プロローグ 世界の危機
メリーバッドエンドの作品です
苦手な方はご注意下さい
「世界とか、救ってみない?」
わたしの前に突然現れた其の人は、極々軽い口調でそう言った。
現在、此の星は、未曽有の危機に瀕して居るらしい。
此の星、太陽系第三惑星、地球ってヤツは。
残念ながら、他星への移住計画は今の所未完成だ。現状、地球生命体は地球以外で生息出来ない。
つまり、だ。
人類にとって、現在、世界の危機が訪れて居る。
事の始まりは二年半程前、何処からかやって来た地球外生命体が、第三次世界大戦勃発間際だった地球に、宣戦布告をした事だ。
一月の考慮期間を与えて無血開星及び隷属を求めた彼等に、地球人は直ちに戦争終結、手に手を取っての徹底抗戦を決断した。
しかし、侵略者が指定した決断の日。
其の決断も空しく、侵略者の圧倒的な武力の下、地球人の抵抗は毛程の役にも立たなかった。
狙われたのは、オセアニア大陸。
一日足らずで、世界地図は書き換わる事になった。
地図上にオセアニア大陸が示される事は、もう、無い。
歴然とした力の差を見せ付けた侵略者は、三年の猶予を与えて一時地球侵略の手を止めた。
死力を尽くして戦い抜くか、敗北を認めて卑属するか。
各国の意見は割れ、話し合いは荒れに荒れた。
虚構と異なり現実では、正義の味方も救世主も現れない。
彼等の宣言した侵略再開の日迄、残り半年。
世界の終わりは、刻一刻と近付いて来て居た。
拙いお話をお読み頂き有難うございます
出来る限り早い完結を目指しますので
最後迄読んで頂けると嬉しいです