鴻上の香りはどこかで嗅いだことがあるような気がした。

「このほのかに甘い香りどこかで...」

「次、才川さん」

「才川ゆきです。なれ合いは嫌いなので、あまり話しかけないでください。以上です。」

 この自己紹介を聞いたクラスの人は、嘘でしょ?みたいな顔をしている。俺は思った、俺ぐらいに腐ってやがると...。

 クラスはこの雰囲気を壊そうと必死に自己紹介を続けた。

「はい、これでホームルーム終了です。休み時間にしていいですよ。」

 やっと休み時間かぁ、だが俺は自己紹介で失敗したため喋るやつがいないぼっち状態だ。まぁ、ぼっちは俺の隣にもいるけどな。

「あっそうだ‼喜羅阪くん、才川さん、鴻上さん、この後理科準備室まで来てくれる?よろしくね‼」

 先生は俺たちに拒否権をくれることはなく強制的に理科準備室まで行くことになった。

「今日はここまで。今日はこのまま帰っていいですよー。あと朝言った3人ちゃんと理科準備室まできてくださいね」

 はー。これは行くしかないようだ。ホントは今すぐにでも帰りたいが、あとで先生に呼び出しくらってもな。まぁ、行くだけ行くか。俺は机の横にかかっていたカバンを手に取り、

荷物をまとめていると、

「あのー喜羅阪くん?喜羅阪くんも呼ばれてたよね?一緒に行かない?」

「あーうん。いいぞ」

「ありがとう‼じゃあ才川さんも...て、才川さんは?」

「さあな、もう行ったんじゃないか?」

「そ、そうだよね‼才川さんだもんね」

「なんだその反応。正直気持ち悪いぞ鴻上。まさかあんなやつと友達なりたーいとか考えてるんじゃないだろうな?ふっ、やめとけあいつは俺ぐらいにやばい奴だぞ」

「喜羅阪くんひどい‼てか、自分のことやばい奴って言っちゃってんじゃん」

 そう言われればそうか。またやってしまったな。まぁ自己紹介で大体やばい奴って思ってんだろ、今更気にしてどうすることもないか。

「まぁ才川はともかく早く行こうぜ」

 俺は早く用事を済ませて帰りたいのだ。早く俺のマイルームへ帰りたいのだ。

「そうだね。行こう‼」

 そうして俺は鴻上とこれと言って話すことなく理科準備室まできた。

 だるい。非常にだるい。入学式&自己紹介はきつかった。

 俺と鴻上は理科準備室のドアをゆっくりと開ける...

「失礼します」

 中へ入って行くとそこには、先生と才川、そして俺のクラスにいない女子がそこにいた。

「やっと来ましたね、喜羅阪くん、鴻上さん。ちなみにこの子は隣のクラスの矢佐間鏡子さんです‼」

「Bクラスの矢佐間鏡子です。よ、よろしくお願いします。」

「よろしくね‼鏡子さん‼」

「よろしく」

 これは緊張か?なにか違う気がする...。

「才川さんもよろしくね‼」

 おいおい鴻上、才川の自己紹介聞いてたろ、逆にひどいこと言われるに決まってるのに。

「ええ、よろしく」

 マジかよみたいな顔をしてしまった俺の方を見てきた才川は、

「なに?そんなに見てきていわゆるセクハラかしら?」

「ちげーよ、お前が返事するなんてな、自己紹介きいてた限りじゃてっきり鴻上にひどい言葉で返すんじゃないかと思っただけだ」

「それはひどいことを言ってくれるじゃない。私だって人間なのよ、返事くらいするわ」

「まぁそれもそうか、人間だもんな悪かった」

「わかればいいのよ、ちゃんと反省しとくことね」

 やっぱこの女苦手だ。早く帰りてーよ...

「てか暦先生-なんで私たち呼ばれたんですか?」

 鴻上がそう言うと先生は自分の胸ポケットから紙を取り出し俺たちに配った。

「みなさん、この世界を面白くないと思ったことはありませんか?」

「暦先生いきなり何いってるんですか?これなんですか暦先生、なにか描かれてあるよ。」

「これは...なにかしら?......」

 先生は才川からその言葉を聞くと、少し笑った。先生の笑いとともに紙が光りだした。

「うわっなにこれーなにも見えないよー」

 そうして俺たちはこの光に包まれた...

「喜羅阪くん...喜羅阪くん...起きなさい。」

 俺は誰かの声で意識を取り戻した。俺はゆっくりと目を開けるとそこは16年間生きてきて見たこともない世界だった...

 ここはどこだ?テレビでも見たことない景色だ。

「おい才川...お前は異世界を信じるか?」

「信じないと言いたいところだけど、これを見たら…」

「うーん、」

 てかまだこいつら寝てんのか、仕方ない起こしてやるか...。

「おい鴻上、矢佐間、起きろ」

「うーん、喜羅阪くん?おはよ、てっ、何ここー?日本?それとも外国??」

「どちらでもないと思うが、まぁその答えは先生が教えてくれるさ」

 今、俺はとても驚いてる。当たり前だろ、いきなり光とともに意識がなくなって目が覚めると見たことない場所にいるんだから。才川の顔も見る限り俺と同じことを思っている。

「みなさん、おはようございます。どうやら、何が起こったか知りたげな顔をしていますね、いいでしょう。教えて差し上げます。ここはあなたたちが住んでた世界ではありません。

まぁ私からみたらあなたたちが住んでた世界がそうなんですが、つまりあなたたちからするとここは異世界です」

「暦先生、ここが異世界ということは分かりました。それよりもなぜ私たちがこの世界に連れてこられたかということです。」

 確かに、そうだ。今となっちゃ異世界というのはどうでもはよくないが、なぜここに連れてこられたかが問題だ。

「さすが才川さん話が早いわ。みなさん、単刀直入に言います。今日からこの世界で暮らし、この世界の学校に行っていただきます‼人間代表として......」


 先生のこの言葉から始まった...俺たち4人の異世界での暮らし...そして、これから始まる異世界学校の日々が......。

 


 


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