3話 安心しろ。例え、5才児になろうが、俺はお前をあらゆる不幸から守る盾になってやる
「その口癖……まさか……『シグレ』なの……?」
黑ギャル『シグレ』の口癖は、セイラたちのいたエックス世界のどこを見渡してもない。
それどころ第一アルファ以外では見かけない世にも珍しい言語なのである(実は、これには理由があり、第1アルファ銀河の正統なる支配者、イスの一族の母国語を起源とした――――――これ以上は禁則事項です☆)
そのため、セイラが幼児になったハルスをその口癖の人物と間違えても無理はないが……
「だから、なんでそうなるんだ……口癖だけで判断って、お前の目は腐ってんのか?俺は男だ。女じゃねぇ……同じ男でも『ゼン』なんてへちゃむくれでもねぇぞ。まぁ、『シグレ』は容姿だけはSSS+の逸材だから、その観点からみるとあながち間違っても仕方ねぇが。セイラもまぁ……あと5年もすれば、軽くその域にいくと思うがな……って、何いってんだ、俺。俺だよ、俺、お前の忠実な奴隷のハルス様だよ。まったく、髪の色も肌の色も違うだろ?あんな黒々してねぇっての…………ぁぁん……?」
ハルスは何気なく腕の色を見て、その違和感に気づく。
「元の色に戻ってやがる……」
ハルスは『カースジェイル』の呪いにより、人間から魔人に変貌させられ、それに伴い肌の色も魔人特有の紫銀に変化していた。
なのに、目の前にある腕は、白磁のような傷一つない人間の子供のそれだった。
と、すれば、その肌の色の変化は腕に留まらず、全身に及んでいることだろう。
魔人と人間を分かつ外見的な違いは肌の色しかない。
それゆえ、セイラは、魔人ハルスと5才の人間ハルスを結びつけることができなかったのだろう。
「ハルスなの…………!?」
ようやくセイラも目の前のお子様が誰なのか認識する。
「それ以外の何に見えるんだ。状況からして、俺以外の何者でもないだろ?」
「良かった……」
目に涙を湛え、セイラはハルスを抱きしめる。
本来なら年上のハルスがあくまでも心の安定のため、セイラを抱きしめてやる立場だが、体格差から完全にセイラがハルスに覆いかぶさる形となっている。
「安心しろ。例え、5才児になろうが、俺はお前をあらゆる不幸から守る盾になってやる」
5才児が倍の年齢の女の子に守りの誓をするのは、傍から見れば、滑稽な光景でしかないが、言った方も言われた方も至って真面目である。
「うん。期待してるね。わたしだって、ハルスに守ってばかりじゃないように頑張る。また、泣いてごめんね。ハルスとはぐれたのかと思ったの……」
転移のジオメトリは、パーティーを分断して転移させる凶悪なものがないことはない。
その対策として、しっかり相手にしがみつくのが有効なのだが、まだ経験の浅いセイラにはすぐにそれが判断ができなかったのだろう。
「目の前には、お人形さんみたいに可愛い女の子がいるし……でも、その子が本物の女の子かどうか分からないし……」
つい先ほどまでいた『冒険者試験の試験会場』までに行くまでの『冒険者試験』では、人間に擬態するモンスターが現れ、危うくセイラが拐われるところだったため、警戒していたのだろう。
その警戒心は、冒険者として必須なので、褒めてやってもいいと思うが――――――
「おい、まて……今なんつった……」
聞き捨てられないことを耳にする。
「えーと……お人形さんみたいに可愛い女の子って言ったことだよね……ハルスは男の子だからそんな風に言われるのが嫌だよね……ごめんね……」
素直に謝るセイラにハルスの気勢が削がれる。
ハルスが5才の頃は、髪も伸ばしており、目鼻立ちも整っているため、同い年の貴族たちから女の子に間違われたりしていた。
『姉たち』にこぞって、ドレスを着せられた忌まわしき記憶が蘇り、思わず爪を剥がして忘れたくなる。
「反吐が出るほど忌まわしいが、仕方ねぇ……俺は大人だからクールにスルーしてやる……」
この話題にはホントに触れられたくないため、あえてアンタッチャブルとするハルス。
その選択は間違いじゃない。
間違いではないが……
「でも、お姫様が着るような可愛いドレスを着てるハルスも悪いんだよぉ……」
ハルスの身に纏うドレスのひらひらのスカートを摘んでみせるセイラ。
「は……?」
自身の着る服を見ると『冒険者試験』を受けるにはあまりにも舐めきっているひらひらのドレスだった。
「『鏡面、ランク1』」
ハルスは唱えると目の前に鏡が出現する。
光系魔法を反射させるバリアであるが、姿見としても使える。
そもそも鏡代わりに魔力を消費するなど常人ではとても真似できないのであるが……
鏡面に映るのは、確かに5才の時の自分だった。
それも、『姉たち』に着せられた覚えのあるドレスを身に纏っていた。
(若干、髪型が違うというか、顔つきも少し違う気がするが、普段てめぇの顔なんざみないから、こんなもんだろ……! こんなもんだと言ってくれ……! 頼むっ……!)
ハルスの顔に焦りが浮かぶ。
それもそのはず。
ハルスは自身の姿を見た瞬間、『とある違和感』に気づいた。
元の年齢であればすぐに気づいたであろうが、いかんせん、外見の性別が不確かな5才。
色々と小さいわけで、すぐには『男としての大事な大事なモノがない』ことには気づくことができず、ハルスはそっとドレス越しに自身の下腹部に触れると――――――
「ないっ――――――! ないっ、ないっ――――――!! 」
ハルスたちのいた世界には、とある伝説があった。
『自分以外が』この世で最も大切なものと引き換えに何でも願い事が叶う『願い玉』があるという伝説が……
ハルスの心境は、今まさにその伝説に縋りつきたかった。
『ソレ』が『カースジェイル』の呪いが重度になったためなのか、あのジオメトリのせいなのか、原因は分からないが、とにかく、ハルスは、自身の人生の中で、ワーストスリーに余裕でランクインする事態に陥っていた。
「ま、まさか――――――この俺様が――――――」
どうやら、5才児に幼児化するだけに留まらず――――――
「女になっただとぉ――――――!?」
1000年の歴史を誇るセファイル王国・第一王子ハルス・レイアード・セファイルメトス。
史上最強完璧超人勇者。
世界最強召喚士ラムドの呪いで魔人に堕ち、元奴隷美少女の奴隷に身をやつしていたが、今日から晴れて、美幼女にジョブチェンジ。
ハルスの明日は――――――どっちだ!?
舞散「いやいやいや、なにTSムーヴかましてくれてんの。確かに今、『最新話』がそんな感じだけど、幼女化まではしてないだろ。そもそもはじめの構想段階だと幼児化も幼女化もなかったよね?収集つかなくなっちゃうんじゃない?ねぇ?そこんとこどーなの?」
作者「……………」
舞散「はい。ダンマリきましたー。作者のくせに黙秘権を行使できるとでも?(BTFのビ●みたく、頭を小突きながら)もしもーし、誰かいますかー?」
作者「…………」
舞散「…………」
作者「き……」
舞散「ん……?」
作者「きん……」
舞散「きん……?」
作者「禁ですねぇ……」
舞散「…………おい」
作者「ん……?」
舞散「その『言葉』を軽々しく使うんじゃねぇ……その『言葉』は、F●S並みに全次元全宇宙を見渡してもぶっちぎりで壮大で遠大さにかけて一等賞の重厚緻密な設定、年表があってこその使える『言葉』。たかだかセンエース歴1年数ヵ月のひよっこが使っていい『言葉』じゃねぇ…………まぁ、『原作者』は『そんなの関係ないですねぇwwwお好きにどうぞwww』なんて、言いそうだがな、知らんけど」
作者「GS……」
舞散「ん……?」
作者「タイトルにGSをつけようかと……」
舞散「●ースト●イーパー●神かよ……」
作者「いや、タイトルの最後につけようかと……」
舞散「ドラゴン●ールGTみたいに、『Grand Shinwa(偉大なる神話)』、『Grand Sen (Ace(Shinwa))(偉大なるセン(エース(神話)))』、『Grand Sentence(偉大なる言葉)』、『Grand Senorika(偉大なるゼノリカ)』、『Sentence』には『千を超える言葉』、『センの子供(センは子供がもしもできたら『センテンス(閃十番)』という名前をつけるらしい。つまり、閃(幽零(元祝 百万部))の産み出した子供、八百万もの神(原作者様)の言葉(文字数)が羅列した、『千』を超える物語、『セ』ンエース『神』話(『聖』典)!!の意味がある)』、GはGreatでもいいな。グレートサイ●マンみたく」
作者「それもある……だが、それだけじゃない……」
舞散「ほう……」
作者「『Gomennasai Sen wraith (ごめんなさい、閃幽零先生)』」
舞散「言うと思ったぜ…………そういや、Gといえば、『ゴキ』。幼児が幼女にTSするってのは、『ゴキ』の『ヤマト』みたいだな……『実はハルスは元々●だった』みたいなネタぶっ込まないよな?」
作者「禁ですねぇ…………」ニチャぁ
テンプレ悪役勇者「デデーン!西園寺、アウト!(これ以上好き勝手されてたまるか!)」
舞散「おし、そこに立て。タ●キックかましてやる(シュッシュッと脚を交互に上に蹴り上げる『例の準備体操』する閃光)」
作者「(ホントはなんも考えてない。ただの勢いだけなんて言えない……(;´д`)トホホ…)キャインッ」
狂信者「な、なんとも、うらやまけしからん……!主上様、パンツ洗う前にいつもクンカクンカしてます!ごめんなさい!部屋に主上様の写真を天井まで貼ってます!ごめんなさい!パメラノを脅…説得して、主上様ファンクラブ副会長になって、グッズ買い占めてます!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!あっ、沢山、『ごめんなさい』しましたので、ごめんなさい!ああっ♡こ、これは、いっぱい、いっぱいお仕置きが必要ですね♡御手をわずらわせてしまい、ごめんなさい!あっ♡また言っちゃいましたね♡」
殿下「う、うわー。さすがのオイちゃんもドン引きなんでちゅが……」
舞散「…………(白目)」
テンプレ悪役勇者「立ったまま気絶してやがる……ファンクラブがあるなんて、御大も大変だな……」
元奴隷美少女(ハルスファンクラブ『2代目』会長)「そうだね」
テンプレ悪役勇者「ん?サードアイに何か不穏なものが見えたような……」
元奴隷美少女(フェイクオーラ出し中)「……ん?」
テンプレ悪役勇者「気のせいか……俺様にファンクラブなんて気色の悪いものなんかないよな……」
跳躍土下座王女「へっくち……」