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3話 2人だけの放課後タイム
放課後の街は、夕陽に染まってオレンジ色に輝く。
結衣と陽翔は駅前で待ち合わせ、小さな商店街を歩いていた。
「結衣、今日はどこ行きたい?」
陽翔の声に、結衣はドキドキしながら答える。
「うーん……あ、あそこ行きたい♡♡」
小さなカフェを指さす結衣。
店内は木の温もりがあって落ち着いた雰囲気。
二人は窓際の席に座り、並んで座る距離感が心地よくて、自然に手が触れそうになる。
「結衣、ここ座ってみて」
陽翔が少し体を寄せると、結衣の頬が真っ赤に。
「えっ……あ、ありがとう……♡♡」
二人の手が、ほんの少しだけ触れる。
その瞬間、結衣の心臓は跳ね上がる。
カフェを出た後、二人は公園へ。
桜の花びらが風に舞い、まるで二人を祝福しているよう。
陽翔がそっと結衣の手を握る。
「結衣、今日も楽しかったね」
結衣は頬を赤く染め、笑顔で返す。
「うん、私も……すっごく楽しかった♡♡」
その夜、帰り道に二人は並んで歩きながら、肩が触れるたびに胸がドキドキ。
「こんなにキュンキュンするの、初めて……♡♡」
結衣の心の中は、甘く切ない初恋の嵐でいっぱいだった。