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「ほら貴方達、見て見て!スズカちゃんとっても良く似合ってるわ!も~、すっごく可愛いわよ~!次来る時までにもっと可愛いお洋服用意しておくから楽しみにしててね~!」
「有難う御座いますお母様。私も楽しみにしておきますね」
「二人ともその辺で。父さん、パンドラさんは何処?」
「・・・・・病院だ・・・アレス様が重体で傍を離れようとしないんだ・・・・・何が有ったのかは解らないんだが、突然爆発が起こって・・・この結界もミネルバ様達精神生命体の方達が交代で維持しているんだ・・・・・」
「そうなんだ・・・スズちゃん行こう。兎に角パンドラさんを何とかしないと」
「うん。お父様、お母様、行って参ります」
「ああ、行ってら―――」
「行ってらっしゃい!出来るだけ早く帰って来てね!お母さん待ってるから!!」
「・・・・・なんかごめん」
「?」
首を傾げるスズちゃんの手を握り病院を目指して走った。急がないと興奮した母さんが話を延々と続けそうだったから。
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ガシャン!ガシャン!ガシャン!
「「・・・・・」」
ガシャン!ガシャン!ガシャン!
「・・・なぁ、フォルマ・・・・・」
ガシャン!ガシャン!ガシャン!
「・・・ああ・・・・・」
ガシャン!ガシャン!ガシャン!
「「うるせぇよベル!お前もう帰れ!!」」
ガシャン!ガシャン!ガシュッ!プシュー・・・・・
「嫌よ!仕方ないでしょ!関節の筋力強化機構に風魔法使ってるんだから!」
「エアサスだったのかよそれ!・・・別に隠密行動する気はねぇけど、目立ち過ぎるんだよなぁ」
「いっそ、あたいがベルを背負って走ろうか?」
「こんな歳になって背負われるとか嫌に決まってるでしょ!!みっともない」
「はぁ・・・仕方ねぇか、俺が気配を感じる所まで来てんだ、向こうにも補足されてるだろうしこのまま行くしかねぇか」
「あたいは遠距離から魔法撃って来られた時が心配だ」
「あら、よっぽどの威力じゃない限り大丈夫よ。外板は強化魔力石合金製だからある程度吸収するし」
「・・・そんなもん直接身体に着けて大丈夫なのかよ。魔力欠乏症になるんじゃねぇの?」
「アルバートさんがそんなへまする訳ないじゃない。起動後に外板を素肌で触らなければ大丈夫よ。多層構造になってて衝撃にも強いのよこれ」
「いや、あの人だからこそ変な落とし穴とかありそうじゃん・・・・・まぁいいか、後少しだし我慢すっか」
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病院に着くと入り口の直ぐ近くに居た看護師さんに声を掛けてアレスさんの居る病室を聞いた。
「済みません、アレスさんがこちらで治療をけていると聞いてきたんですけど」
「あの・・・失礼ですが、何方様でしょうか?」
「あ、僕はマルス・ガーランドと言います」
「・・・ガーランド家の方ですか・・・・・その・・・アレス様は今、集中治療室の方に居りまして・・・パンドラ様に誰も入れるなと言われてまして・・・・・」
「ハァ・・・今が緊急事態だと貴方も解っているでしょう?案内して下さい。責任は全て僕がとりますから」
「いえ、そう言われましても・・・・・」
「良いから案内しろって言ってんだ!!手遅れになったらこの世界が滅びる事になるって解ってねぇのかよ!!」
「は、はいいいぃぃぃ!」
渋る看護師の胸倉を掴み怒鳴りつけて強引にアレスさんの居る集中治療室に案内させた。扉を開けて部屋の中で僕達が目にしたのは全身に火傷を負ってベッドに横たわるアレスさんと、ベッドの隣に座りアレスさんの手を握りぶつぶつと呟くパンドラさんだった。
ここまで読んで頂き有難う御座います。




