お爺ちゃんとお婆ちゃん。
概ね後は祖父母くらいであろう。
因みに祖父母は兄や弟の進学先の都会にて生活している。
至って普通の祖父母である。
お爺ちゃんが皮肉やで、
お婆ちゃんの口癖が、
「もう長くない。」である以外は。
お爺ちゃんは皮肉やである。
つまり、嫌味が遠回しである。
しかし、冗談めかして言うものだから割りと面白いお爺ちゃんである。
さらに言えば一本筋が通ったお爺ちゃんなので、周りからの信頼はとても厚い。
お婆ちゃんは体が丈夫ではない。
足腰はもうきていて、
元気に歩くことは出来ない。
しかし、動けない訳ではない。
本人は動きたくないのである。
辛くなるのもあるが、一番は億劫だからである。
そんなのほほんとしたお婆ちゃんの口癖は、
「もう後何年生きられるかわからない。」である。
特にぐうたらな弟はよく言われるらしい。
しかし、弟も変わっている。
お婆ちゃんのその口癖を聞くなり、弟は、
「いやいや、もうそれ言うて三年目♪」
なんて茶化して言う。
終いには、
「ほなもうええんちゃうん?」
なんて言う始末である。
労ると言う言葉を弟は知らないようで。
しかし、弟は生粋の祖父母ッ子である。
少し検査入院したら、バイトの都合を着けて必ず顔をだす。
見舞いまで持って必ず現れる。
祖父母はそんな手の掛かる優しい弟にはやはり弱いのである。
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平成28年3月9日、18時過ぎ、祖父母自宅にて。
祖母が検査入院することになり、
一人になる祖父の為に兄、都会にて短期のバイトを始める。
兄には特技がある。
それは、
祖父「今日冷蔵庫に苺買うてきたから。冷蔵庫の、、、。」
兄「冷蔵庫の二段目の右の方やろ?」
祖父「知っとったん?帰って来てすぐやのに、いつ見たん?」
兄「さっき。それと葱買わなゆうてたけど、買わんでよかったん?」
祖父「しもた。忘れてた。」
兄「ほしたら明日帰りに買うてくるわ。」
兄の特技、それは食い意地の張った兄は冷蔵庫の隅々まで把握できるのである。
それも瞬時に。




