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5話 放課後のキセキとハッピーエンド
夕暮れの公園、桜の花びらが風に舞う中、結衣と陽翔はブランコに座っていた。
「ねぇ、今日一日すっごく楽しかったね♡♡」
結衣は手を握りながら笑顔を見せる。
陽翔もにっこり。
「俺もだよ。結衣と一緒だと、時間があっという間だ」
その時、颯が遠くから手を振る。
「……あ、もう行くのか」
結衣は少しドキッとするが、颯はニコッと笑って手を下ろす。
三角関係の小さな波は、静かに落ち着いた。
陽翔がそっと結衣の肩に手を回す。
「結衣、今日もありがとう」
結衣は顔を赤く染めながら、陽翔に寄り添う。
「うん、私も……陽翔くんと一緒にいられて幸せ♡♡」
夕陽が二人を包み、桜の花びらが静かに舞い降りる。
小さな手の温もり、自然な距離感、互いを見つめる瞳――
初恋が、甘く切なく、そして確かに現実になった瞬間だった。
「これが……私たちのキセキの放課後♡♡」
結衣は心の中でつぶやき、陽翔の手をさらに強く握り返す。
二人の青春と恋の物語は、甘く切ない放課後の思い出とともに、ハッピーに締めくくられた。