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二度目の召喚です

朝目が覚めると白い部屋(と呼称するには広く何もない場所)にいた

「おお、起きたかのぉ 小童」

「もう僕16なんですけど それで僕は何でまた此処にいるんですか?」

「ワシから見れば皆が小童じゃ」


そう僕こと黒神 白はこれで転生は二度目だ

一度目はスキル全チートとかいう頭のおかしい能力で過ごしていたのだが

魔王倒すのに往復30分で終わってしまうという程のチートだったので

僕はチートに呆れ果てて夢を壊された気分だった

チートすぎて面白くないとか僕の読んでいたラノベにはなかったぞ


「それで僕はどの国のどんな力で何をすれば良いんですか?」

「そうさのう パラレルワールドσ地点の惑星名リリアにある国のゼノで物量のみで魔王から国を救うのじゃ!」

「物量?」

「ワシは気付いたのじゃ 前の時の面白味の無さは強くし過ぎたと

ならば何か適当に能力を一つ付ければ良いのだとな」


やばいこの神何も聞いちゃいない


「それで何ですかその"物量"って言うのは」

「簡単に言うと物を増やしたり減らしたりする能力じゃ」


彼女は大層自信満々に言う

ロリババアのくせにロリババアのくせにロリババアのくせに


「三回も言わんでいいじゃろう」

「心を読まないで下さいよ」

「だって聞こえてくるんだもん 仕方ないもん」

「ブリッ娘ぶるな!」


あ~もう帰りたい 本当に帰りたい

僕は召喚された時からずっと思っていた

しかしこの我が儘神には通用しない(心意的な意味で)


「王に会う招待状はこれじゃ とっとと送るぞい」

「ハイハイ わかりましたよ」


招待状を渡されて

俺は白い光にまた包まれる羽目になった


召喚の光が治まると

町の外れの小さな無人の小屋に召喚された


「いてて 此処は何処だよ」

「むしろ私が君に問いたい いったい何処から現れた?」


ダ〇ツの旅みたいに(第一町人発見か?)と思ったが明らかに違う

聖騎士のような格好をしている美しい少女だった


「ああ、スミマセン 友人の魔法で飛ばされて来たんですよ」

「そんな高度な力を持つキャスターがいるのか」

「ええ、まあ」


あのちっこい神のことを考えた

何故あんなのが神なのかと思った もっと良いのがいただろう


「それより 君の名はなんなのだ? 私はユリス・アークラッドだ」

「ん?僕の名前は白 黒神だ」

「ハクか宜しく、ところで少し危なかったぞ あと数cm魔法陣がズレていたら

壁に埋まっていたところだぞ」


へ?本当だ魔法陣の大きさ的に危なかっただろう

よく助かったものだ

(あの無頓着め)と心の中で神を恨んだ

それは置いといて


「まあ、いいや 金は・・・白金貨1枚か」

「ははは、白金貨だと!」

「白金貨なんて珍し・・・いな」


そうだった、この世界では白金貨は高価だったっけ

いつも手にしていたから金銭感覚が狂っているのか

気を付けないと

それで物量ってどんなのだろう

試しに白金貨を掌に置いて「増えろ!」と念じてみた

白金貨は2,3枚と増えていったのはいいのだけど止まらない

慌てて「止まれ」」と念じた そうか数を指定しないと増えていくのか


「ちょ、ちょっと待て 私の目には白金貨が増えていったように見えたのだが」

「僕のスキルは特殊でね物が増やせるんだ でもこれじゃ買い食いできないなぁ

金貨持っていない?増やしたいからさ ちゃんと返すし」

「そんなスキルがあったらやりたい放題じゃないか 買い食いに使うなんて」

「いや 大事でしょ買い食い」


元いた世界でも結構買い食いを楽しんでいたけどあんまりお金が無かったんだよね

その点この能力は素晴らしいね いつでも買い食いが出来る


「せっかくだし 王都に行かない? 王様に会わないといけないからね」

「王様に?まさか魔王の下僕か!」

「違うよ、友人が王の知り合いでね招待状もあるしね ほら」


と言って僕は招待状を出す

空間魔法のアイテムボックスは配備しておくあたり

神はわかっていると思った・・・ちょびっとだけ


「う~む、確かに招待状だな それでは行くか」

「はい 行きましょう」


そして10分後王都に着いた

何処もかしこも屋台があったり店があったり

文字が読めるのは神のご都合主義である

神万能説ktkr


「・・・そんなに出店が好きか?」

「うん、出店にはロマンがあるんだよ 作りたてで安く食べられるのは出店だけだよ」

「まあそうだな」

「おじさんそれを頂戴!」

「あいよ、鉛貨20枚だ」

「(さっき増やさせてもらった)金貨しかないけど無理だよね」

「銀貨だったらいけるんだがなぁ 流石に金貨は変えられないなぁ」

「・・・ユリスぅ」

「はぁ 仕方ない すまないが2本くれ」

「あいよっ! ところでその子供は誰だい聖騎士さま」

「ちょっとした連れだ」

「あの~ 俺16なんだけど」

「私は18だがそのことを考えれば16にしては少々体が小さくないか?」

「うるさいやい!」


人のコンプレックスを平然とエグってくる

流石聖騎士様だぜ 仰ることが違う

そこにしびれないし 憧れもしないけど


「出来たよ またのお越しを」


そういっておじさんは肉串を渡して来た

やはり 旨い!買い食いサイコー!


「ハクは美味しそうに食べるのだな」

「実際美味しいからね」

「そんなのだが まあいい ここが宮門だ招待状を出しておけよ」

「わかった」


何事もなく王がいる王室へやって来た

王はふんぞり返っていたが招待状の中身を見たとたん青くなり

僕を畏怖するような目で見てきた 僕にとってそんなこと知ったことではない

ああ、早く買い食いライフを続行したいものだ  ノー買い食い ノーライフ


「うむ そなたがハク クロガミで相違ないか?」

「はい、そうです」

「ならばこの文書の通り魔王を倒して見せてくれ 命の危険が及ばない範囲であればワシに

何でも頼むが良い」

「特にありませんので退場させていただいても?」

「あ、ああ わかった 退場してくれ ユリスもご苦労だったな」

「はっ」

 「そなたにめいを出すクロガミの護衛を果たせ」

「は、はい」


最後の辺り投げやりな感じになっていたが気のせいだろう

隣でユリスがボーッとしていたので小突いて僕らは退散した

どうも堅苦しいのは性に合わない


「いやぁ 王様って堅っ苦しくて面倒だね」

「バカっ 此処はまだ宮門前だぞ」

「そうは言ってもねぇ・・・まあいいや 買い食いライフ再スタートだ」

「まだ食べるのか・・・」

「っとその前に冒険ギルドに行かないとね 身分証も何も無いから」


まあステータスは変わらないだろうけれど身分証明は大事だろうしね

ステータスが変わらないといったのはあの神は面倒くさがりなので

どうせ消していないだろうとかそんなところであるに違いないと思ったからである

僕は誰に向けて喋っているんだ?

僕が悶々としているとギルドに着いた


「こんにちは ギルドへようこそ 本日はどうされましたか?」

「身分証とステータスプレートをお願いします」

「ギルド登録ですね ではこのステータスプレートに触れて見てください」

「わかりました」


隣でユリスがつまらなそうに見ているが・・・放っておくか

ステータスプレートは二回目だがどうもなれないな

自分のことを全て調べられた気がするから


ステータスが出た


LV.1

(この世界の常人のMAXが10とする時)

体力     1000

攻撃力    1000

魔法力    1000

防御力    1000

魔防力    1000

敏捷力    1000


スキル(MAXを10とする時)

剣術適正   10

魔術適正   10

物量     100


魔法(MAXを10とする時)

空間魔法   100


レベル1なのにこれは強すぎるだろう

大方レベルをいじったあたりで飽きて投げ捨てたのだろう

こちらとしては有り難いのだけど ・・・それでいいのか神様よ

ん?物思いに耽っていたら何やら視線を感じる

そういえば此処はギルドだったな

(物思いに耽る癖を治さないとなぁ)と思いながらプレートを渡す


「はい、終わったよ」

「はい、それではって ええっ! アビリティオール1000に物量という未知のスキル

空間魔法がカンスト?!」

「ハク お前は一体何者なんだ?私ですらレベル1の時はアビリティオール500だというのに」

「あ、あはは『世界は広い』ってやつですよ」

「そういうものか?」

「そういうものなんです!」

「まあいい それよりも早く進めてくれないか?」

「は、はい 少々お待ちください」


そうだよなー 僕って常識が欠けているって言われてたしなー

さめざめと(心の中で)僕が泣いているとユリスが話かけてきた


「そういえば この後はどうするんだ?ハクの使命は何なんだ?」

「この物量スキルを使って魔王を倒せって友人に言われてねぇ」

「・・・それは随分突飛なことを言う友人だなぁ」

「まあしょっちゅうだしね」

「しょっちゅうなのか?!」


よく考えるまでもなく可笑しなことである

つい最近まで普通の高校生だった僕がこうして魔王を倒すということに

慣れ始めている

そう考えると感慨深いものだ


「それでどうするかなんだけど・・・」

「お待たせしました 身分証とステータスプレートです なくされた場合は30金貨を払って戴きます

払えなかったとしてもお早めにこちらに報告して下さい それを犯罪に使われた場合など色々ございますが

十分注意をはらって下さい それと犯罪に関してはこちらの非がない限り責任を負いませんのでご容赦下さい それではよい冒険を!」

「はい 有り難う御座いました」

「それでどうするんだ?」

「うん これからね・・・」


ドガーンとドアが破壊された音が鳴り響いた

入口の方を見ると如何にも悪そうな奴が数人酒瓶を掲げて立っていた

明らかにキャラが濃いがモブキャラみたいな奴だ


「相変わらず時化しけツラした奴等ばっかだなぁなぁ?」

「そうッスね おやっさん」

「ちょっとシメてやりましょうぜ」


こういうキャラってこういうのばっかりだなぁ

僕がシメ返すか テンプレみたいにテンプレみたいに

・・・大事なことなので二回言いました


「おっさん邪魔」

「ん?なんだ坊主このロビン様に向かってたてつく気か? あ゛あ?」

「五月蝿いな っといきなり殴ってきたな?それなら正当防衛だっ!」


僕は置いてあった椅子を手に取って壊さないように振りかぶる

ロビンは面白いように吹っ飛び仲間に当たり拡散する

相手のゴールにボールをシ〇ート!超エキサイティング!なゲームみたいだ

全然飛んでないけどなあのゲーム あ、椅子壊しちゃったかぁ


「ハクは戦闘になるとキャラが変わるんだな」

「スミマセン椅子壊してしまって」

「い、いえ あの人達はギルドでも悪質な方々だったのですが実績だけは確かなので

困っていたんですよ」

「そうなんですか 取り敢えず椅子増やしときますね」

「へ?」


僕はそう言うと別の椅子に手を向けて「増えろ」と念じてみる

今度は1つと限定してみるのと遠隔操作でも出来るかどうか試す


「おっ 増えた増えた 遠隔操作でもいけるのか」

「ハクは常識というものを覚えた方がいいな」

「あ、やっぱり?」

「そ、それが物量というスキルの効果なんですか?」

「そうみたいですね それでは」


僕達はそう言ってギルドを出て行った

中々次することの内容を話させてもらえないな

そういえば日本にはこんなことわざがあったな

『二度あることは三度ある』

そんな不毛なことを考えていると

なんか前からゴブリンっぽいのが来たな


「ゴブリンだ~」

「いや~ 助けて~ 襲われる~」


住民Aさんや商人Bさんが僕たちの横を通り過ぎていく

あ~ 僕たちが倒せってことですね ワカリマス


「取り敢えず 消えろ!」

「木の棒でっ!雑だな」


流石攻撃力1000と剣術適正MAXだな

木の棒でも切り殺せるな

チート先輩 やることが違いますねぇ


「ふぅ それでこれからのことなんだけど・・・」

「えっ この状況で話を進めるのか?」

「そろそろ進めたいしね という訳でこれからのことなんだけど

まずは大きい家でも買おうかなって考えててね まずは家が無いとご飯が美味しくないしね」

「ハクはそのことばっかりだな 他になにか無いのか?」

「ん?何かって まあこれからも人を増やしていかないと魔王は倒せないしね」

「そういうことでは無いのだが・・・ そうだなまずは金貸しの所にでも行くか」

「? お金なんて借りないよ?」

「白金貨を金貨か銀貨に変えてもらわないと 後々不便だろう」

「それもそうだね それじゃあ屋台を巡りながらいきますか」

「相変わらずぶれないなハクは」


そういうと僕たちは町へ繰り出した

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