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2話 齢5才でこの問題を解くなんて、サーナ殿下を超える逸材ザマス!

 

「さすがセーラ姫! お見事ですっ!」


「齢5才でこの問題を解くなんて、いずれサーナ殿下を超える逸材ザマス!」


「それに引き換え、弟君には困ったものですね……『人類の宝』と呼ばれていたのもかれこれ2年前。少しは優秀な姉君たちを見習って欲しいのですが……」


 そんな家庭教師たちの称賛の言葉に、ヒラヒラしたドレスを身にまとった、肩までかかるゆるふわウェーブの浅葱色の髪の目鼻立ち整った美幼女は顔を曇らせる。


「わたしなんて、まだまだです……あのサーナお姉様を越えるだなんてできません……弟も弟なりに頑張っているので……」


 その謙虚な言葉に家庭教師たちは、目の前の天才幼女へのさらなる賛美とここにはいない彼女の双子の弟への苦言を呈すのであった。


 ここは、セファイル王国、王都ラググがセファイル城『ザラナイル宮殿』のセーラ・エーオース・セファイルメトス第4王女の一室だった。


 セーラには双子の弟がおり、名をハルス・レイアード・セファイルメトスといった。

 彼は生まれた時から破格のオーラを有し、3歳まで神童と呼ばれていた。


 その後、王族にあるまじき失態の数々から、今では齢5才にして、『王族失格』、『一族の恥晒し』の烙印が押され、もしも『勇者』としての託宣と破格の能力がなければ、内々に処分されていたほどの凋落ぶりだった。


「ふぅ…………」


 家庭教師たちが去り、セーラと呼ばれた幼女はため息をもらし、次の授業までの合間に自身に課せられた宿題をやろうとすると、


「ダメよ〜。ハルスちゃん。それはセーラちゃんのぶんでしょ〜」

 と、おっとりとした声がセーラにかけられる。


「サーナお姉様……何をおっしゃるのですか? わたしはセーラですよ?」


 セーラが振り向いた先には背中までかかる眩い金髪の美少女、サーナ・オーガナイアス・セファイルメトス第一王女がいた。

 いかにもおっとりとした感じだが、前代未聞の10才で冒険者試験を突破した最年少記録を持ち、フーマー大学園から入学のお誘いもあり、文武両道に秀でたセファイル史上最高の天才と名高い13才の少女である。


「他のみんなは誤魔化せてもわたしの目は誤魔化せないのよ〜。ね? セーラちゃん」


 と、窓の方に声をかけると、


「ゲゲッ……さすがにサナ姉は誤魔化せないか……」


 と、声がして、窓が外から開き、スルッとセーラそっくりな男の子が現れた。


 半袖、短パンの動きやすそうな格好で、浅葱色の長い髪は後ろに紐でくくられており、どこからみても、可愛い男の子だが、第4王女のセーラその人である。


 そして、先ほどまでセーラとして振る舞っていたのは、彼女の双子の弟のハルスであった。





 


 今回の二次創作要素(の一部)を紹介!


 セーラ・エーオース・セファイルメトス

 ハルスに双子の姉がいるなんて『原典』にはこれっぽちも記述はございませ〜ん!

 オリキャラです!


 サーナ・オーガナイアス・セファイルメトス

 サーナのミドルネームは『原典』にはこれっぽちも記述はございませ〜ん!




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