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「・・・・・誰も入れんなって言って置いた筈だが・・・・・マルスと・・・鈴華か・・・・・何でお前がその服を着てる?・・・・・」


「・・・・・主様、アレスさんただいま・・・遅くなってごめんね・・・私ライラだよ・・・マルス君はケント君だったの・・・私達、主様みたいに生まれ変わったんだぁ・・・記憶が戻るまで時間が掛かって・・・・・ごめんねぇ・・・・・」


「・・・・・おぉ・・・ライ、ラどのと・・・ケン、トどの・・・が・・・・・」


「アレス!無理にしゃべんな!」


「・・・・・あるじどの・・・われの・・・やくめは・・・もう・・・・・・さい、ごに・・・・・おまもり、でき、て・・・ほん、とうに・・・よかった・・・・・」


「アレス!まだだ!まだ逝くんじゃねぇ!!」


「・・・あとは・・・たのみ・・・ました、ぞ―――」


「アレス!!」

「「アレスさん!!」」


 この日、パンドラ三眷属最後の一人、『忠臣』アレスが天に召された。その顔は穏やかで、何処か誇らしげで、自身の遣るべき事を全うした男の顔だった。


*


*


*


「おうおう、良くもまぁここまで集めたもんだ」


「そうねぇ・・・それで、あの魔物に囲まれてる奴が敵の大将って事で良いのかしら?ジン?・・・・・如何したのよ」


「・・・・・なんで・・・何でてめぇがここに居る!バクスター!!」


「クックックッ・・・決まっている、貴様を倒すために地獄から這い上がって来たのだ!ジン・マキシマ!!」


「てめぇが光の柱を立てたんだな?だとすると王城は・・・ロードルデルフの王都は如何なった!!」


「ハッ!・・・・・全て消し飛ばしてやったに決まっておろう。私を苦しめた全てを破壊してやったわ!ハハハハハ!!」


「てめぇみてぇなクソ野郎に情けを掛けたハインリヒに同情するぜ・・・てめぇにはこの俺が引導を渡してやるよ」


「クックックッ・・・貴様に出来るものか・・・今の私は神に匹敵する力を得たのだ!!」


「借り物んの力で俺を倒せるならやってみやがれ!このクソ野郎!!」


「さて、どうやらあたい等は周りの掃除みたいだぞ、ベル」


「そうみたいね。まぁ、あたしはあんな化け物と戦えないからいいけど」


*


*


*


「・・・・・お母様、戦闘が始まったようです」


「そう・・・・・セリーヌ、貴女はこの戦い、勝てると思いますか?」


「今の所五分五分です・・・マルス様が発見されていない以上引かせる事は可能だと思いますが・・・・・」


「やはりパンドラ様次第と・・・・・」


「・・・はい・・・・・彼を奮い立たせる者が現れない限り私達は何時か負けてしまうでしょう・・・・・」


「そのための時間稼ぎですものね・・・・・」


「皆さん、結界の維持は大変かと思いますが、交代で休息を取る事を忘れないようにして下さい」


「私共よりアンジェリカ様のお身体の方が心配です・・・その、大丈夫なのですか?」


「私は横になっているだけですから。このまま眠りに就いても大丈夫だそうですよ?」


「そ、そうですか・・・・・」


「お母様は結界の核になって頂いているだけですから問題ありません。それよりも魔力を流している貴方達の魔力が切れた時、結界も消滅してしまいますから早めの交代を心掛けて下さい」


「「「「「はい、姫様」」」」」


*


*


*


「・・・お前達がケントとライラの生まれ変わりだなんて都合の良い話、俺は信じねぇ・・・寧ろアレスを安心させるために付いた嘘なら・・・・・てめぇ等は俺が殺す・・・・・」


「如何したら信じて貰えます?何なら初めて会った日の事でも話しますか?」


「ん~・・・私がコボルトから獣人になった時の話でもしようか?あの時主様が凄く狼狽えてて、その時は何でか解らなかったんだけど、後でタニアから聞いて解ったんだけど・・・・・・私の裸みたからなんでしょ?今更だけど、私本当に何も知らなかったんだなぁって。そう言えばケント君も私の水着姿見て顔を背けたりしてたよね?あれってそう言う事なんだなぁって―――」


「「やめろおおぉぉぉ!!」


「わ、解った、お前は間違いなくライラの生まれ変わりだ・・・・・その、お帰り・・・で良いのか?」


「・・・・・うん・・・ただいま主様あぁぁぁ!!」


 涙を流しパンドラさんの胸に顔を埋めるスズちゃんを見て信じて貰えて良かったと安堵の息を付き、若かりし頃の自分の恥ずかしい行動をこれ以上ばらされなくて良かったともう一度安堵の息を吐いた。

ここまで読んで頂き有難う御座います。

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