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これは『勇者』と『魔王』の物語  作者: 東の雲
魔王の名

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修行開始?2

その後ニシノ山を越えて、港町に着きルクス族の住む土地まで行く巨大な豪華客船に乗った。


町に着いて、モンスターのリガンがいることで、パニックになるかと思ったが、見た目の可愛らしさからか、町の人達はペットだと思っているらしく、難を逃れた。


異世界から来た2人とモンスターのリガンがお金を持ってるはずもなく、船の料金は全て私が立て替えた。

本当はもっと節約して小さな船にしようと思ったのだが、ジークとマオさんがせっかくこの世界に来てからゆっくり過ごせる時間だからと、ごねたので豪華客船に乗ることになった。


この人達はお金も無しにどうやって旅をする予定だったんだろうか?



そんなことはさておき、ルクス族の住むプレド大陸までは船で8日かかる。


この船旅の中でもジークの修行は行われた。


目隠しをして、マオさんの魔法を当てる修行。


海をぼーっと眺める修行。


……ってジークさん何もしてないじゃないか!


こんなんで強くなれるのか不安に感じている私とリガンは毎日空いた時間を使って2人で実践形式の修行をしたが、リガンが弱すぎて、何の修行にもならない。


そんなうちらを不憫に思ったのか、船旅のあいだ何もすることのないマオさんが、毎日うちらに実践形式で稽古をつけてくれるようになった。


マオさんの戦いは何度も見て来たが、実際に自身で味わってみると、驚くほど強い。


動きは素早く、力強く、無駄がない。


マオさんは手加減はしてくれているものの、容赦がない。

私とリガンは毎日ボコボコにされ続けた。


この船旅が始まってからジークの謎の修行が1時間と、マオさんとの稽古が3時間。

それ以外にリガンと筋トレや素振り、組手などに8時間の時間を費やした。



それでも5日が過ぎても、マオさんにはうちらの攻撃はかすりもしない。


一体この人達はどんな修練を積んで来たのだろう。


と2人の修行を見ようと思ったが、2人とも1日中、船のデッキに出て、ぼーっと空と海を1日中眺めているだけだった。


いつもそうしている2人を見ていると、ジークがうちらにやらせている、あの修行?は何かの意味があるものなんだろうな。と思った。

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